たんぽぽ日和

吠えます。
噛みます。
そんな遠吠え日記。

もう一つの理由

2008年06月10日 22時52分02秒 | 奇想天外な家族のなかで
「胸にしこりがあるんだ」

ジムにいるときに、電話がかかってきて先日のことなど忘れてしまったかのように「また??」と少々うんざりしながら電話にでると

父がこう言った。

一気に蒼白。

続きを聞くと
「胸にしこりがあって、ガンかと思い病院で見てもらってたんだ。今日結果が出て陰性だったから、00(妹)のところに車で行かないか?」


との事。

そんな話ちっとも知らなかった。

妹の家とかそんなことどうでもいいから、どういう状況なのか
どんな状態なのか詳しく聞かなくては!

詳しく話を聞くと、しばらく前に、趣味の写真を撮ってて這いつくばってアングルを構成してたとき、胸にしこりがあることが分かったとのこと。

父は、以前倒れるまでどんな具合悪くても絶対病院行かない人だったので、今回自分で病院に行って調べてもらったと聞いてほんとに驚いた。


そして、分かったことは、先週のお墓参りはこういう事もあって「行く」といったんだ。

私たちには何も言わずほんとに!
陰性だったからよかったけど、もしほんとにガンだったらどうするの。。


絶対に病院に行かないという、怖がり?の父だけど今回自分で病院に行った理由があった。


ちょっと前、妹がけっこう大きな手術をした。
そのとき、妹が術後のすさまじい状態時に、
この状態を写真で撮ってくれと父に頼んだらしい。そして痛々しい姿でピースしている写真を撮った。


それを見て
「娘がこんな風に頑張ってるのに、父親が逝っちまうのは困るな」と思ったとの事で自分で病院へ行ったとのこと。

妹の手術後病院から帰ってきたとき父は言ってた。
「オレはあいつに学ばせてもらったよ。どんな状況の時も前向きに物事を考えなくちゃな~。あんな手術してよくピースしながら写真撮れるよな。バカだぞあいつは」と。




でも、私はその話を聞いて『妹はまちがいなく父の子だ』と思いだしたことがあった。
父が倒れ意識不明が続いてて「死ぬ死ぬ」「覚悟しておいてください」と医者に言われ、家族がもう覚悟を決め始めたとき、意識が戻り、最初に筆談したのが



オレのスカイライン今のうち車検だしとけ



だった。(当時は大好きなスカイラインに乗ってた)


あ。この人生きる気だ!

と。

本人が生きる気なのに回りが勝手にころしちゃいけない。

私たちは、まさか運転できる日がくるなんてそのときは、想像もしてなかったし
「そんな!いまそれ??まだ、ICUなのに??」とみんなで笑った。


父が
母が
おじいちゃんが


今生きていることに感謝したい。
そして、いつか来るその日になるまで

いっぱいいっぱい親孝行・じいちゃん孝行しなくては。


ガンじゃなくてよかった。。

改めてまた、日々の生活で忘れがちな『当たり前の今』を感謝するきっかけをもらった。

感謝していこう。
心から感謝していこう。
コメント (4)
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