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「1シーズンに1試合」アルビレックス新潟&アルビレックス新潟レディースの育成チームの試合を御覧になってみませんか 

内田潤 「アルビレックス新潟」の文化を二つ築く

2013年11月19日 13時00分00秒 | アルビレックス新潟
アルビレックス新潟トップチームDF内田潤選手が、クラブから契約非更新を通告されたことを受け、サポーターズリンク新潟SNSやtwitter、ウェブログに、アルビレックスを応援している人たちの彼への賞賛、感謝の言葉、想い出などが溢れました。
内田が如何に、新潟の応援者たちに支持をされて、愛されて、心酔されていたかを物語っています。

ここ最近、アルビレックス新潟の試合を応援するようになった方たちは、内田のプレーを御覧になる機会が少なかったでしょうから、“へえ、内田という選手は、こんなにも退団が惜しまれる存在なんだ”と思われたことでしょう。
そうなんです、彼はそういう存在なんです。
“もっと早くに新潟サポーターになるんだった、内田の全盛期のプレーを観たかった”と思われた方も多いでしょう。
シーズン毎のアルビレックス新潟を綴ったDVD集が販売されているので、それを御覧になって頂ければ。

しかしですね、内田潤というサッカー選手のプレーを目にしていなくても、彼が提唱して築いた〝文化〟には、アルビレックスサポーターに最近なったという方も毎試合〝接して〟いるんですよ。
彼の全盛期を競技場やスカパー中継画面を通して観てきたサポーターの中にも、意識してない方がいらっしゃると思いますが、内田は今のアルビレックス新潟に欠かせない文化を生んで定着させた漢(おとこ)でもあるんです。


試合開始の前、そして後半開始の前、アルビレックス新潟の選手たちは円陣を組み、ゲームキャプテンの下で気合を入れて、それから各自の持ち場に駆け足で散っていくのを〝ルーティン(慣習)〟にしています。
『円陣ダッシュ』というやつです。
円陣を組み、気合を入れるところまでは、他のJクラブもやっているけど、そこから自分のポジションに向かって駆け足で移動し、戦闘態勢に臨むのは、ひょっとして、アルビレックス新潟くらいじゃないですかね。
他にやっているクラブもあるかもしれないけど、どっちにしろ極く少数派。

円陣ダッシュは昔やっていて、筆者が記憶する限り、クラブ史上過去最高の6位で終えた2007シーズンあたりまでは行われていたルーティン。
それが、いつの間にか自然消滅していって。
それがしは、人に指摘されるまで、それが行われなくなったのに気付かないほどでした。
しかし、昨シーズンの秋から円陣ダッシュが復活。

この復活を唱えて実現させたのが、内田潤選手。
物凄く苦しいJ1残留争いの渦中、彼は円陣ダッシュを提案。
チームメイトが同意して、円陣ダッシュは再び新潟のルーティンとなりました。

御存知のように昨季の内田は、膝前十字じん帯・内側側副じん帯・外側半月板を5月の対ジュビロ磐田戦によって傷めてしまい、全治8ヶ月の戦線離脱を余儀なくされました。
文字通りの〝戦力外〟。
そんな内田は、こんなピッチでは働けない自分ではあるけど、それでも何かで貢献できないか?と頭を巡らせたのが、この提案。

円陣ダッシュと、後の奇跡的なJ1残留に相関関係・因果関係があるのは分からないけど―理屈上は無いんだけども―しかし、円陣ダッシュを新潟の選手たちが行い始めたことで、サポーターの勝利に懸ける想い、応援への熱量がいや増したのは事実。
拙の耳には、円陣ダッシュを目にしてこっちも気合が入ったとか、そういう言葉が耳に飛び込んできたし、SNSなどインターネット上の書き込みを読みと大好評。
少なくとも、選手と応援する側の結び付きをより強固にした効果が、昨シーズン秋の復活にはあったと考えます。

そして、この円陣ダッシュ、トップチームだけのルーティンじゃなくなっているんです。
程なくして、アルビレックス新潟レディースも円陣ダッシュを採り入れます。
あれですね、女性の方が円陣ダッシュは映えますね(笑)

アルビレックス新潟ユースは、今季5月のプリンスリーグ北信越、ホーム星稜高校サッカー部戦から導入。
その1週間前、U-18アディダスカップ北信越予選で敗北し、全国大会出場を逃すという暗黒の事態を迎えたユースが、状況打破・心機一転で採用したのが円陣ダッシュ。
それとサポーターと家族への試合直前の挨拶。

アルビレックス新潟レディースU-15も、6月のU-15全日本女子ユース選手権の北信越予選から、主将の藤澤素子さんの提唱で、行うようになりました。
アルビレックス新潟レディースU-18も、先月のU-22全日本女子ユース選手権の北信越予選を応援に行ったら、円陣ダッシュをやってました。
あれですね、より若い女性の方が円陣ダッシュは萌えますね(笑)

今や『アルビレックス新潟』の〝ルーティン〟と化しつつある『円陣ダッシュ』。
レディース・ユース・レディースU-18・レディースU-15の選手たちのそれを目にすると、トップチームと同様に、応援する当方もビシッと気合が入りますね。
なにより、清々しい気分になって、より一層応援に力が入るというもの。

そして、その端緒は内田潤選手。


アルビレックス新潟トップチームが勝った暁には、応援している我々と選手たちとで万歳三唱するのが〝慣わし〟。
この万歳三唱のきっかけを作ったのは、内田潤選手。

アウェイ試合だと、ゴール裏とメインスタンドのアウェイ側観覧席でバンザイ―
東北電力ビッグスワンスタジアムの試合だと、アウェイ側→バックスタンド→Nゴール裏→メインスタンドの順番にバンザイ行脚―
もう当たり前の勝利の儀式となったこれは、内田が“サポーターと一緒に万歳したい”と口にしたのがきっかけ。

そういえば、それ以前は勝利後に何を、選手とサポーターはしていたんだっけ?
思い出せない。
選手たちが新潟スタジアムを1周するのは変わらない。
頭を下げたり、観客の声に応えたり、手を振ったり、だったっけ?

2007シーズンから始まったバンザイ三唱。
いつの試合からか、正確な記憶と記録は無いけど、以降は新潟の勝ち試合ではお約束の〝祝賀行為〟。
なかなか勝てなかった2008シーズン終わりには、内田が“もっとサポーターと万歳したかった”と言ってましたよね。
ホームゲームで思うように勝てなかった2009シーズンには、誰が言ったか忘れたけど、“ビッグスワンで万歳をたくさんできるように来シーズンは”と決意表明した選手もいたし。

もう完全に勝ち試合後の万歳は、アルビレックス新潟の文化です。

この万歳も、アルビレックス新潟レディース・ユース・レディースU-18・ジュニアユース・レディースU-15の勝利試合でも行っています。
レディースは三唱じゃなく「一唱」ですけどね。
ユースは、プリンスリーグは勿論、全国大会でも万歳。
ジュニアユースとガールズは、主として全国大会で。
ガールズの娘たちは大いに照れながら、全国大会で勝つとバンザイ。


内田潤が、一個のサッカー選手として非常に優秀であることは、多くの新潟サポーターが理解しているし、他クラブの少なからぬサポーターもその認識があるでしょう。
2007季だったか、彼のクロス回数、その成功率が1位だかトップ3だかを記録したこともあるなど、数字でも表れています。
そして、新潟の勝ち試合に、J1残留に、純戦力的に多大な貢献をしてきました。
故に、アルビレックスを応援している人たちの心を鷲掴みしてきたわけです。

と同時に、内田潤は、プレー以外でも新潟に多くのモノをもたらしてくれました。
どうしても、サッカー選手のことを語る場合にはピッチの話に終始しがちになるんだけど、内田の場合は、ピッチ外のことも銘記しないといけないと考えます。
とりわけ、サポーターと選手とを結びつける文化を構築したという功績。
カテゴリーを問わず、『アルビレックス新潟』の型を創ったという功績。

万歳三唱や円陣ダッシュの度に、内田のことを一々思い出したり、思い起こす必要は無いけど、頭の片隅に“これは内田潤という選手がきっかけで生まれたこと”というのを半永久的に留めておくべきなんじゃないですかね。
そして、この文化はずっと残しておかないと。

いっぱい勝利して、いっぱい万歳して、優勝して、高らかに万歳して―
円陣ダッシュをすることで、選手たちは士気をより高めて、サポーターたちもより応援する気持ちを高めて―
という文化をね。

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