【11位】フェイス・オフ (1997年)
ジョン・ウー監督の傑作アクション。白いハトや2丁拳銃を派手に撃ちまくるなど、後にミッションインャVブル2でも炸裂したジョン・ウー監督作品に共通して見られるトレードマーク的な演出も満載。主人公であるジョン・トラボルタが悪役であるニコラス・ケイジと顔が入れ替わってしまうというありえない設定自体もなかなか面白いが、自分が最も憎んでいる敵の顔に自分がなってしまったこと、そして自分の顔を装って自分の愛する家族に近づく敵に対する憎しみなど、お互いを取り巻く愛する家族を巻き込んで、複雑で微妙な感情表現を二人が見事に演じた。苦悩する男の哀愁が滲み出る傑作である。
【12位】燃えよドラゴン (1973年)
あまりにも有名なブルース・リーの代表作で、世界に彼の存在を知らしめ、カンフー映画ブームを巻き起こしたアクション映画の金字塔である。しかし、この映画がアメリカで公開された時、ブルース・リーは既にこの世を去っていた。ハリウッドの予算で製作されたこの映画は全体の完成度は高く、007的なストーリー展開も分かりやすいし、ブルース・リーの魅力的には幾つか忘れられない強烈なインパクトのあるシーンがあるが、彼の作品の中ではドラゴンへの道に次いで2位となった。
【13位】ライフ・イズ・ビューティフル (1997年)
第2次世界大戦下のイタリアを舞台にした作品。困難な時代を明るく、前向きに乗り越えようとする父親とその家族の物語。全体的に笑わせるシーンもあって、コメディータッチながらも、後半はどんどん戦争に巻き込まれ、母親と離され、父と息子は収容所に入れられてしまう。しかし、その中でも必死に明るく笑いの中で生きようとする姿が、深い感動を呼ぶ。特に最後のシーンで父親が笑いをうまく使いながら、最後に自分の命に代えて愛する息子の命を守り抜く姿は親として、一人の人間として、涙なしに見ることは出来ない。そして、父の犠牲はラストシーンで奇跡を呼ぶのである。
【14位】マッチャCント (2005年)
ウッディー・アレン監督作品。本来の彼らしいほのぼのした作風とは異なり、この作品は彼らしい演出が随所にありながらも純粋なサスペンス映画に徹している点で、ヒッチコック的な雰囲気が漂う作品。映画関係者からも”ウッディー・アレンの最高傑作”として評価も実に高かった。見所は完全犯罪を試みる殺人事件のストーリーと、主演のスカーレット・ヨハンソンの妖艶な魅力、そして僕の大好きなロンドンを舞台に設定しており、英国貴族のライフスタイルやブリティッシュな雰囲気が満載であることもこの映画の魅力。ブロンド美女、ロンドンの舞台設定、サスペンス等、完全にヒッチコック的ワールドである。テニスのマッチャCントになぞった最後のオチが実にうまい。
【15位】ジョーブラックをよろしく (1998年)
死んだ人の亡霊が愛する人の元に違った形で現れるファンタジー。物語設定からして僕の大好きな題材なのだが、元々昔の原作をリメークしたもの。ブラッド・ピット主演で、当時相手役を演じていたクレア・フォラーニが実に美しく、すっかりこの映画を気に入ってしまい、映画館で2回も見てしまった。花火をバックにルイ・アームストロングの名曲、”What a Wonderful World”が流れるラストシーンは穏やかな感動が心に染みる作品。
【16位】火垂るの墓 (1988年)
日本のアニメの中で、間違いなく自分にとって最大の感動作品で海外での評価も高い。戦時中の日本を舞台に、戦火を潜り抜け、一生懸命に生き抜こうとする兄と妹のあまりにも悲しい物語だが、妹の節子が”にいちゃんー”と明るく叫ぶ、そのけなげな姿は涙無しには見られない感動作である。今年の夏、いよいよ実写版の映画が公開されるので、こちらもぜひ見てみたい。
【17位】サイコ (1961年)
ヒッチコックの最高傑作との呼び声高い作品で、その後多くのホラー映画に多大な影響を与えた作品。間違いなくヒッチコック作品史上、映画史上で最もインパクトの強い作品の一つである。ヒッチコックの最も得意とするサスペンスの要素から無駄な要素を完璧に排除し、あえて全編をモノクロで撮影し、”恐普hを極大化した結果産まれた傑作である。何よりも話の中盤で主人公と思われていた女性がいきなり殺されてしまうストーリー展開は前例が無く、観客に大きなショックを与えた。その後続編やカラー版の忠実なリメイク版なども登場しており、今でも語り継がれている。
【18位】バットマン (1989年)
スーパーマン、スパイダーマンに並ぶアメコミのスーパーヒーローをあの奇才、ティム・バートンが監督。元々他のアメコミヒーローに比べて隠微なイメージと、暗い過去を持つバットマンはティム・バートンの世界観にも合致しており、見事にその才能が結実している傑作である。悪役のJoker役にはこれまたハマリ役のジャック・ニコルソン。また、映画音楽を担当したダニー・エルフマンの曲がインパクト大で映画を大いに盛り上げ、当時プリンスが手鰍ッたアルバムも大ヒットした。個人的にはアメコミヒーローの中ではバットマンが最も好きなキャラクターでもある。この後、バットマンもシリーズ化され、今年の最新作「The Dark Knight」が公開予定だが、第1作以降常に豪華な主演陣が話題になっている。
【19位】北北西に進路を取れ (1959年)
ヒッチコック映画の中でも人気、評価共に高い作品で、僕の中でもヒッチコック映画ベスト3の1本。犯人に間違われた主人公が、警察から逃げながら真犯人を探すというヒッチコックお決まりの”間違えられた男/巻き込まれ型”プロットで、それまでのどうプロットの集大成的な作品である。また、007 / ジェームズ・ボンド的なスケール感と紳士的なスタイリッシュさ、ニューヨークやラシュモア山などの観光名所、豪華列車での旅を舞台にした展開、謎のブロンド美女登場など、まさにヒッチコック的な魅力が満載な作品。
【20位】エデンの東 (1955年)
ジョン・スタインベックの小説をエリア・カザン監督が映像化。ジェームズ・ディーンが主演した3作品の中では最も美しく、彼の哀愁が最も漂う作品。父親と兄弟の物語なのだが、優秀な兄への劣等感と、父から愛されたい、認めて貰いたい姿を、哀愁漂うジェームズ・ディーンが自然な演技で見事に演じている感動作品。
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