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男のロマン「宇宙戦艦ヤマト復活編」観賞!

昨日、ヤマトシリーズの劇場用新作映画、「宇宙戦艦ヤマト復活編」を映画館に見に行った。1983年に「宇宙戦艦ヤマト完結編」が劇場公開されてから、実に26年ぶりの復活である。今を思えば、「完結編」公開初日に劇場で見る為、始発電車で渋谷の映画館に向かい、ヤマトの生みの親である西崎義展のサインを貰ったことを今でも鮮明に覚えている。それほど、当時はヤマトに熱狂していたものだ。今回久しぶりに見た新作のヤマトは、当時の熱い思いをまた思い出させてくれる熱い作品であり、感無量であった。



ヤマトは何故これほどまでにファンを熱くさせてきたのか?ヤマトが登場した当時の時代背景もあるだろうが、やはり今回の新作を見ても感じるのは、ヤマトが常に日本人の中にある「大和魂」の象徴で有ること。そして放映が開始された1974年頃を考えると、宇宙を舞台に”地球を守る”という今までに無いスケールの大きなテーマに当時のファンも完全にとりつかれ、アニメの枠を超えたロマンを感じることが出来た異色作品であったという点だろう。これはスターウォーズが公開される3年も前の話である。男の子はヤマトの戦艦などのメカにも熱狂したものだ。そしてやはり魅力ある悪役が欠かせない。デスラー総統は今でもアニメ史上に残る名悪役であろう。また、ヤマトで常に注目されてきたのが、主人公古代進と森雪のラブロマンスの行方。この2人は当時理想のカップル像として良く取り上げられたものだ。そして、「完結編」のラストでついに2人は結ばれたのだが、これも当時大きな話題になり、ファンが熱狂したものだ。



今回の「復活編」は西暦2220年が舞台。移動性ブラックホールが太陽系に接近し、地球滅亡まであと3ヶ月という地球最大のピンチという局面で、地球からアマール国に移民を開始するが、宇宙を支配する議長国家SUSに地球の移民船団が襲撃を受ける。このピンチを救うべくアクエリアスに沈んだヤマトが満を持して復活するのである。新たなる強敵SUSに対してヤマトが真っ向から挑んでいく姿をスケールたっぷりに描いている。そしてヤマトと言えば、やはり「波動砲」である。この最強兵器、波動砲は今回パワーアップしており、何と6連射が出来る形になっているところはさすが最新作である。

またキャラクター設定に関しては、これまでのヤマト作品で艦長を勤めてきた沖田十三亡き後、38歳になった古代進が新生ヤマトの艦長となる。そして古代進と「完結編」で結ばれた森雪の間に産まれた娘、古代美雪(16歳)が登場し、シリーズとしての継続性を意識させる。そしてかつての同僚である島の弟や、ヤマト乗組員の真田、佐渡酒造先生/アナライザーなど、ヤマトファンには嬉しいお馴染みのメンバーに加え、電算室チーフナビゲーターである折原真帆や医師でありながら女パイロットでもある佐々木美晴など、新しく若い乗り組み員も多く加わり、新たなヤマトを魅力的に描いている。そして技術面では、やはり26年前に比べ、アニメのクオリティーが大幅に高まっており、迫力満点の映像を作り出している。



今回の「復活編」で注目すべきところは、沖田艦長から多くのことを学び、38歳になって立派な艦長となった古代進に、乗組員をマネッジするマネジメント力の大切さが改めて描かれていること。そして古代の大和魂に敵もが感銘を受ける場面も有り、熱いロマンもしっかりと新作に受け継がれているのだ。マネジメントに関しては、野球で言えば、藤田監督の下で多くを学び、自らも日本最高の監督となった原監督の姿を照らし合わせることが出来るが、これも日本人が好きなテーマ設定の一つであろう。そして古代の1人娘である美雪との親子間の微妙な関係が描かれているが、中年男性の哀愁が表現されており、古代進と同世代の僕としては考えさせられる内容が実に多かった。恐らく、僕と同世代である往年のヤマトファンも同じ思いで見ていたことだろう。



来年は「ヤマトイヤー」となる。今回の「復活編」で幕が開け、2010年12月には実写版ヤマトである「SPACE BATTLESHIP ヤマト」が公開される。何と言っても話題は古代進役に木村拓哉、そして森雪役に黒木メイサ。この他にも沖田艦長に山崎努や、他にも西田敏行、柳葉敏郎、堤真一、緒方直人、高島礼子、池内博之、マイコ、橋爪功など、名優が多く出演する予定というから楽しみだ。当初森雪役には、沢尻エリカが内定していたらしいが、解雇騒動などで白紙となり、新たに黒木メイサに決まったらしい。日本のSF映画はハリウッドに比べて見劣りしてしまう為、最近は映画界もあまり真剣に取り組んでいなかったように思うが、今回はヤマトという題材に主演陣の魅力、そして実写版になった際の特撮レベルにも大いに注目である。監督には、「ALWAYS 三丁目の夕日」の監督である山崎貴があたる。
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