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佐藤寿人と槙野智章のトリックPKは反則で無効

2010年03月09日 16時00分00秒 | 明治安田Jリーグ 天皇杯
2010Jリーグ第1節[サンフレッチェ広島×清水エスパルス]は、1対1の引き分けでした。
で、この試合の広島の得点はPKによるものでしたが、これが≪トリックプレー≫だったのを、みなさん、スポーツニュースでご覧になられました?

観ていない人のために、スポーツ報知新聞の記事を引用します
<前半3分のPK。
佐藤寿人はペナルティーエリアのすぐ外で、息を潜めた。
槙野智章がボールをセットし、ゴールを背にして立つ。
そして、蹴る気満々で歩いてエリア外に出た瞬間だ。
佐藤が猛烈な勢いで走り込んだ。
左足の一撃に清水GK西部洋平はシュートとは逆の右に跳んでしまった。
PKでは珍しいトリックプレーで1点を先行した。
実は、昨季から温めてきた策だった。
発案は槙野。
チームメートに「開幕戦でやったら目立つ。
ほかの試合じゃ、テレビが少ないから意味がない」と訴えてきた。
ただ、この日は直前の相談は一切なし。
佐藤が槙野の意思を感じ取った。
「普段はストヤノフが蹴る。
槙野がボールを取りに行くということは、そういうこと」。
アイコンタクトで意思疎通を取った。
佐藤は「ドイツW杯で(フランス代表の)ジダンがやったチップキックみたい」。
狙い通りにGKの間合いを外した。
相手GK西部は「おかしいと思ったけど…。
寿人が走り出して、エッと思った」とあ然。
チームメートのGK西川ですら「駆け引きが出来ないから、GKとしては厳しい」と驚いた。>

この映像をご覧になって、“えっ、こんなトリックプレー、ありなん!?”と思いませんでしたか?

が、こうやって決めたペナルティキックだけど、反則です。
〝規則に照らし合わせれば〟明らかなルール違反。


フリーキックを蹴るとき、ボールの傍に2人ないし3人がいて、誰が蹴るか分からないようにして、それからキックするってのは珍しいことじゃありませんよね。
それで、相手の守りの隙を突くというね。
あれの応用で、PKでもやったことあるんですよ。
大学時代の草サッカーで、槙野と寿人のようなことをやったんですわ。
そうしたら、クレーム付けられて。
“FKみたいなこと、PKでは出来ない”って注意されて、嘘だろと思いつつ、渋々引き下がったんだけど、後で調べたら、実際はそのとおりでした。

だから、サンフレッチェのPK見て、反則だろありゃ、と思ったんだけど何のクレームをなかったし、第一、ゴールが認められているので、“ああ、規則が改正されたのかな”って思ったんです。
あの当時から、随分と時間が経っていますしね。

ところがところが、やっぱりあれ、反則であり、レフェリーに誤審だったんですって!!
読売新聞を購読されている方は、もう今朝方、その事実を知っていますよね。

読売新聞のスポーツ面に、サッカー協会の松崎審判委員長が連載記事を持っているんですが、そこで
<この判定は間違いだ。
ゴールは無効で、反スポーツ行為で少なくとも佐藤は警告となり、彼がペナルティーエリアに入った地点から行われる間接FKが清水に与えられるのが正しい>
と指摘しているんです。

もう試合が成立したので、広島の得点は取り消せないし、引き分けも覆らないんですけどね。

確かに競技規則14条に、
『ペナルティーキックを行う競技者は、特定されなければならない。』
と明記されています。
特定されなくてはならぬ、というのであれば、あのとき蹴る権利があったのは槙野だけ。
佐藤には無し。
つまり、無効ということ。

そして槙野は、PKのルールを深く検証しないまま、ああいうトリックプレーを練っていた、というわけですな。


詳細は、図書館などで読売新聞をご覧ください。


それにしても、もしこの勝ち点1が、リーグ戦34節を終えたとき、重大な重みを持つような事態になったら…
もし、佐藤が得点王争いで首位に立つことがあったら…
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4 コメント

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確かコレって… (清杉)
2010-03-09 23:39:52
 >あのとき蹴る権利があったのは槙野だけ。
佐藤には無し。

 もしこのとき、槙野が助走しシュートするふりをして少しボールに触って横に出し、ペナルティエリア外から走ってきた佐藤がシュートしてゴールしたなら問題は無かったと記憶しています(記憶違いならごめんなさい)。

 「狙っていた」とはいえ、当然佐藤と槙野に主審を欺こうという意思はなかったと思います。誤審は無いに越したことはありませんが、人間がやっている以上それを完全に排除することは不可能だと思うので、清水としては残念ですが運が悪かったと思い、ホームでは負けないと次に切り替えることが大切だと思います。
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>確かコレって… (bartret555)
2010-03-11 00:28:50
清杉さん、こんにちは。

槙野が触って横にはたいたとしても、それは、やり直しになるんじゃないでしょうか。


確かに、この場合、「運が悪かった」というしかありませんが、明らかな誤審だけにエスパルス側も忸怩たるものがありますよね。
ただ、効用として、二度とこういうトリックプレーは日本国内で起こらないというのが救いでしょう。
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Unknown (津軽シュート)
2010-03-12 18:57:52
問題なのは主審をはじめとする審判団がこのことにまったく気付かなかったことにあると思います。
抗議を受けなかったし、ま…いっかでは困るわけで。
それと試合の当日と翌日、このことで「あれは反則だろ」と突っ込んだマスコミもほぼ皆無だったのも問題。せめて、あれはおかしいんじゃないか…と問題提起するなり、審判経験者(例えば上川徹さんとか、廣島禎数さんとか)に取材するなりしなかったんでしょうかね…?
アフターゲームショーでは何もなかったんでしょうかね?(スカパーないんでアフターゲームショーで取り上げたかどうかはわからないですが…)

清水にとって、終盤に追い付き勝ち点1を得たのと、これが第1節だったのは不幸中の幸いでしょうか。
W杯予選のアイルランドのようになったらやりきれませんけどね…
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津軽シュートさん (bartret555)
2010-03-17 00:32:05
津軽シュートさん、こんにちは。

主審は「どっちに転がってもいい、微妙な判定ミスはあっても、あからさまな誤審はしない」という『先入観』が働いた結果じゃないでしょうか。
まさか、主審がそんなミスはしない、という思い込みが、広島・清水両チームの人間にあったし、マスメディアにもあったのでしょう。

とはいえ、放置しておくのは、また別問題だったと思います。
実際、あのトリックPKについて、“へえ、あんなPK許されるんだ”という感想が、当日ブログで数多く見られました。
新聞、テレビのスタッフも、きっと同様のことを感じたはずです。
それを「フィードバック」できなかった点は、サッカージャーナリズムとして反省すべき点でしょう。
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