天上天下唯我独尊

夢に生き、夢のように生きる人の世を
憐れと思へば、罪幸もなし・・・

四行詩集 ~無花果の実り~ 26

2008-02-19 00:29:28 | 「無花果の実り」
1.道や川や池などはすぐに作ることができるが、山はそうはいかない。   制度や法律などはいくらでも作れるが、一度取り潰してしまうと権威は取り戻せない。   気の遠くなるほど時間をかけて山は生まれる。   権威や伝統を壊すことは人間にできるが、それを作ることができるのは歴史だけだ。 「彼らは悪巧みを企んだ。彼らの企みが、たとえ山を移動させるほどのものであっても、神の御元には筒抜けである。それゆえ、神 . . . 本文を読む

四行詩集 ~無花果の実り~ 25

2008-02-17 00:55:44 | 「無花果の実り」
1.木材が腐っているのなら、緻密な設計も逆効果だ。   人心が堕落しているのなら、法律を改めても効果は無い。   曲がった木でも、墨縄を当てて鉋をかければ、真っ直ぐ使える。   大工の腕が悪ければ、金と時間を費やすだけで、全てが傷ついて廃材となる。 「何程制度方法を論ずるとも、其の人に非ざれば行はれ難し。人有って後方法の行はるるものなれば、人は第一の宝にして、己其の人に成るの心掛け肝要也( . . . 本文を読む

四行詩集 ~無花果の実り~ 24

2008-02-16 02:08:20 | 「無花果の実り」
1.海が荒れているのに船出するなら、船乗りの命を危険に晒すことになる。   世論が反発しているのに断行するなら、政権は転覆する惧れがある。   波や風が方角を決めるのではないが、それを無視するのは愚か者だ。   海を恐れていては船は出せないが、海を侮る物は船乗りになれない。 「神は、お前達を陸に海に往来させたもうお方である。お前達が船に乗り込んでいるときでもそうであるが、船が彼らを乗せて軟 . . . 本文を読む

四行詩集 ~無花果の実り~ 23

2008-02-15 00:00:46 | 「無花果の実り」
1.方角を間違えている時、エンジンを回せば回すほど、目的地から遠ざかる。   制度が誤っているとき、税金を払えば払うほど、国民は幸福から遠ざかる。   車を止めて、運転手に聞いてみろ、これは人の通る道かと。   燃料が空になったら、重たい車を押して戻らねばならない。 「言ってやれ、『一番損な行いをしている者共を、お前達に示してやろうか。すなわち、自分では事を巧みに運んでいると考えながら、現世での努 . . . 本文を読む

四行詩集 ~無花果の実り~ 22

2008-02-13 00:35:55 | 「無花果の実り」
1.誰も牽引する者がいなくても、下り坂では重荷の力だけで、車は急激に落ちていく。   誰一人国のために奉仕しなくても、民主主義は国民のわがままによって発展する。   坂を登る時には、力強い牛の力が要る。   国を栄光の頂に押し上げるのは、広義に生きる武士の力。 「また、神は家畜をお前たちの為に創造し給うた。これでお前たちは暖まることもでき、様々な便益もあり、また食用にもする。そして、お前達自身では . . . 本文を読む