来年は生誕60周年を迎える尾崎豊。彼のファーストアルバムにして、僕が最も惚れ込んでしまったアルバムの1枚で、今も語り継がれる日本音楽界の名盤である『十七歳の地図』。今までiTunesでダウンロードして頻繁に聴いていたが、今回、いつも訪れているTACHIBANAさんで、ついにレコードで購入することが出来た。
収録曲は下記の通り。ジャケットのアートワークもかなり秀逸で斬新。今見てもインパクト大である。
- 街の風景
- はじまりさえ歌えない
- I LOVE YOU
- ハイスクールRock’n Roll
- 15の夜
- 十七歳の地図
- 愛の消えた街
- OH MY LITTLE GIRL
- 傷つけた人々へ
- 僕が僕であるために
このアルバムは、あの名曲『15の夜』、『I LOVE YOU』、そして死後にシングルカットされドラマの主題歌として大ヒットした『OH MY LITTLE GIRL』、『僕が僕であるために』など驚くべき名曲揃いで、高校在学中の10代に製作したファーストアルバムとは思えないクオリティの高さには、今も驚かされる。まさにファーストアルバムにしてベスト盤のようでもある。尾崎豊の他のアルバムも素晴らしいが、この『十七歳の地図』は死後も益々評価が高まり、結果的に如何に当初から名盤であったかが時代と共に実証された作品だろう。
1983年リリースながら、今聴いても全く古さを感じさせない。時代に左右されない普遍的な尾崎のメッセージ、熱い魂の叫びが胸を打つ。改めてレコードでも聴いてみたが、いかに『十七歳の地図』が感動的な名盤かを再認識した。個人的には、一曲目の『街の風景』がとても好きで、繊細で切ないメロディとひたむきなメッセージが今も心に響く。そしてやっぱり思い出深いのが『Oh My Little Girl』と『僕が僕であるために』。共にドラマの主題歌になったことで後に大ヒットとなった。『Oh My Little Girl』は恋人に対して歌った曲ではあるのだが、娘がまだ幼い頃、この曲を娘に置き換えて聴いていた頃が何とも懐かしい思い出である。
僕が会社に入社した1992年の4月に不運の死を遂げた天才、尾崎豊。あの衝撃から今年で32年。ちょうど僕の社会人人生と同じだけ時間が経ってしまった。もう32年にもなるのかと言う思いと、ついこの前かのような感覚。僕も明日でついに55歳を迎えるが、明日の夜は『15の夜』をレコードでじっくり聴きながら、バイクは盗まずに(笑)、おとなしく『55の夜』を満喫したいと思う。