深夜に外に出ると、流れるガスの間から満天の星空が見えました。
どうやら快晴になりそうと確信して4時まで寝ました。
【9/5、西穂山荘-独標-西穂高岳-間ノ岳-天狗岩-天狗のコル-ジャンダルム-奥穂高岳-穂高岳山荘】
4時に起床して御握り朝食と登山準備。
ハーネス、ヘルメット、ヘッドランプを装着して5時に西穂山荘-2385mを出発。
高低差800mながら、無数の岩稜ピークを越えてジャンダルムを縦走します。
5:15に丸山-2452mを通過。映画「岳」の撮影ポイントです。
朝日に染まる笠ヶ岳。夜明けとともにヘッドランプを消します。
背後には乗鞍岳-焼岳-西穂のライン。
右手遠方に富士山が浮かんでいます。
ガスが流れる上高地の谷間。
そして前方に西穂高岳-ピラミッドピーク-独標の稜線。
登山者が立ち並ぶ独標に近付きました。
6:00に西穂独標-2701mに到着。ここまでは一般ルートで団体さんで賑わっています。
ここから上級の岩稜ルートです。一眼レフを仕舞いコンデジに持ち替え。
狭い岩場を降りてから次のピラミッドピークに登り返します。
両手を使った登高になり、ポツリポツリと先行する登山者で岩稜ルートを眼で追います。
6:35にピラミッドピーク-2750mに到着。大キレットまで縦走するという重装備の方達がいました。
次のピーク・西穂高岳が見えてきました。
またコルまで降りてからの登り返しになります。
快晴に恵まれ、乾いた岩場をフリーで登ります。
7:15に花の百名山・西穂高岳-2909mに到着。
花はほとんど見られませんでした。
西穂高岳(にしほたかだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる標高2,909 mの飛騨山脈
(北アルプス)南部の山である。山域は中部山岳国立公園に指定され、花の百名山に選定されている。
穂高岳のそれぞれのピークの山を北穂高岳、前穂高岳、奥穂高岳、西穂高岳と名付けた。実際には
西穂高岳は山域の南西端のピークで、その中で唯一3,000 mに満たない。
左奥から槍ヶ岳から奥穂高岳への稜線が見えてきました。
西穂高岳の降下からエキスパート・ルートに入ります。
ガイドが初めてロープを張り、セルフビレイで慎重に降下します。
以降はガイドの指示に従い、女性二人はガイドと繋がって進みます。
最奥にジャンダルム、手前に天狗の頭-間ノ岳-赤石岳のピークが立ち並びます。
岩場の白ペンキを目安にアップダウンを繰り返します。
縦走者とのすれ違いや鎖場の通過待ちが発生しますが、一息入れて待ちます。
小ピークから西穂高岳を振り返ります。
次の間ノ岳に登高。予想外のアップダウンの連続で疲労感が増します。
乾いた岩場でスリップの不安なし。怖さは感じませんが落石厳禁です。
9:10に間ノ岳-2907mに到着。ここが中間点でしょうか。
西穂高岳との距離感を確認しながら、ジャンダルム完走が見えてきました。
間ノ岳(あいのだけ)は、北アルプス穂高連峰の西穂高岳と奥穂高岳の間にある小ピーク。標高は2907m。
西穂高岳と奥穂高岳をつなぐ縦走路は一般登山道としては日本でもっとも危険な難路といわれる。
次は天狗の頭に向かいます。
足がかりがほとんど無い逆層スラブの登り。乾いた岩盤はフリクションが効いて登れました。
10:25に天狗岩-2909mに到着。ガイドが言う天狗のポーズ決めとは何でしょう?
いよいよジャンダルムへの登りになります。浮石に注意して一旦コルに降ります。
左手の槍ヶ岳がかなり近付いてきました。
天狗の頭(天狗岳)を慎重に降下します。
11:10に天狗のコルに到着。悪天候時のエスケープルートとして岳沢小屋へ下山できます。
大休憩後、ジャンダルムへ高低差300mを登高します。
登ってきた小ピークが連続する岩稜ルート。
怖いのは浮石と落石、下降ルートでの足掛かり探しですね。
畳岩の頭でしょうか、岩稜ピークを登り詰めます。
背後の縦走路を撮影。雲が多くなり雨の心配が頭をよぎります。
ジャンダルム手前のこぶ尾根の頭に到着。次々と登山者が登っていました。
手前のコルに荷物を置き、ジャンダルムへ空身で登ります。
13:10にジャンダルム山頂-3163mに到着。
念願の天使のお迎えです。マッターホルン山頂の十字架を想い出します。
ジャンダルム(フランス語で武装警察官、憲兵。転じて山岳用語としては、尾根上の通行の邪魔をする岩の意)
は、奥穂高岳の西南西にあるドーム型の岩稜で標高は3,163 m。スイス・アルプス山脈の名峰アイガーに
ある垂直の絶壁(高さ約200m)の通称に由来する。ジャンダルムの北側にも、ロバの耳、さらに北側に
馬ノ背と呼ばれる急峻な痩せ尾根の難所が続く。ジャンダルムを含めこれらの名が付けられたのは、昭和に
なってからである。この奥穂高岳のジャンダルムが最も有名だが、他にも剱岳チンネのジャンダルムなど、
同じような前衛峰にこの名が付けられている。
ついにガスが湧いて展望が無くなってきました。記念撮影してコルに降ります。
最後の難関・馬の背に向かいながら、背後のジャンダルムを撮影。
奥穂高岳から見えるお馴染みの岩稜帯と坊主頭は迫力です。
ピークは残り二つ、コルまで降りて急峻なロバの耳に登り返します。
奥穂高岳からジャンダルムを往復する軽装の登山者とすれ違います。
お手軽コースのせいか、ガラガラと石を落とす危ない登山者が多いようです。
ロバの耳を登り切ると、噂の馬の背が見えてきました。
最後の難関 『馬の背のナイリッジ』 はロープでの確保で通過。
割れ目だらけでホールドに不安はありませんでした。
総ての岩稜ピークをクリアして奥穂高岳の山頂に立ち寄ります。
穂高岳山荘分岐から見たジャンダルム。ついに縦走できました。
15:00に奥穂高岳-2983mに到着。
社のある山頂は順番待ちで大混雑。撮影を諦めました。
穂高岳(ほたかだけ)は、中部山岳国立公園の飛騨山脈(北アルプス)にある標高3,190mの山。日本第三位
の高峰。日本百名山、新日本百名山及び花の百名山に選定されている。剱岳、谷川岳と共に日本三大岩場に
数えられている。特に、涸沢岳から南岳の稜線の飛騨側には、谷川岳一の倉沢と並ぶ有数の岩場滝谷を擁
する。 (滝谷は急峻なだけでなく、崩れやすい岩も多く、岩の墓場と形容される。 また、前穂高岳の東側、
奥又白谷の上部も角度の高い岩壁となっている (前穂東壁と呼ばれる) 。
休憩後、穂高岳山荘まで満足感に浸りながら高低差200mをゆったりと下ります。
15:45に混み合う穂高岳山荘-2983mに到着。
高低差800m、無数の岩稜ピークを乗り越えて10時間45分、歩数は何故か4000歩の山旅でした。
布団一枚に二人とメチャ混みです。廊下の隅で懇親会。私はコーヒーで祝杯です。
ガスが纏わりつく涸沢岳。せっかくの3000m展望は外れました。
西側の笠ヶ岳方面に沈む夕日を観賞。
すでに冷たい秋風が吹きまくり、山荘前の広場はガラガラになりました。
18:20から夕食。西穂山荘に比べるとイマイチの味で残念。
20時に就寝。隣の若者に押し込まれながら窮屈な夜となりました。
明日は離団して、奥穂高岳-前穂高岳-岳沢を歩いて上高地に下山する予定です。
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