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松井玲奈の、一味違ったグルメエッセイ!

僕が松井玲奈を意識し始めたのは結構遅かったが、NHKの朝ドラ『エール』で、二階堂ふみが演じた主人公、音の姉を松井玲奈が演じていたのを見て、“なかなかいい雰囲気の演技をするなあ~”と感じた。それ以来、何かと松井玲奈が気になっている。前クールのドラマ『プロミス・シンデレラ』で、とても妖艶で、悪女的な月メの役を演じており、主役を食ってしまうくらいのインパクトを残した。この時の演技がまた何とも色っぽく、益々好きになってしまったのだ。



そんな松井玲奈が、今年の4月にグルメエッセイ本、『ひみつのたべもの』を出していることを知り、先日遅ればせながら購入した。しかも、彼女のサイン入り本である!(サインは結構適当な感じだが(笑))。



このグルメ本は単なるグルメ本では無く、レストランで出会う特別な一皿から、深夜に衝動的にすすりたくなるカップ麺、実家の忘れられない味まで・・・・その取り上げている領域は幅広い。高級スイーツや高級料理を解説したかと思えば、目玉焼きやお弁当、どん兵衛やジャンクフードなど実に幅広い食べ物に関心が向けられており、また彼女が激辛好きで辛さに対して神経が麻痺しているのでは(笑)というくらい辛いものが平気であることなども語られていて、なんだか“素の松井玲奈”をちょっとだけ垣間見れたような嬉しい感覚になる。



松井玲奈は小説『カモフラージュ』で小説家デビューしていることでも話題となったが、さすが小説家と思えるほど、その文才はグルメエッセイでも遺憾なく発揮されている。ユニークな視点と見事な表現力でとても面白く、また読みやすい文章で書かれている。本の冒頭、“食は身近なエンタメ”と語っているが、まさにそんな言葉に納得させられるエッセイであった。その意味では、“所詮、アイドルのエッセイ本“と少しだけ思って読み始めた僕は、いい意味で完全に裏切られてしまった。



松井玲奈・・・・。その演技もさることながら、彼女の文才にもすっかりハマってしまった2021年であった。

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