栃木発「ちゃりあん」ブログ2

日常の「あたりまえ」を、より深く。

今年も白鳥がやってきた! 大田原市「琵琶池」 2020.12.20

2020-12-25 06:11:49 | 

すでに多くの方がSNSにて投稿されていますが

 

大田原市の南端、藤沢地区にある「農業用のため池」琵琶池に、今年も白鳥がやってきたので

逢いに行ってきました。

 

到着すると、一人おじさんがいて

 

入れ違いに帰ってしまいまして、私たちだけになったのはいいですが・・・

 

あ、チラッと見えちゃった

 

今年伐採された大木がそのまま放置されていました。

 

池の水はほぼ凍っています。

 

いままでは樹に囲まれ、池の様子は限られたゾーンでしか窺う(うかがう)ことができませんでしたが

 

ほとんど伐採されたため、見通しは良くなったのはいいけれど・・・

 

ちょっと複雑。

 

白鳥がいる部分だけ、水が溶けて遊泳できるようになっていました。

 

確認できたのは14羽。

 

白鳥のほかにはオオバンが3羽

 

「あれ、カモが居ない?」

彼女が言います通り、池の端のほうまで歩いてみましたが

この日、カモは1羽もいませんでした。

 

よくみると、毛がこちらは灰色

 

つがいでしょうか?

 

その先は進めません・・・

 

池の反対側に駐車場があります。

 

 

皆様にお願いがございます。

 

白鳥は渡り鳥で、シベリアの方からやってきて、春になると帰ってゆきます。

 

琵琶池には「一時滞在」しているだけで、白鳥は私たちのペットでも飼育動物でもありません。

 

琵琶池は「農業用ため池」でもあります。

 

白鳥へのエサやりは絶対におやめください

 

理由① 琵琶池の水が汚れます(残飯や糞による富栄養化の発生)

  ② 白鳥が自分でエサを探さなくなります(人間の与えたパンなどの味を覚えてしまうと、自然のエサを食べなくなってしまいます)

  ③ 小さいお子さんにマナーを覚えていただくため(動物とのふれあいは大切です。しかし、自分で飼うペットとは違います。可愛いからという理由で何も考えずエサを与える習慣は教えてはなりません。ここは観てるだけ。)

 

白鳥は人間がエサを与えなくても生きてくれます。あなたのちょっとした善意が悪になります。

 

宇都宮市がクリスマスに雪が降る確率はわずか3%。

 

トナカイとサンタさんは交通ルールを守ってあなたの街に密かにあらわれるでしょう。

 

今日1日が素晴らしい日でありますように

 

メリークリスマス!

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白鳥(水鳥)にエサやり禁止キャンペーン!  大田原市・羽田沼 2019.11.10

2019-11-12 23:11:26 | 
自然と触れ合うことはとてもいいことです。


生き物にエサを与えることは「生き物と命」を考えるうえで大切なことかもしれません。


しかし、それは「ペット」や「動物園」「保護目的」「繁殖目的」に限られます。


野生の生き物に対してヒトはどこまで近づいてよいものなのか・・・


矢ガモ騒動を考えれば、鳥と親しむこと=餌付けをすること・・・理解できなくはないことです。


でも、それは「大きな誤解」・・・ということを大人に特にわかっていただきたい。


危害を加えてはならない。


それ以上に


人が手を加えてもならない・・・のです。


その理由はなにか。


そのことを考えてゆきます。


2019年11月10日。


私たちは栃木県大田原市にある、羽田沼(はんだぬま)へ白鳥に逢いにゆきました。


前回、同じ大田原市にある、琵琶池を訪れた際、白鳥を確認したのですが


あまりにも遠くにいて彼女にはよく見えなかった。。。


ならば、羽田沼へ出向いて、望遠レンズを駆使して白鳥に逢おう。


そう思い、出かけたわけです。


地元紙によって10月中旬には飛来が確認されていた羽田沼。


年を越せば多くの白鳥が合流することになりますが


私たちは数が多いことを望みません。


例え1羽でも白鳥は白鳥。


愛くるしいカモもいるのです。


比較的、訪れる人も少ないこの時期に


あえて出向いてみたわけです。









駐車場は余裕がありましたが





路駐が1台。





今シーズンも屋台は来ていました。


それはいいのですが・・・


黄色の矢印のところ・・・よくみると「えさ 100円」とあります。


移動販売車じたいが「エサを売っている」事実。


その時は気づかなかったのですが、改めて売っているものを確認してビックリ。


これはダメだ。


誰も注意できない現実に、とても悲しく思います。


お金のためなら、自分のためなら・・・ルールを守る必要はない・・・こう移動販売車は言っているわけです。


あんたに言われる筋合いはない・・・そう言われるわけです。


だから、注意もできない。



言っても、やめる人ではないですけど。








白鳥はこの日もいました。


時間は12時ちょっと前。


すでにエサをもらったのか、人の姿を見ても近づくことはありません。


本来、これでいいのですが。












カモは餌付けされてしまっているので、人の姿を見ると近寄ってきます。
























白鳥が首を縦に振っています。


なんらかの動きがある証拠です。


じっくり待ちます。





白鳥はどんどん奥へ移動しゆきます。
















頻繁に羽ばたきますが、飛び立ったわけではありません。








人が動くとカモも動く















奥へゆきます。





誰も見向きもしませんが「水鳥にエサを与えないでください」の看板はすでに設置されています。













潜水





















虫がいてかゆいのか、しきりにグルグル回って体をつついています。



























真ん中のカモが顔を上げて何かを見ています。


そのうち白鳥の鳴き声が大きくなります。


もしや・・・と思って振り返ると・・・





あっ、きたっ


とっさに撮った1枚。


動画でも連写でもできたのですが、





ようやく次に撮ったのは着地の時でした。





親子の計4羽が合流。





あわせて10羽になりました。


・・・とここで



1台目のカメラがバッテリー切れで終了。。。。


2台目の予備機を持ち出して、撮り直し。。。























やんちゃな子供はじっとしない。


羽をバタバタ























あぁ、下が切れてる・・・












気が付くと、2羽・4羽・4羽の3つにグループが分かれていました。


そのうち、2羽が陸に近づいてきました。


私たちは離れた場所でズームでその様子を追っていました。










うち1羽が上陸。






手前の浅瀬では


1羽のカモが水をバシャバシャ大きな音で水浴びしてました。
































































アマチュアカメラマンがやってきましたが


白鳥には目もくれず、仲間と談笑してすぐにいなくなってしまいました。


どうやら、夕方に白鳥が飛び立つ姿をシャッターチャンスとしているため、


白鳥がいるかどうか確認に来た、だけのようです。








おや


2羽が陸に再び近づきます。














すると声を掛け合ったように、10羽すべてが同じ場所に近づいてきました。




































手前の1羽が何かを気にしています。




















そんななか、駐車場が空いているにもかかわらず


路上駐車1台がきっかけで、続々とマネをする車が止まって・・・














白鳥を眺めて、この2人はかえってゆきました。


































しかし、子供を含む2つのグループが集まったことで


状況が一変します。





エサやりがはじまりました。





子供にエサを与えて、大人が近づいてきた白鳥の写真を撮る・・・そんな構図





「あずまや」では灰皿を撤去した告知のそばでたばこを吸う男性の姿。








人に慣れていないのか、一部の白鳥は水の中へ入り遠ざかってゆきます。





エサやりは続き、カモの群衆が人に近づきます。





エサ用に用意したと思われる食パンを持っています。





子供も同じ。





子供に罪はないですが、それを勧める大人の対応に怒りを感じます。


※本来ならば、一声かけるべきなのですが、トラブルになる可能性が大きいこと、


この家族を注意しても、いなくなればエサやりは繰り返されることを踏まえ、静観しました。


なお、プライバシーに問題等のご指摘はあるかと思いますが、注意を喚起する目的として


今後、エサやりをする人に対しては厳しい監視の目を必要とすることからあえて加工なしで公開しております。




















まったく地元の監視はない様子。これも問題。


















白鳥にエサを与えてはならない理由


① 水が汚れる(富栄養化によって外来種が増え、在来種が減少する恐れがある)


② 白鳥が自然界の生物を食べなくなる (人間の食事に慣れると、自分でエサを探すことをしなくなる恐れ)


③ 他人の土地にゴミを捨てるもの(羽田沼は私有地ではありませんが、あなたの土地でもありません)


④ 白鳥が飛来する場所は白鳥が選ぶもの(餌付けによって飛来地のアピール合戦になることはあってはならない)



人と近づくことによって、鳥インフルエンザ等に感染する恐れもあります。


事実、羽田沼は鳥インフルエンザが検出され、立ち入り禁止になったこともあり、影響で付近の養鶏場の出荷停止になったこともあります。


これ以上、エサやりが恒常化してしまうと、羽田沼の立ち入りが禁止になることもあります。


「子供を喜ばせるために」という理由はよくわかりますが


その場合は動物園だったり、保護施設に対してエサを提供してあげてください。


「野生の白鳥にはエサを与えてはいけない」・・・そう教えられるこそ親の「教育力」ではないでしょうか。


エサを与えなくても白鳥は飛来してくれます。


鳥が虫や草などを食べてくれることによって循環する自然があることを


みなさんに知っていただきたい。



本当に白鳥を守りたいのなら・・・


あなたの行動が白鳥を守ります。


ぜひ「エサやりの自粛」をお願いいたします。
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大田原市・琵琶池に今年も白鳥がやってきた。 2019.11.03

2019-11-04 22:14:26 | 
これから白鳥を見学される方へ


大田原市の南部に位置する「琵琶池」に今年も白鳥が訪れています。


多くの方が今後、訪れることと思いますが、お願いございます。


この「琵琶池」は地元の方が農業用のため池として整備された「人工のため池」です。


管理も地元が行っており、池は「私有物件」ということになります。


白鳥を見学するだけならば問題はないかと思いますが


一番、困るのが「白鳥や鴨へのエサやり」です。


毎年、早い時間に訪れると、家から持ってきたであろうパンなどのエサを大量に撒く方を見受けられます。



カワイイ、という気持ちから「餌付け」される気持ちは十分に理解できますが


ここ「琵琶池」は農業用のため池です。


まいたエサによって「水質の汚染」「アオコの大量発生」(水中の酸素欠乏)、生態系の乱れ(不要生物の増殖)


果てはカモや白鳥が「自分でエサを探すことをしなくなる」こともあります。


人間の身勝手で自然界のサイクルが変わってしまうことは絶対にあってはなりません。


「他の人もやってるから」という理由は通じません。


現実的に白鳥は渡り鳥ですから、滞在場所は決まっておりません。


安全でエサが豊富な場所を選んでいるだけです。


ただ、餌付けが横行してしまうと


人間による白鳥の誘致合戦になってしまい、生き物である白鳥の自由は完全に奪われてしまいます。


もっと自由に飛び回ってもらうために



白鳥と遠くからぜひ温かく見守ってあげてほしいのです。



① エサをあげない


② 大きな音を立てて驚かせない



行政機関や観光団体でも「白鳥を町おこしに」とはいいますが


おおかた「写真を撮って、そのまま次へ移動」という方が多いのが現実で


なかなか簡単ではないかと思います (伊豆沼や瓢湖は別格でしょうけど)


鳥と親しみ、自然を考えるという点で


白鳥とは向き合ってほしい


そんな想いを強く思いながら、公開とさせていただきます。







以前あった木製の「白鳥の里 びわ池村」の案内が撤去されていた。








白鳥さんは・・・










いた!


遠くに4羽。








寝てます


とにかく動きません





台風の爪痕でしょうか、折れた枝が積まれていました










訪れたのは12時近く。


経験上、カモが一羽も私たちに近づかないのは



すでに早朝、何者かがエサを大量にまいたから・・・ということを知っています。


現に、水に近い地面にはエサと思われる残りが確認できました。



エサがないと、カモも白鳥も人の姿を見るなり、近寄ってきます。とにかく接近して。



本来ならば、このように警戒したようにカモも白鳥も近づかないのが「当たり前」なんですが


これほど露骨にされると・・・呆れるばかりです。


・・・ということでズームで白鳥を撮ります。













































とにかく白鳥は起きるなり、水を口にして毛繕いを繰り返していました。



















カモは私たちには一切近づかず、右へ左へ行ったり来たり。


いつもとは違う動きに「現金な奴らだな」って感心するばかり。

















一羽がバタバタしたので飛ぶ出すかと思ったら・・・そのままでした。



















この看板は


昭和のころ、初めて琵琶池に白鳥が訪れたころに設置されたもの。


当時はテレビでも紹介され「白鳥の里」として行政も整備に乗り出したのですが


その後、音に驚いた白鳥が「大田原市の北端・羽田沼に移動」したことを受け


各地に設置していた「白鳥の里 びわ池」の案内看板を撤去する、という事態になっていました。



※ このブログ記事はあくまでも「白鳥の飛来状況」の資料として情報を提供しているもので


エサやり等、訪問者の増加を目的にするものではありません。


撮影等で訪問する方はくれぐれもマナーを守って静かに行動してくださいますようお願いします。
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千葉県野田市飼育の「コウノトリ」が栃木県大田原市「羽田沼」にやってきた! 

2019-09-28 00:03:28 | 
栃木県大田原市。


我が地元に、ちょっとだけ話題になっているお客さんがいます。


「コウノトリ」です。


知り合いの方がSNSで投稿されたのを目にしたのが、つい先日の話。


それまで地元に飛来していたことなどまったく知らなかったのですが


やはり肉眼では観たことがない鳥さんだけに


「まだいるかな?」


・・・ちょっと遅いタイミングで反応してしまった私は


9月22日・日曜日に



目撃された、大田原市・羽田沼へ寄ってみることにしました。



・・・・


「羽田沼」は白鳥の飛来地


毎年、冬になると訪れるのが羽田沼。


なんといっても、白鳥が身近で観られるものですから


1回は足を運びます。



けれど・・・



正直、それ以外の時期は遠のいていたのは事実。


冬以外にここを訪れるのは久しぶりのこと


肉眼で初めての「コウノトリ」とともに


羽田沼を散策することにしました。






路上駐車が目立つときは



大きなレンズを引っ提げた写真愛好家が集まっている、という目印。



じっと、ひっそりと眺めたい私たちにとって、ちょっと息苦しい画。









ただ、駐車場は余裕で止められました。



意外と人は少ないようです。







そうだ、水がないんだ・・・






久しぶりなので「池干し」を目にするのは新鮮だ。







鳥の足跡が見える








沼の奥に小さく白い鳥の集まりがいました。



ここから望遠で観ても、コウノトリは確認できませんでした。



「いないのかな」















恐る恐る、どでかレンズの集まる位置へ




















みなレンズに目を向けることなく談笑している。



けど、会話の節々に「コウノトリ」のワードが出てくる。



どうやら、いるらしい。



デジカメの望遠でのぞいてみると・・・







いました!



始めは左寄りの「草むら」に隠れて見えにくい位置にいましたが



ゆっくり右よりに動いてくれました。







このコウノトリ。


名前があって、集まった面々は名前の説明を初めてきた人々に熱く語っております。




名前は「きずな」 オス  千葉県野田市生まれ




”生物多様性のシンボル”として千葉県・野田市がコウノトリの飼育を始めたのが平成24年。



平成24年12月4日、東京都等の協力を得て


多摩動物公園より「オスのコウくん」「メスのコウちゃん」を千葉県野田市が譲り受け



市内の「コウノトリの里」にて飼育を開始。


平成27年3月に生まれた3羽のひなを、同年5月に放鳥。


毎年、その数を増やしてきました。



「きずな」は


平成28年3月26日生まれ。 オス  同年6月4日に放鳥されました。


コード番号は「J0127」


GPSで追跡ができるようになっており、足には識別の「足環」がつけられている。


ちなみに”きずな”は 右足=黄黒 左足=黒赤







肉眼では識別不可能な遠さ
























飛ぶと連射する音が響き渡る。


コウノトリは対岸の高台の田んぼに移動した



そして














向きを変えると







大きく口にワラをくわえて・・・







途中でほとんどぽろっと落として







戻ってきたみたい。



しょんぼりした風にも見えるが鳥の心はわからない






木の上ではサギが木の実をつついています















疲れたのか、コウノトリは片足を上げて















眠ってしまいました。











3000ミリというどでかレンズを撮らさせていただきました。



ちなみに私のはデジカメで1200ミリ(かなり荒いです)

































右足の「足環」=黄黒が見えます


※残念ながら左足は隠れていて判別できず




















帰りがけ、駐車場に近い、白鳥の観察小屋では



座りながらコウノトリを追う愛好家の姿が。



・・・・



コウノトリ「きずな」の足跡



今年の8月26日。


GPSは山梨県上野原市から佐野市に飛来したことを確認


以降、9月5日まで佐野市


9月8日に埼玉県の行田市


9月9日に栃木県小山市


9月10日に栃木県さくら市で確認後


栃木県大田原市には9月12日午後6時時点で飛来を確認されている。


なお、肉眼で目撃されたのは9月14日。 ”きずな”と判別されたのは9月17日だった。



9月27日現在、きずなは栃木県大田原市にいるようです。




・・・・・・



ところで千葉県野田市ではじまった「コウノトリ」の飼育活動。



現在までに放鳥されたのは11羽。


平成27年 オス① メス①

平成28年 メス②

平成29年 メス①

平成30年 メス①


令和元年  オス① メス①


うち計8羽が生存


ほか3羽は交通事故等で死亡が確認されている



また、9月27日現在の8羽の飛来地は


佐賀県伊万里市 1羽


栃木県小山市・野木町 1羽


千葉県野田市  3羽


茨城県神栖市  2羽



そして



栃木県大田原市 1羽 とのこと。



現在、池干しで水がない羽田沼。


10月になれば再び水で満たされることになり、コウノトリが自由に動き回る姿が見られるかもしれません。



しかし、野田市の呼びかけにより


① コウノトリから150メートル以上離れること (違反者は通報されます)


② フラッシュ撮影、大音量の禁止


③ エサを与える行為の禁止 (違反者は通報される制度があります)



絶対におやめください。



コウノトリは”来訪者”であって、地元の観光の起爆剤にはなりません。


千葉県野田市が管理している鳥ですので、静かに見守ってあげましょう。
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栃木県大田原市「元祖・白鳥の里」琵琶池に行く 3月3日

2019-03-06 23:39:31 | 
栃木県大田原市。


毎年、冬になると白鳥が訪れる街の一つです。


最近では「市の北端に位置する」羽田沼(はんだぬま)が白鳥飛来地として有名になりましたが


その周辺でも


田んぼに水を張ってエサやりをする場所があったり



東の那珂川に飛来したりと



分散化する傾向が地元新聞でも報じられています。




私たちも



昨年までは「羽田沼」へ白鳥に逢いに出かけておりましたが


今年からは、それをやめました。


みんなが白鳥=羽田沼とばかりに


出かけて、写真を撮って。。。



人が多く訪れれば、当然トラブルもあります。



白鳥への「エサやり」は禁止されていますが



大量に白鳥に目がけて「人の食べるもの」をエサとしてばらまく光景は後を絶ちません。


注意をしても解決するものではありません。


白鳥にエサを与えてはならない



これは看板にも掲示されているルールです。



でも無視する人は多い。



可愛いから。



また戻って来てほしいから。




でも、それが大変なことになることを知らない人が多すぎる。



エサを与えることによって・・・



① 水が汚れる



② 富栄養化にともなって、生態系が大きく変わってしまう。(鳥インフルエンザ感染のリスクも増える)


③ 白鳥が人間のペットになってしまう


④ 白鳥が自らエサを探せなくなってしまう


⑤ 人間がエサを与えることにより、各地で白鳥の飛来地の誘致合戦になってしまう



そもそも、白鳥は羽を休めるために日本にやってきます。


人間には近づかないはずなのですが



エサやりの定着化のため、人間から離れない白鳥が多くなっています。



本来、白鳥の保護とは



「飛来してくる白鳥に手を加えず、そっと見守ること」を意味します。



白鳥飛来地を誘致したとして



「地域活性化」とか「町おこし」になるとは大きな間違い。



水を張った田んぼの周囲では



狭い道にクルマが殺到し、渋滞などの交通トラブルは起きる


写真を撮るけれど、その地域でお金を落とすことはほぼ稀。


まったくもって、白鳥で町おこしになることはあり得ないでしょう。



ただし、新潟県や宮城県など、白鳥の飛来地としてすでに有名になっている場所は



それでいいと思いますが、後から「餌付け」して意図的に人間が白鳥を増やそうとするケースは


ナンセンスと言ってもいい。



だから、羽田沼であれ、ちかくの田んぼの藤田さんであれ


エサやりによって白鳥を食い止める姿勢には賛同できません。


なので、今後、訪れることはありません。




気候によって、白鳥が多い年も、少ない年もあるのは当然。



人間はただ、白鳥が訪れるのを待ち、それを見守る姿勢が大切なんですが



いまの羽田沼は「白鳥がいないと苦情が出る」おかしな現象が起きています。



白鳥は人間の思い通りにはなりません!



いや、思い通りにさせてはならないのです。




・・・・・・



そう考えつつ、私は



栃木県大田原市で、最初に白鳥飛来が確認された


市の南端「琵琶池」に出かけました。


今シーズンで2回目となります。











大田原市「琵琶池」



開拓団によってつくられた農業用の人工ため池です。




もうだいぶ前になりますが



最初に白鳥が飛来したことがマスコミによって報じられ



一時期は「白鳥の里 琵琶池」と看板を設置しておりました。



しかし、鳥追い用の銃声に驚いて白鳥が逃げたという噂があり


突然、姿を見せなくなってしまいました。


以来、白鳥は冬になると



市の北端、羽田沼に姿を現すようになり



地元で保全活動が始まります。



しかし、一部の住民が「えさやり」を始めたことによって



水が汚れ、ミヤコタナゴなどの生態系に影響を及ぼすことが懸念されたため



「エサやり禁止」をルール化したのですが・・・











前回、訪れたときは琵琶池にはカモしかいませんでした。



戻ってくるのは難しいかな・・・



そう思っておりましたが



いた!







白鳥がいました。











数えると8羽確認できました。















首を突っ込むのはエサを食べているからです。






もちろん、私たちは一切、エサを与えませんが


見るからに


私たちが訪れる前に、何者かがエサを大量に撒いていることがここでも判明。











カモのシンクロ合戦が延々と続いていました。






人に近づても全く逃げないカモ



人間がエサを日常的に撒いていることがわかります。



とても残念です。


























ほとんどの時間、白鳥も水の中に顔を沈めていました。



相当、エサが底に沈んでいるものとみられます。



































































駐車場にあった「あずまや」は撤去されていました。



この日は


私たち以外に


もう1組のご夫婦が後から来ました。


この琵琶池は初めてだったらしく、近くで白鳥を観られるのを喜んでいましたが



どうやら「さっき、羽田沼へ行って来たら1羽も白鳥がいなくて・・・こっちへ来てみたんです」とのこと。



地元新聞の「羽田沼への白鳥飛来が減少」という記事は、この後、知ったのですが



たぶん、そういうこともあろうか・・・私はそう感じました。



元々、琵琶池には白鳥はいないものだと思っていました。



けど、いたら穴場でラッキー



そう思っていました。



事実、白鳥はいても訪れる人はわずか。



そんな穴場感が琵琶池にはありましたから、逢えてよかった、の一言。



でも、エサを与える人がここにも居たことはとても残念。



気持ちはわかりますが、白鳥のためにも我慢してもらいたいものです。
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