倒産カレー屋顛末

何年か前、倒産した某カレー屋の内情

謎の紳士ー2

2016-03-08 12:56:08 | 日記
会社は、常に金に追われていた。

本業の店舗運営が、上手く行っていなかった。

これが、諸悪の根源だ。上手くいっていないものを、無理矢理上手く行かせようとしてドンドン変な方向に行った。

今日から、オ・レがこの会社を立て直すと宣言した人は、記憶にあるだけで、20人くらいはいたはずだ。

社内人材ではどーにもならないから、社外から人を引っ張ってきた。

投資家から金を預かっている以上、本業を立て直して、儲けを載せてお返しする。

まともな、社内従業員は本気でそう思っていた。

が、残念ながら全ての人がそうでなかった、美味しいところだけ、ナンとか見つけ出して、逃げればイイ。

本質ではそうとしか思えない人間がいた。

カレーのレシピや、株主リスト、投資家リスト、人脈、ノウハウ、店の営業許可、権利書、FC契約、取引先等々。

火事場ドロ、死肉に群がるハイエナ。

お人好しの社長に取り入り、鮮やかに持ち出す。

その内の1人、中野は、水色のベンツで、虎ノ門の駐車場を2台分潰して、乗り込んで来た。腰巾着は金田といい。マイクロホンをタスキ掛けして持っていた。


中野が、テスト、テスト、声が拡声されない。
跪いて、マイクを持っていた金田は慌てた、マイクロのスイッチが入っていない。

もう一度、テスト、テスト。と中野。拡声されない。

そして、金田に蹴り。

それを見守る従業員。

え~、社長の要請により、私が今日から、この会社を仕切り直します。

この平成不況にあえぐー中小企業のなかでの、飲食業の中での、構造的な問題のーなかでのー、何を言っているのかサッパリだ。

何でも、中での。なので、中野さんと名付けられた。

中野の最初にやった事。

え~この中で、今日まで仕切っていた奴、前に出ろー

全員がお互いを見回す。

考えて見れば、誰が仕切っていたか?わからなかった、だからダメなんだ。この時、気付いた。

暫くして、自称元某ドイツ有名車メーカーの広報マンという肩書のインチキイラストレーターが前に出た。

中野が叫ぶ。

お前は、いま直ぐ出ていけ〜。ゲットアウト。

ヘイ。

インチキイラストレーターはアッサリ出ていった。






謎の紳士ファイルー1

2016-03-08 12:39:52 | 日記
会社のフロアーに何人いるか?

記憶では、最大50人くらい、いたはずだ、最小の時は社長含めて5人くらい、後は店の従業員。

また、社長は、幾つも会社を持っていて、名義だけの会社もあったが、稼働している会社もあった

傘下の従業員でお互い共通の社長を持っていても、何をしている会社なのか不明だった時があった、そして詮索はタブーだった。

ある時、あの人はだれ?という話になり。話かけても、全てを、はぐらかす人間がいた。

正体不明の人物が常にフロアーに入れ替わり、立ち代わりいたので、ほっておいたが、

社長から、アイツはだれだ?と聞かれてのけぞってしまった。

こっちが聞きたかったからだ。

改めて、どちら様ですか?とお聞きすると。なんと株主さまだったのである。


株主様は、この会社の肝なのだが、全てを完全に掌握しているのは社長だけだった。

株主様は、自分が投資した金が、生き金になっているのか?

密かに、見守っていたわけなのである。

しかし、2週間ぐらい気付かなかったのだから。。。。