時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

マーチンギターのルックスに思う

2016年11月20日 | 音楽活動

 

マーチンというメーカーのアコギが、アコギのスタンダードであることに異論をとなえる人はいないだろう。

スチール弦のアコギのメーカーの中では、その歴史の長さや、これまで作ってきたアコギの質、人気など、総合力で業界ナンバーワンであろう。

 

特にビンテージと呼ばれるマーチンギターの質は、後発のアコギメーカーのお手本とされ、無数の後発ギターメーカーがマーチンギターの研究や、コピーから始まり、やがて独自のアコギにたどりついたりしている。

 

そのコピーぶりは、アコギの仕様や構造、サウンド、そしてルックスなど多岐に及ぶ。

中には、ビンテージマーチンの再現に血眼になって、実際素晴らしいギターを制作している一流メーカーもあるし、個人制作家もいる。

 

あまりにも多数の後発ギターメーカーがマーチンギターを参考にしたため、後発のギターメーカーはマーチンそっくりのルックスのギターを発表することになり、市場にはマーチンと一見変わらないルックスのギターが溢れることになった。

 

そのため、マーチンギターのルックスは、定番デザインとなり、一見しただけでは、そのギターがマーチンなのかそうじゃないのか見分けがつきにくくなった。

ましてやマーチンギターのルックスは元々シンプルで、あまり奇をてらったデザインではない。

なので、けっこう平凡に見えてしまったりする。

 

そのスタンダードなデザインは元来マーチンギターの個性であるはずなのに、あまりにもコピー商品が多いため、ルックスに関しては「よくあるデザイン」に見えてしまう。

人によっては、マーチンギターのルックスを「つまらない」という人もいる始末。

 

最近は、エレアコも普及し、エレアコは生アコ以上にファッショナブルなデザインのギターも多い。

人が持っていないようなデザインのギターを持ちたいと思う人も多い。そういう人にとっては、マーチンのルックスは平凡で物足りなく感じたりするのだろう。

 

ただ、言えるのは・・・その「よくある、平凡なルックス」の本家本元、コピーではない「本物」がマーチンなのだ。

ここで、「平凡」と書いてしまっている私ではあるが、マーチンのギターは、よ~く見ると細かいところに細かく手が加えられていたりすることは多い。特に、上級モデルや、限定モデルはそうだ。

 

長い歴史の中で、スタンダードな仕様とルックスを確立させて、それに誇りを持ち、ある意味硬くなまでにそのルックスを守ってきたマーチンではあるが、近年はけっこうチャレンジも目立つようになってきている。

従来のマーチンのルックスとは少し違うデザインや仕様のギターも発表するようになった。

そのへんは、現在のアコギ市場を意識してのものだろう。

たとえば、ボディのカラー、ピックガード、アーティストモデルの製作、エレアコへの進出などなど。

昔のマーチンでは、なかなかなかったことだ。

とはいえ、やはり基本は、従来通りのルックスがメインであることは変わらない。

 

私自身がマーチンのルックスに関して思っていることは・・

 

たとえ今のアコギ事情の中で、平凡に見えるデザインではあっても、それでも、そのスタンダードとなったデザインの本家であり、本物であり、オリジナルである・・・ということ。

やはり、本家である・・という事実は重い。

それが私自身が思う、マーチンギターのルックスへの思いだ。

 

 

アコギの名門メーカーとしては、マーチンと共にギブソンも有名だ。

ギブソンのアコギは、マーチンとは対照的なくらい特徴が異なる。

マーチンは、モデル名を基本は「D-45」とか「000-28」とか記号で呼ぶ。

ギブソンのほうは、まあ記号で呼ぶモデルもあるが(J-45、J-200など)、固有の名前をつけている場合も多い。

例えばハミングバード、ダブ、ゴスペル、サザンジャンボ、ソングライターなどなど。

音の傾向も違う。マーチンが明るくキラキラした音だとしたら、ギブソンはダークな感じ・・とでも言おうか。

また、デザインもマーチンに比べると派手だったりする。

なので、ステージ映えという意味で、ギブソンを選ぶ人も多い。

 

 

私は、基本はマーチン派なんだと思う。マーチンを弾いてると、安心感がある。

ステージ映えという意味では、ギブソンも好き。実際、そういう意味合いもこめて、ギブソンのJ-200を購入する時は、定番のナチュラルやサンバーストを選ばず、赤いJ-200を選んだ。

 

ただ、マーチンやギブソンという定番を持った上で、その両メーカー以外のモデルもほしくて、入手したりした。

だが、それはあくまでも、マーチンやギブソンを持った上でのこと。

 

もし、マーチンやギブソンを1本も持っていなかったら、まずはマーチンを入手したいと思うだろう。実際、私が最初に購入した舶来ギターはマーチンだったし。

 

で、オーソドックスなマーチンをしっかり入手したからこそ、他のギターにも行けたんだと思う。今では、国産のしっかりしたエレアコが欲しいぐらいだ。

マーチンを手元に押さえてあるから、安心してバリエーションに走れる気がする。

 

そういう意味では、私にとってはマーチンは、「基本」なんだろうと思う。

だからこそ、マーチンには奇をてらったものではなく、王道であってほしいし、それでいいんだと思う。たとえルックスが平凡だと思われようと。

 

なにより、マーチンを弾いてる時の安心感は、やはり落ち着く。

 

 

 

 


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