2台持っているマイカーの内、2014年に新車で購入したBMW 320i GTが、12/22で10周年を迎える。僕の愛車遍歴の中で、圧倒的に一番長く乗っている車である。もう10年も経ったとは感無量だが、ちょうど愛犬きなこが我が家にやってきたのと同じ年月をこのGTは見守ってきた。
最近、自宅と実家を頻繁に往復していることから、自分の愛車としてはBMW Z3がメインカーになっているが、自宅に戻っている週末はBMW 320i GTに乗ることが多い。平日は家族がメインに使っているが、週末は僕も使うことが多い為だ。
同じBMWでも、Z3とGTでは全く乗り心地が違う。車のタイプも、サイズも、年式も全然違うので当然ではあるが、エンジンフィールもかなり違う。Z3は小回りが利くので慣れると快適だし、エンジン自体は結構パワフルなので加速も悪くなく、Fun to Driveな車ではあるのだが、なんせ古い車なのでエンジンのアイドリング機能などもなく、スムーズさやラグジュアリー感は全然ない。完全にオープンカーとして運転自体を楽しむ為の車である。
一方GTはやっぱり走りがとても滑らかで、乗り心地がとてもいい。加速も滑らかで、スピード感も申し分なく、ドライブ性能は実に高い。週末ごとにGTに乗るたびに、“やっぱりGTはいい車だな~”と感じながら運転している。サイズ的には結構大きく、室内空間のゆとりという意味では、まるで違う車である。ベースは3シリーズなので幅はそう大きくないのだが、ハッチバックなので全長は通常の3シリーズセダンやツーリングよりもやや長い。この為、後部座席の広さは5シリーズ並みなので、家族で乗って、遠出するには快適な車である。またハッチバックである為、荷物もツーリング以上の広さがあり、大きな荷物を運ぶにはとても便利な車である。
10年も乗り続けた車は初めてで、それだけGTを気に入っているということだし、この車を総合的に超える、乗り換えたいと思える車が最近なかなか出てこないのも事実。最近のBMW車はかなりカッコいいデザインになり、機能面でも先進性がどんどん高まっている。新しい3シリーズは一度試乗したこともあるが、乗り心地が“固め”であり、機能も必要以上に進化し過ぎているような気がして、それと比例して価格も高騰していることもあって、コスパ的にも何となく好きになれない自分がいる。BMWとしては出来るだけ”BMWらしさ”を継承して行こうとしながら、進化させようとしている努力はわかるのだが、極端に言えば、進化すればするほど他の車との差異がなくなりかけているような気もしてしまうし、どうしても本来のBMWらしさ・個性が失われてしまうような気もして心配になってしまう。僕はまだアナログ感覚も残しながら、絶妙に進化していた以前の3シリーズが好きであったのだと、GTを乗るたびに改めて痛感する日々である。
BMW 320i GTは大きな故障もなく、10年経った今も毎回快適な走りを提供してくれる。いつまで乗り続けられるかわからないが、自分が老いるのとGTが老いるのとどちらが先にくたばるか、これからガチの競争フェーズに入った(笑)。