NYの街を破壊した1998年のハリウッド版
『Godzilla』もなかなか良かったが、
今回の『Godzilla』は日本、ハワイ、
サンフランシスコを舞台に暴れまわり、
ラドンのような鳥獣ムトーのつがいと
対決する様子がリアルなCGを駆使
して描かれている。
CGによるゴジラの破壊シーンは迫力満点。
日本のミニチュアを使った特撮
も味があって大好きだが、やはり
世界のCGクオリティもかなりの
高みまで来ていることを実感させられる。
今回渡辺謙が主演しており、
オリジナルのゴジラに込められていた
反核のメッセージも踏襲され、
なかなか素晴らしい出来映えとなっている。
特に、渡辺謙が日本語発音で"ゴ•ジ•ラ"と
あえて言うあたりは、ゴジラ生みの親
である日本の誇りが感じられる瞬間でもある。
今回ハリウッド版ゴジラの新作を見て、
久々に僕のゴジラ魂にも少し火がついた。
ゴジラは日本が世界に誇れるものの一つだが、
人間の原爆実験によって誕生してしまった
ゴジラは、言わば人間の愚かさに対する
神の怒りの象徴であり、被爆国である日本
だからこそ創ることが出来た存在
でもあったと言える。
この力強いメッセージ性を持った
映画『ゴジラ』が初めてスクリーンに
登場したのは1954年。
日本のみならずゴジラは世界で公開され、
一躍怪獣映画ブーム、そして日本の
特撮が世界に広まるきっかけとなった。
あれから60年が経つわけだが、
この間で日本でのゴジラ作品は全部で28本。
昭和ゴジラシリーズが15作品。
平成ゴジラシリーズが7作品。そして
ミレニアムゴジラシリーズが6作品となっている。
これに加えて、ハリウッド版ゴジラが
1998年の作品と、今公開中の作品の計2作品である。
僕は世代的には昭和ゴジラシリーズ
の終盤が一番リアルタイムに見ているが、
一番好きなゴジラ映画は、
産まれる前の1964年に公開された
『モスラ対ゴジラ』と『三大怪獣地球最大の決戦』、
1965年の『怪獣大戦争』あたりである。
この頃のストーリー展開も好きだが、
ゴジラスーツのデザインも
一番秀逸ではないかと思う。
ゴジラのフィギュアを一体だけ
昔から大切に持っているが、
これは僕が小学生の頃買った通称『モスゴジ』。
当時10,000円を超えるフィギュアは
相当高価なものであったが、
お年玉を溜めて購入したのを今でも良く
覚えている。これは、モスラ対ゴジラの
ゴジラスーツをベースにしたものだ。
『キングコング対ゴジラ』の
『キンゴジ』と並んでファンの間では
人気のあるモデルだ。
『モスラ対ゴジラ』以降、世相を反映して、
ゴジラは正義の味方みたいに描写され、
コミカルなゴジラになってしまった
時期もあったが、また恐浮フ象徴としての
浮「ゴジラに戻ったりと言うのを繰り返している。
その意味では、今回のハリウッド版はまた
浮「ゴジラの原点に戻った感があるが、
一方で終わり方に続編を感じさせる辺り
(もう続編は決定しているらしいが)
今後更なる怪獣との対決を予感させる。
『Godzilla』の公開に合わせて、
六本木のミッドタウンに
巨大なゴジラ像が登場。
夜になるとライトアップされた
粋な演出があり、なかなか良く出来ていた。
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