昨年から再び僕の愛車となったBMW Z3に関連する本などを集めているのだが、先日ネットで『BMW Z Cars ~ Roadster and Coupes』という洋書を発見し、購入してみた。それがこちら。タイトルの通り、BMWのロードスターとクーペとなるZシリーズに焦点を当てた本である。
2021年にアメリカで出版されたものなので、かなり最新の情報まで網羅している。Z3に関する本は結構古いものが多いが、その意味では結構レアで貴重な本であると言える。
冒頭にお伝えしておきたいが、この本は全体的には読みごたえがあって、大変良くまとめられた本ではあるが、最大の難としては、ハードカバーではなくペーパーバック仕様なので割とチープな感じとなってしまっている点と表紙の写真はワクワクさせるものの、中は全てモノクロ写真のみ(なんと、カラー写真が無いのだ!)。折角良い写真がたくさん掲載されているのに、すべてモノクロ写真というのは極めて残念である。洋書は、ハードカバーだと日本の本よりも豪華な装丁でいいのだが、アメリカのペーパーバックは紙質含め品質が急に悪くなるのでどうもいただけない。この本は折角内容が良いので、ぜひ豪華仕様のハードカバー版と、中身もフルカラー写真で再構成して出版されることをぜひ望みたいものだ。
内容は、BMWオープンスポーツの歴史などにも少し触れながら、クラシックカーなども紹介しているが、その後はZ1以降のZシリーズにフォーカスを当てている内容。設計・制作過程なども紹介されており、資料としてもなかなか充実した内容。
愛車のZ3は最初に大々的に市場に受け入れられたBMWの2シーターとして、日本人デザイナー永島譲二による外観デザインや、その開発経緯なども取り上げられており、Z3に続くZ4や、最上位モデルのZ8なども取り上げられているので充実したコンテンツとなっている。
また、BMWが2008年に発表したコンセプトカー『GINA』なども取り上げられているが、この車はボディーな布のような素材・形状、インテリアも極限のミニマリズムデザインとなっており、かなり斬新で未来的なコンセプトカーであった。
繰り返しにはなるが、車の本はやっぱり車はクオリティの高いカラー写真で見たいものだ。Z3ファンとしても、ぜひカラー版が出版されることを願うばかりである。