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「1シーズンに1試合」アルビレックス新潟&アルビレックス新潟レディースの育成チームの試合を御覧になってみませんか 

開志学園JSCサッカー部×アルビレックス新潟ユース

2011年07月01日 16時00分00秒 | アルビレックス新潟育成チーム
川口尚紀君と早川史哉君以外のアルビレックス新潟ユースの少年たちも、技術力が高く魅力的で、主力抜きでもそれ相応の力量を発揮できるチームだというのを感じた試合。

高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プリンスリーグ北信越1部
第9節 開志学園JSC高等部サッカー部×アルビレックス新潟ユース
於;ジャパンサッカーカレッジ・グラウンド

アルビレックスYが、前半4点、後半2点、合計6点を挙げて大勝。
奇しくも、FIFA U-17W杯の対ニュージーランド戦で日本が記録した得点経過―前半4ゴール・後半2ゴールと同じ。
違ったのは失点したか否か、だけ。

アルビレックスの先発は―
ゴールキーパーは、第3節以来の先発となる松井聡希(そうき)君。
センターバックは、福嶋竜二君と柳田航(わたる)君。
サイドバックは、左が宮内翔君、右がキャプテンの石井達(たつる)君。
ボランチは、大下健太君と伊藤航希君という不動のコンビ。
サイドハーフは、左が井上丈君、右が小底朝陽(こそこ・あさひ)君。
トップ下が、奥田晃也君、彼はプリンスリーグ初先発かも。
1トップは、斎藤恭志(たかし)君。
「4-2-3-1」という布陣。

このスタメンで関心を引いたのが、宮内君のSB起用。
アルビレックス新潟ジュニアユース時代からの彼のポジションをは主にサイドハーフ、ウイングと呼称される場所。
要するに攻撃的な選手なんだけど、そんな彼が最終ラインというのは、極めて珍しい。

それから奥田君のトップ下。
前節の対丸岡高校戦で初めて彼のプレーを観たけど、そのときも真ん中でプレーしていたが、果たして先発ではどのように自分のサッカーを表現できるのか?


この試合、守備リーダーの西村竜馬君は、同じ日の夜に開催されるJ1[新潟×セ大阪]ベンチ入りの為に欠場。
早川史哉君と川口尚紀君という攻撃の大黒柱は、メキシコ遠征中。
1年生ながら、欠かせない投入戦力となった渡邉新太君と石附航(わたる)君は国民体育大会のため離脱。

主力を大きく欠く中での公式戦、これまで出場機会をそれほど得られなかった選手たちの奮起が求められます。
言い換えれば、選手層の厚さが問われるゲーム。

小雨が降る中、6月25日の正午、キックオフ。
前半の12~13分くらいまでは、開志ペース。
アルビレックスは思うようにボールを廻せません。
というのも、開志がアルビYのボール保持サイドに〝極端に〟人数を割いて対処していたから。
ボールを持っている選手の周囲に、人が集まるのは当たり前の話ですが、その密度が半端じゃなかったんですよね。

たとえば、アルビレックス陣地内で、井上君が小底君とユニットで前へ進もうとすると、5人~6人と開志の選手がそのエリアに一斉に殺到し、パスもドリブルも、そしてボールキープさえも許さない圧力を掛けてくる。
そうしてボールを搦め取り、ショートカウンターないしハーフカウンターを仕掛けてくる。

この作戦の泣き所は、どちらかのサイドに人数を集めすぎるため、逆サイドにボールを振られた際、そちらがガラ空きになってしまうところ。
危険を覚悟で取りに行かないと果実は得られないけど、それにしても余りに危険。

もちろん開志は、そのリスクを放置するわけはなく。
2トップが、アルビYの両サイドバックにプレッシングを掛けて、SBからの攻撃の組み立てを邪魔立てしてくるのを徹底。
これでは、長いボールを入れてサイドチェンジを図り、リズムを変えることもままなりません。
もちろん、センターバックにもプレスを掛けにいき、ロングボールの出しどころを遮断。
これらのおかげで、どうにもアルビレックスはボールを前に運べず、応援する側には焦れったい様相を呈することに。

開志のこの戦術、なるほど理に適っている。
アルビレックスユースの選手たちは、控え選手も含めて一様に、個々の技量が高い。
自由に前を向かせると歯が立たないし、連係プレーで崩されてしまう。
だったら、極端なまでの密集陣を作って、連携さえ発揮させないようにしてしまえ―ということなんでしょう。

それから、ラインを高く設定し、自陣ゴールに近づけさせないように心掛けている。

が、これにいつまでも手こずるアルビレックス新潟ユースじゃなかった。
ひとつギアを上げて、パス交換のスピードを上げてきた。
それとワンタッチパスを多用し、開志のプレスを少しずつ剥がしていく。
このへん、アルビユースの個の力の高さの賜物です。
そうやって、少しずつ時間的・空間的なギャップを作っていくと、小底君の「スピード」で仕上げに取り掛かる!

小底君のスプリント能力というのが、まあ、高い高い。
きっと陸上の短距離走に転向しても、名を馳せるんじゃないかな。
開志の密集陣を潜り抜けて生まれた広大なスペースに、ボールを出すと、そこには猛ダッシュで走りこむ小底君の姿が!

前半19分、右サイド深くを侵入した小底君に引っ張られるように、アルビユースの選手たちがゴール前に殺到する。
小底君がマイナスのグランダーのボールを送ると、奥田君がこれをスルー。
そのスルーしたボールを斉藤君がシュートに持ち込むかと思いきや、ヒールパスで流し、最後は大下君が右足一閃。
物凄い弾丸がゴールネットを突き刺さり、新潟ユースが先制に成功。

が、その4分後、同点にされてしまいます。
コーナーキックの処理をGK松井君が誤り、オウンゴール。
直ぐに同点にされたことで、嫌な空気が。

開志の選手たちに勢いが戻り、密集陣形戦法を愚直に遂行してくる。
アルビには手痛い形の失点だったせいか、開志の前に再びボールを前に運べなくなる苦境。

しかし、それを打開したのはまたも小底君。
前半37分、右サイドからクロスを放ると、大下君?奥田君? 新潟の誰かがそれに詰めるも、寸でのところで防がれる。
が、その防がれたボールに斎藤君が飛び込み、泥臭くも強引に合わせて勝ち越しゴール。

この得点で、潮目が完全に変わりました。
開志の選手たちが、最初から全力で飛ばしすぎたこともあって、目に見えて圧が弱まったことも影響して、アルビユースが内から外、外から縦へのボール移動がスムーズになっていく。
開志が、新潟の攻撃に付いていけなくなってきたんです。
かくして、試合を決定付ける3点目が、前半40分に訪れた次第。

立役者は、またも小底君。
スピードを生かしてぶっちぎって、右サイド深くでボールをキープすると、ファーサイドにセンタリング。
これを伊藤君が、どフリーでヘディングシュート。
伊藤君はボランチだ、それが完全フリーとは!
3列目の選手に、長躯走りこんで決められたのだから、開志にはショッキングだ。
反対に、アルビレックスにとっては、してやったり。

これで実質的に勝負あり。

前半終了間際には、斎藤君の巧みなボールキープによるタメから、奥田君に縦パスが入り、更に左サイドにパス。
そこにはフリーの井上君が待ち構えていて、相手DFをフェイントでかわしてシュート!

開志の対アルビ戦法は、確かに有効だったけど、いかんせん体力勝負的なところが大きい。
それでも前半45分は持ち堪えるだろうなあ、と。
勝負は、開志イレブンがガス欠する後半だと予想したんだけど、前半のうちにあっさり崩壊とは。

裏を返せば、アルビYの対処力と技量が、開志の戦術をモノともしないくらい高いってことなんでしょうな。
早川君ら抜きで、やってのけたの意味も大きい。

そして小底朝陽の存在。
彼のスピードが無かったら、もうちょっと開志は抵抗でき、アルビは苦労をしたはず。
小底君、GOOD JOB!
そして、この試合のマン・オブ・ザ・マッチは彼です。


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