北陸道・糸魚川ICで降りて清水倉登山口に向かいます。
前方に石灰岩の露天掘りが進む青梅黒姫山が見えてきました。
山隗の右裾を回り込んで清水倉登山口のあるリサイクルセンター工場に8:50に到着。
青梅黒姫山が真上にそびえており、急登必須です。
登山口には3台の車が駐車していて満車です。
やむなく工場脇の道路端に寄せて駐車。
手早く準備して9:00に清水倉登山口-86mを出発。
ここも海沿いのため、高低差1140mの登山になります。
直登を避けて右に迂回するような緩やかな登山道です。
急登連続の予測が外れましたが、気持ちよい登山道です。
徐々に傾斜がきつくなり、10:00に450m地点を通過。
やがて斜面を左にトラバースする登山道になりますが、傾斜は緩く高度が稼げません。
赤マーク表示が無ければルートには見えない自然道が続きます。
北アルプス北端の山並みが時折り見えます。
マーク表示と補助ロープ以外は手入れされていない道で、
横に伸びた樹木に頭を数回ぶつけました。
左手へのトラバース道を終えると10:50に金木平の水場-800mに到着。
ここで先行の男性一人とすれ違いました。
沢水のようで、タオルを濡らして顔を洗うだけにします。
いよいよ直登になり、標高1000m付近から緩やかな沢筋の雪渓に出ました。
ここで二人目の男性とすれ違い、残り一名が登っているとのこと。
赤マークを見ながら雪渓を登り詰め、涼みながら間食していると三人目の男性とすれ違い。
300名山狙いの方で、明日は東に見える鉾ヶ岳に登るとのこと。
三名と遭遇しましたが、皆さんストックが使いにくい登山道だったろうと思いました。
11:50に「清水倉まで4,300m」、「山頂まで350m」の標識が置かれた平坦地に到着。
ここが旧黒姫小屋跡で、閉鎖された旧青海鉱山コースとの合流点のようです。
最後の直登を頑張ります。
尾根に出ると360度の大展望が広がり、左手に快晴の山頂が見えました。
尖った岩や樹木に遮られたヤブ漕ぎのような尾根を10分程進みます。
12:15に青海黒姫山-1222m頂上に到着。
黒姫山(くろひめやま)は、新潟県糸魚川市にある標高1,222mの300名山で青海黒姫山ともいう。
飛騨山脈の北端に位置する。主稜線上の犬ヶ岳から北東方向に派生した尾根の末端にある。
山頂には黒姫権現の祠と一等三角点がある。かっては女人禁制の山であった。
日本海に面していることから、海原を見渡せるダイナミックな景色が特徴。
山全体が石灰岩でできており丸ごと露天掘りによる鉱山となっている。
鉱石は山麓にある電気化学工業株式会社青海工場に運ばれ、セメントやカーバイドの原料となっている。
電気化学工業青海工場からの入山は、鉱山の開発により通行禁止となった。
現在は、青海川を更に上流へ向かったところにある清水倉登山口から入山しなければならない。
糸魚川市街地と日本海。米山同様に佐渡は霞んで視認できません。
本日二回目の快晴・大絶景に満足しながら昼食。
東に妙高連山、南に白馬連山、西に北アルプス北端、その奥に先月登った毛勝山があります。
秩父の武甲山、三重の藤原岳に続く三つ目の砕石鉱山になります。
露天掘りで山容が削られていく名山とは残念です。
米山同等、この360度パノラマ大展望に大満足。
黒姫権現の石祠に安全祈願して12:35に下山開始。
ヤブ漕ぎのような西尾根の道を戻ります。
足場の悪い沢のような急斜面を慎重に下ります。
旧青海鉱山コースとの合流点を通過。
ドロドロ沢と乾いた沢のような道が交互に続きます。
雪渓に出て、息抜きに踵滑りを楽しみながら高低差100m程を下ります。
数箇所崩落した登山路には赤マークの迂回表示があります。
13:15に金木平水場を通過。ここから先は左斜面をトラバースする登山道になります。
登りで何度も頭をぶつけた樹木は、下りでは当らずに済みました。
14:00に樹林帯の中斜面に出てほっとします。
後は樹林帯を散歩気分で下ります。
獣が走り去るような物音を聞いてから、ここが熊の巣であることを思い出しました。
舗装道路周辺にまで出現するそうで、熊鈴を付けるのを忘れたまま、
ノンビリと歩いてしまいました。
ともあれ14:30に無事に登山口に帰着。
高低差1140m、5.5時間、15000歩で、東北のヤブ山を歩いたような印象でした。
工場脇から山頂の嫌な岩尾根を撮影。
降雨など濡れた登山道の場合は泥だらけを覚悟する山です。
雪渓と崩落地では無数の赤マークを慎重に辿れば道迷いの心配は無いでしょう。
濡らしたタオルで体を拭いて着替え、15:00に出発。
糸魚川ICから北陸道に乗り、サービスエリアで日本海を眺めながら軽食休憩。
途中休憩で眠気防止しながら、上信越道-関越道-圏央道を走って21:00に昭島帰着。
快晴を見越して三山を二日間で登りましたが、炎天下対策が重要な季節になってきました。
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