トゼンの世相斬

政治経済で日々思いついたことを書き綴ります

停戦の可能性について

2022-04-11 18:14:00 | 日記

ロシア軍はウクライナ首都のキーウを征服するのをあきらめて、東南部戦線へ注力する方向に転換したようだ。そして、対独戦勝記念日にあたる59日に勝利宣言を行うことを目指しているという。

 

もしこれが本当ならば、勝利宣言後にロシアは停戦に合意する可能性が高いと思われるので、世界を驚かせた戦争はとりあえずあと1か月程度で収まる可能性がある。ポイントはウクライナがどこまでロシアに譲歩出来るかだと思う。

 

ロシアはウクライナの軍事的中立化を要求し続けているが、ゼレンスキ‐大統領はこれを受ける用意があると言っているので争点にはならない。問題は今、乃至は今後1か月でロシアが支配下におさめる領土であり、当然ロシアは自分たちの成果と主張して、国境の変更を主張する。一方でウクライナは命を懸けて戦ったのに領土を削られるなんてとんでもない、という気持ちだろう。

 

従い、簡単には合意しないかもしれないが、最終的にはウクライナは受けるだろう。いつ核をプーチンが使うかわからない状況をこれ以上続けることは、欧州のみならず世界が悲鳴を上げる。とにかく停戦してくれ、という圧力が強固に起きるだろう。そしてウクライナは朝鮮半島と同じように仮の国境が引かれて、両国が戦時体制を維持しながらにらみ合う時代が来る。

 

この状況では仮に停戦合意がなされても、不当な駐留を続けるロシアに対する制裁は変わらずに実行される。エネルギーと食糧が豊富なロシアが干上がることはないだろうが、経済的には大きなダメージが今後当分続くことになる。結局ロシアは高い代償を払うことになるが、日本も含めた欧米等も資源価格が高騰する影響を受けて高いインフレに苦しむ。誰も得をしないバカな戦争をプーチンは始めてしまったのだ。