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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

「てっぱん」を見終わって。素敵すぎる婆ちゃん。

2011年04月03日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

元々私には、NHKの朝のテレビ小説を見る習慣は、なかった。

だが、水木しげる先生のファンであったことが原因で「ゲゲゲの女房」にはまったおかげで、「ゲゲゲ」が終わった後も、そのままその枠で放送されるドラマを見続けてしまった。

それは「てっぱん」。

「ゲゲゲ」が大好きだっただけに、正直「てっぱん」が始まった時は、なにやら喪失感みたいなものがあって、ただなんとなく見てただけだった。

だが・・・なんとなく見続けてるうちに、いつしか続きが楽しみになっていった。

物語の展開を見守っていて、村上家の家族を見てて、「なんて理想的な家族関係なんだろう」とか「こんな理想的な家族、現実には中々ないよなあ」「ま、ドラマならではの家族かな」などと思って、少し「引いて」しまう部分もあった。

なんていうか、あまりにも理想的な家庭すぎて。

出てくる人物が、皆、あまりにもいい人ばかりだったし、世の中こんないい人ばかりじゃないよなあ・・・などと思うこともあった。

 

だが、そういう点を押しのけて、私をドラマに引っ張り込んだ役者がいる。

それこそ、初音さんこと、富士純子さん。

この純子さんが、ともかく素敵すぎるおばあちゃんで。

この初音さんの演技・表情・仕草、キャラクターが楽しみで、結局最後まで見届けた。

きれいで品があり、凛としている・・・ってのは、元々富士純子さんが持ち合わせてきている要素だと思うが、女優としておばあさんであるという年代をあえて隠そうとしていないところが、またいい。

はっきり言って、アップになると、年齢相応のシワはくっきり。

でも、だからこそ、素敵なおばあちゃんにもなりえたわけで。

なにやら潔いというか、骨のある演じっぷりだった。

序盤の初音さんは、一言で言って「いじわるばあさん」。

憎たらしいくらい(笑)。

それが、主人公あかりと触れ合ううちに、突っ張って固く閉ざしていた心を開いてゆくようになり、終盤はこれ以上ないくらいの、いいおばあちゃん。

序盤のいじわるばあさんの時期にも、芝居の中で、かわいらしさも見え隠れしていたし、そんな点も良かった。

その可愛さとは、若い女性の可愛さとはまた別の可愛さであった。

 

中盤、だんだん心を開いてゆく段階でも、序盤で見せてたツッパリぶりはそのままで、そのツッパリぶりは最後まであるのだが、最後の方は優しさに裏打ちされてるのが明らかに分かるツッパリぶり。

なにより、その性格の変化は、富士さんの演じる表情でも一目瞭然。

序盤は、ほとんど笑うことはなかった。

だが、終盤は実に柔和な表情が多いのが印象的だった。

笑った時の、シワがまた実によかった。

ほんと、かわいくて、きれいで、品があって、凛としてて、意地っ張りで、ツッパリで、優しい、・・・そんな素敵なおばあちゃんだった。

こんなおばあちゃんが、もしも老人ホームにでも入ったら、モテまくりだろうなあ。

そんじょそこらの若い人よりも、よっぽど。

 

あ、こんなこと書いたら、デンさんが心配性になってしまうかもね(笑)。

 


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