
日本三景といえば、宮島(広島県)、天橋立(京都府)、松島(宮城県)である。
私は日本全47都道府県に泊ったことはあるが、こと日本三景に関しては2022年の現段階では宮島しか行ったことがない。
もちろん、いつか行ってみたい気持ちはあるのだが、どうもあまりにも観光名所すぎて、なんとなく旅先選びでは避けてきている。
その辺、ある意味、自分の中で少し不思議でもあった。
宮島に行ったのは、尾道に行ってみたいという気持ちがあったからだった。というか、私は大林監督の「尾道3部作」の映画が好きで、ロケ地を観てみたいという気持ちがあったから尾道には行った。
で、せっかくそこまで行くのなら、宮島にはちょっと足を延ばせばいけると思ったので、良い機会だし行ってみることにしたのだった。
なので、最初から宮島目当てで行ったわけではなかった。
言葉は悪いが「ついで」みたいな感覚で。
まあ、行ってみて「ああ、やはり来てみてよかった」とは思ったけどね。
あまりにも観光名所すぎて避けてきた・・・というのは、混雑していそうだからだった。
とはいっても、観光名所と呼ばれる場所は日本全国他にも多数あるし、私自身行ってる場所は多い。
上高地しかり、尾瀬しかり、黒部峡谷しかり、その他多数。
どこもそれなりに混んでいた。
観光名所で混んでいそうだから旅先として避けてきたのなら、上高地や尾瀬なども避けてもおかしくなかったはずなのに行き、松島や天橋立は避けてきた・・・そのへん私の中に矛盾はあるとは思っている。
知名度のある場所を避けるなら、上高地や尾瀬だって避けてもおかしくなかった。
でも、行っている。
そのへん、自分でも不思議。
行きたくないというわけではないし、一度は観ておきたいという気持ちはあるので、単に「あとまわし」になってるだけだと自分では思っている。
上高地は、私が子供の頃から憧れてた場所だったし、尾瀬に関しても例の「夏の思い出」を小学校で習って以来気になっていた場所。
だから、優先度が高かったのだろう。
それに、どちらも山間の場所で、人里からは離れている場所というイメージがあったのも大きかったと思う。
松島にしろ、天橋立にしろ、宮島にしろ、割と人里に近い場所にあるイメージがあった。
私は、人里から離れた場所にある観光地を優先していたのではないか。
上高地や尾瀬は人里からはそれなりに離れた場所にあったし。
そう思うと、なんとなく納得はできてくる気はする。
もしかしたら、松島・天橋立・宮島は「日本三景」と古くから言われてきたから・・・というのも自分の中にあったのかもしれない。
昔から定番中の定番だった・・ということで。
上高地にしろ、尾瀬にしろ、今でこそ名高い観光地として全国区だが、大昔は限られた人しか知らない・・・というか、限られた人たちしか行く機会のない場所だったのではないか。
上高地は釜トンネルというトンネルができるまでは、それこぞ登山客ぐらいしか行けない場所だったと思うし(逆に言うと釜トンネルができたからこそ、観光地として一般的になったらしい)、尾瀬は、「夏の思い出」という歌ができる前は、今ほどは知られてなかったと思う。
ちなみに釜トンネルが出来たのは昭和の始め。「夏の思い出」が登場したのは昭和の中ほど。
どちらも昭和だ。
その点「日本三景」は、なんでも江戸時代からそう呼ばれていたという。
当時は電車も車も飛行機もない時代。そういう時代なら、私も優先して行っていたかもしれない。
でも、今は電車も車も飛行機もあるし、人里からあまり離れた観光地でないなら、行こうと思えばいつでも行ける・・・というか、もっと年配になってから行ってもいいかなという気持ちが私の中にある。
一方、上高地と尾瀬は、体が元気でいられるうちに行っておかないと・・・という気持ちがあったと思う。
そういう意味では、屋久島の縄文杉登山もそうだった。
上高地も尾瀬も屋久島縄文杉も、現地では山道をかなり歩くからね。
そう・・・足腰がある程度弱ってくる年配の年代になってからでも行けそうな場所・・・それが私の中の「日本三景」なんだと思う。
きっと・・・それだ。
ある意味「とっておいてある」のかもしれない。
とはいえ、体が元気なうちに、それらの場所もクリアしておきたい気持ちにはなってきている。
私が松島や天橋立に行くのは、そう遠い未来ではないかもしれない。
一度は肉眼で見ておきたい場所ではあるしね。
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