暗黒剣千鳥

暗黒剣千鳥：藤沢周平：原作　松平定知：朗読　

登場人物
　三崎修助　　　三崎家の三男 ２３歳、剣術に長けているが、学問は不得意。
　牧治部左ェ門　次席家老
　秦江（はたえ） 修助の縁談の相手、１８歳

あらすじ

三崎修助は実家の冷や飯食いだが、２３歳になり縁談が持ち込まれ、若く美しい秦江と婚約した。しかし、仲間の剣士が次々と斬殺されている状況では挙式どころではなった。
秦江から問われた式延期の理由を言うこともできず、ただ待ってほしいとだけ伝え、秦江から待つとの言を得る。
仲間の剣士の斬殺は３年前に剣士５人で次席家老の牧治部左エ門の指示を受け、異例の出世を遂げた明石嘉門を暗殺したことによる報復である。

修助は家老の牧へ相談するが、牧は病床に伏していた。そして相談の後も仲間は斬られて、修助一人だけが残るのみとなった。
四人目の剣士が死の間際に呟いた一言で、修助は誰が斬ったのかが推察できた。
また、殺されたのは腕の立つ剣士だが、それでも一太刀で闇討ちにあった。その闇討ちの剣筋から刺客は三徳流千鳥と呼ばれる秘剣の使い手であることもわかった。
調べてみるとこの剣の伝授者で現存する者は家老の牧だけであった。

いずれ来るであろう刺客：家老の牧に立ち向かう剣法を練習し、その日を待つ。
ある日家老に呼ばれ家老邸に向かう途中に修助は刺客に襲われるが相手を斬る。

斬ったその場を立ち去ろうとする修助に斬られた男：家老の牧は、自分を家老邸の門前まで運ぶように伝え息絶える。

発行形態　：　ＮＨＫＣＤ：ＮＨＫラジオ第一放送「特集　藤沢周平を読む」
発売日　　：　2004年8月放送　７４分
初出詳細　：　オール讀物1979年12月号