
十代の頃、ラジオ深夜放送をよく聞いていたのだが、番組で流れる音楽を咄嗟にラジカセでカセットに録音することは多かった。
今回とりあげる、あのねのねの「空飛ぶ円盤の唄」も、そんな中の1曲。
この曲は、それまで知らなかった曲だったし、なぜ録音したのかは分からない。
イントロは切れてなかったし、1曲まるまる最初から最後まで録音されていた。
あのねのねは当時かなり人気があった。私はレコードを持ってたわけではなかったので、大ファンというほどではなかったかもしれない。
だが、好きであったことは確かだ。じゃないと、あのねのねの知らない曲を録音しようとは思わなかっただろう。
あのねのねは当時コミックソングで人気を博していたし、その新曲ならきっとまた面白い曲だろう・・・と思って、パーソナリティが次にかける曲があのねのねの曲だと告げたので、咄嗟に録音したのだろう。
で、聴き始めたのだが・・・
???ありゃ??
なにこれ?これって、あのねのね?
・・・・という感想から始まった。
なにしろ、いきなり壮大!クラシックか、オペラか?と思わせる格調高いオープニング!
オーケストラをバックに、男女のオペラ歌手が声高らかに歌い上げるではないか。もちろんそのオペラ歌手はあのねのねではなく、発声からいってプロのオペラ歌手だろう。
だが・・よく聞くと、その歌詞は・・・・。
あれれ??
プロのオペラ歌手がとても普段は歌いそうもない歌詞。
そんな歌詞を、オペラ歌手らしき人たちが、おおまじめで声高らかに格調高く歌っている!
どんな顔して歌ってるんだろう・・・と想像したら、妙におかしくなった。
そして、その歌声はグングン上がっていき、一気に最高潮に駆け上がっていった。
と思ったら・・次の瞬間・・・
分厚いオーケストラは急に消えて・・・。
で、おなじみのあのねのねの歌声が流れ出した。
曲調といい、ハーモニーといい、メロディといい、いかにもあのねのねという感じ。
聴いてて、ここで一気に脱力(笑)。その落差が笑えた。
で、歌われてるその歌詞には、なにやら危ない個所も(笑)。
詳しくは、聴いてもらったほうが早いので、これ以上細かく書くのはやめておくが、オペラ歌手が、しょ~もない歌詞を大真面目に高らかに歌い上げてる個所が、妙に面白い。
ともかく、凝っている曲ではある。まったくもう、大げさなんだから(笑)。
出だしは一見(一聴?)あのねのねとは思えない曲で、何の予備知識もなく初めて聴いた人にとってはインパクトが大きいだろう。
聴き終わってみれば、脱力系のしょ~もない曲なのだが(もちろん、いい意味で)、全体通して聴いてみると、この曲にかけられた「意気込み」は伝わってくる。
あのねのねにとっては相当力を入れた曲だっただろう。そうとしか思えないアレンジだ。さぞかし、製作費もかかったことだろう(笑)。
あのねのねと言えば「魚屋のオッサンの歌」「赤とんぼの唄」あたりが代表曲とされており、その中ではこの「空飛ぶ円盤の唄」は代表曲としてあげられることはあまりない印象はある。
だが、この「空飛ぶ円盤の唄」にかけられた意気込みは、これを新たな代表曲にしようとしたような「力の入り方」を感じさせられる。
この時、あのねのねには、きっと何かが起こっていたのでは(??)。
ともかく1回聴いただけで、相当印象深く私の頭の中に刻み込まれたのだった。
今でも・・・この曲の中でオペラ歌手が、しょ~もない歌詞を大真面目に高らかに歌う様を想像すると、ニヤリとさせられてしまう。
オペラ歌手は、どんなことを思いながらこの歌詞を歌っていたのだろう。それを考えると、・・・やはり妙にオカシイ。
一度この曲を、生で完全再現するライブを見てみたかった。そして、オペラ歌手がどんな顔をして歌ってるか見てみたかった。
空飛ぶ円盤・・・UFO関係のネタを取り上げるテレビ番組は今も昔も変わらず人気があり、今でもよく放送される。
私も、円盤の真偽はともかく、ネタとしてそういう番組は嫌いじゃないし、そういう番組を見つけるとついつい見てしまう。
そして・・・そういう番組を見ると、あのねのねのこの曲を思いだしたりするのだ。
で、オペラ歌手が歌ってる部分と、あのねのねが歌ってる個所を、つい口ずさんでしまったりもするのだ。
♪ 空飛ぶ円盤 GO~~!
ワレワレハ ウチュウジンダ。 コンナニオオゲサニ ウタワレタラ、メダッテショウガナイジャナイカ!
ヤメテクレ。
http://www.youtube.com/watch?v=zKHejtVziJk
・・・しかし、なんでこんなに、無駄に(?)壮大なんだ???
なお、画像は、私が中学の頃に描いた漫画の中の1コマです。一応、円盤のつもりでした(笑)。
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