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最近読んだ小説レビュー Vol.15

2006年02月08日 | 小説レビュー
忙しかったので、更新が滞ってました。

年が明けたな、と思ってたらもう2月ですか……。
そんな時には本を読もう。
毎度おなじみ流浪の企画!
「最近、読んだ小説レビュー」

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『東京タワー~ボクとアカンと時々オトン~』/リリー・フランキー 

≪感想≫
周囲の(『東京タワー』を読んだ)人が全員、「面白い」「感動する」「読め」と薦められたので、これは読まざるを得ないなぁと。

で、読みましたけど、正直号泣しました。
本であれだけ号泣したのは、おそらくないです。(ドラマ、映画とかはありますけど)

とにかく、幼少時代の話で、ノスタルジックになってちょい感動。人間って昔はみんな雑だけど暖かかったよなぁとしみじみ思い出させてくれる。

上京編では、オカンの有難みがすごくわかってきて、改めて親へ感謝せなあかんよなぁ、と思わせてくれる。

そして、後半部分は本当に、人の流れ、仕事、そして、オカンと目まぐるしく変わっていきます。

とにかく、オカンの事をすごくちゃんと描かれていて、偉大だと思えるし、こういうオカンは母親の鏡だな、と思ったし、何よりリリーさんのオカンは素敵で、面白くて、九州弁がまた親近感を持たせてくれる。

オカンにすごく感情移入できるから、最後のオカンの病気~死までのところは、涙が何度も出そうになりました。本当に知り合いのオカンよりも感情移入できてました。この本を通して、オカンと出会ったという感じでしたから。

で、最後のオカンの手紙で、今まで溜まってた涙が溢れ出るくらい流れてきて、作中のリリーさんとシンクロできました。今までのオカンが本当にフラッシュバックして、涙が止まらないんです。

みんな感動できるのは、これがノンフィクションだからだと思うんですよね。
全て事実だから、素直に受け止められるし、感動させようと思って書いてないから感動できるんだと思います。

改めて親の事を考えさせられる、親のありがたみが再確認できる話だと思いますね。

これは小説という位置づけらしいですけど、僕は自伝エッセイを小説風に書いている本だと思ってます。

今年のベスト3に早くもノミネートです。これは。


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