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思い出の曲 18: 小泉今日子の『BEAT POP』!

4年ぶりに、この“思い出の曲”コーナーを取り上げてみたい。

80年代のアイドル全盛期、僕は松田聖子のファンだったが、特に選り好みせず、中森明菜、小泉今日子も良く聴いていた。松田聖子や中森明菜に関する話題は以前にも取り上げたが、実は小泉今日子も当時かなり好きだった。



ブリブリの典型的なアイドル像であった松田聖子に対して、少し反骨心や影があった中森明菜はまた聖子ちゃんとは違ったファン層を取り込んで、アイドル人気が雪だるま式に加速していった時代だ。そして、この2人を先頭に、今でもバラエティーやドラマで活躍する多くのアイドルたちが凌ぎを削っていたアイドル戦国時代でもあったのだ。そんな中で、キョンキョンこと小泉今日子は、また違ったキュートさを魅力に、コアファンが大勢いたアイドルであった。今見ても当時のキョンキョンは可愛い。



ちょうど有村架純にも似ていた印象だが、『あまちゃん』で有村架純がキョンキョンの若い頃を演じたのが凄く似ていたと大きな話題になったことも納得出来る。



そんな小泉今日子が1988年にリリースした12枚目のオリジナルアルバム、『BEAT POP』がとても鮮明に印象に残っており、とても好きなアルバムだ。実は今でも時々聴いているほどだ。



まずはアルバムのジャケットからして、それまでのありがちな顔を大きくフィーチャーしたアイドルアルバムとは違っていて、何か新しさを感じたのを良く覚えている。そしてこのアルバムの中身だが、作詞を小泉今日子が多くてがけており、また作曲陣も、野村義男、サンプラザ中野、久保田利伸、小室哲哉など、実に個性豊かな作品に仕上がっており、今までのコテコテのアイドル路線から、アーティストとして脱皮する大きなきっかけになったアルバムである。また、今聴くと凄いのだが、なんとあの布袋寅泰が2曲でギターを演奏しており、一発で布袋サウンドがわかる曲となっているのだ。



そんな細かいことは当時良くわからなかったが、このアルバムを大学1年の時に初めてCDレンタル屋で借りて聴いた時に衝撃を受けたのを良く覚えている。それ以来、このアルバムを聴くと、あの大学時代にタイムスリップしてしまう感覚があって、大切な大学時代の思い出アルバムなのだ。そういえば、大学の学際にキョンキョンが来て、僕も見に行ったのを良く覚えている。当時は久保田利伸も学際に来ていたが、今振り返ればなんとも旬なアーティストたちを呼んでいたものだ。

ちなみに、アルバムの収録曲は下記10曲。
1) Overture ~Cutey Beauty Beat Pop (小泉今日子作詞、野村義男作曲、布袋寅泰ギター)
2) Downtown Boy (小室哲哉作曲)
3) Heart of the Hills (小泉今日子作詞、加藤ひさし作曲)
4) パーティー(サンプラザ中野作詞、久保田利伸作曲)
5) Moonlight (サンプラザ中野作詞、久保田利伸作曲)
6) Good Morning Call (小泉今日子作詞、小室哲哉作曲)
7) Happy Blue (小泉今日子作詞、ホッピー神山作曲、布袋寅泰ギター)
8) ビッチ(サエキけんぞう作詞、窪田晴作曲)
9) Odessey (ホッピー神山作曲)
10)Tell Me ~ the end (小泉今日子作詞、加藤ひさし作曲)

ご覧の通り、小室哲哉が2曲、久保田利伸も2曲を手がけ、小泉今日子作詞が5曲、布袋のギターが2曲。当時としては何とも刺激的なアルバムで、明らかにアイドル路線とは一線を画す作品となっている。



『Good Morning Call』は当時キョンキョンが出演していた、味の素クノールカップスープのCM曲にも起用されてヒットしたが、あの小室ブームが来るかなり前に、見事な小室サウンドを炸裂させており、今聴いても新鮮だ。そして僕は個人的に久保田利伸が手がけた2曲、ノリの良いパーティーソング『パーティー』とオシャレなミディアムテンャiンバー『Moonlight』もかなり好きな曲だ。久保田利伸も当時は『Missing』や『タイムシャワーに撃たれて』などヒットを連発しており、R&Bテイストを歌謡曲に持ち込み、大人気であった時代だ。



このアルバムがリリースされた1988年と言えば、ちょうどBOOWYが解散した年でもある。解散直後の布袋が裏方に回ってギターを担当しているのも豪華だが、このアルバムでも2曲を作曲し、ほぼ全ての編曲を手がけるホッピー神山がBOOWYとの関係が深かったことから、実現したものだろう。

おばさんになった今も可愛い小泉今日子。まさに同じくらいの時間を同じ時代に生きてきた者としては、今でもドラマなどで活躍する小泉今日子は楽しみにしている。



このアルバムを聴いたことが無い方も、もし機会があったら一度聴いて見て欲しい。アイドルの小泉今日子とはまた違ったアーティストとしての魅力が詰まった、活きの良いアルバムに、驚かれるかもしれない。

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