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今年もスターウォーズ祭り!『ローグワン』

あのスターウォーズシリーズ初の"アナザーストーリー"となる『ローグワン』が12/16から全世界同時公開となった!昨年の『フォースの覚醒』の興奮からちょうど一年ぶりのスターウォーズ作品ということで、これを楽しみに今年1年を過ごしてきた。公開2日目、早速観に行ってきた。



まずは観た感想。。。兎に角素晴らしい!スターウォーズシリーズの名に恥じない見事な作品であり、エンターテイメントとしても、スターウォーズ作品としても極めて完成度が高い作品に仕上がっている。本編シリーズに勝るとも劣らない骨太な内容は、観る者を完全にスターウォーズの世界観に引き摺り込む。。。



今年の映画の中では『君の名は。』と甲乙つけ難いが、『君の名は。』と並び、今年のNo.1たと言える映画がついに現れたと言う感じだ。

『ローグワン』はスピンオフであり、アナザーストーリー。つまりこれまで語られることがなかったスターウォーズの"外伝"的な物語。



位置付けとしては、エピソード3と4の間、しかもエピソード4の直前までを本作で見事に描いており、その意味では、エピソード3.9とも言える作品だ。エピソード4のオープニングタイトルロールで、反乱軍がデススターの設計図を入手したことがサラッと触れられていたが、そのデススター設計図を、名も無きはぐれもの(ローグ)となった戦士たちが奪うという、生還不可能な命懸けのミッションに焦点を当てた物語なのだ。

フォースを備えたスカイウォーカー家の物語である華々しい本流のスターウォーズとは異なり、ローグワンにはジェダイは出てこないし、華やかさは無い。また彼らは反乱軍の為に命をかけると言うよりは、ただただ、正しいことを求めてプライドをかけて戦うと言うその純粋さに思わず心を奪われる。



主人公は孤独な女性戦士のジン・アーソ。ジンがまだ幼い時に、エンジニアである父のゲイレン・アーソが帝国軍に連れ戻されてしまい、母は帝国軍に殺害されてしまう。そして、大人になったジンは、父ゲイレンがまだ生きていること、そして帝国軍の殺人兵器、デススターの設計に携わっていることを知る。ローグワンは、スターウォーズシリーズに脈々と流れるテーマである家族愛、父と娘の物語でもあり、親娘設定はいつも感情移入して泣かされてしまう。そしてジンがローグワンのリーダーとして周りを統率して行く姿がとても上手く表現されている。



ジン・アーソ役には『博士と彼女のセオリー』でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、主演作が続く今注目の若手女優、フェリシティ・ジョーンズ。イギリス英語が印象的な可愛い女優だと思って前からかなり気になっていた。今回ローグワンを観て彼女の印象が少し変わったが、とても芯の強い、凛とした女性戦士を見事に演じていたので益々好きになってしまった。




その他ローグワンの仲間たちも一癖も二癖もある個性的な面々。中でも香港アクションスターのドニー・イェンが、盲目の戦士チアルート・イムウェ役でキレのある棒術アクションを見せる。チアルートはジェダイでは無いが、ジェダイの能力に極めて近い技量を持つ設定。アジア人もついにスターウォーズに出演する時代になった。ローグワンチームは、"七人の侍"的な面白さがあって、過酷なミッションの下に結束した名もなき彼らの運命が何とも切ないのだ。



ローグワンでの帝国軍vs反乱軍の艦隊戦闘シーンも相変わらずスターウォーズらしく見事なSFXクオリティーだ。お馴染みのXウィングファイター、タイファイターの対決も息を呑むド迫力。YファイターやUファイターなども数多く登場。

『ローグワン』は、これ自体が完結した一つの物語なので、スターウォーズを今までに見たことが無い人でも充分に楽しめる。しかし、スターウォーズ好きには、色々な"お楽しみ"ももちろん用意されているところがニクイ!反乱軍のラダス提督、反乱軍のリーダー、モン・モスマなどマニアにはお馴染みのキャラも再登場。また、帝国軍のターキン司令官がエピソード4以来また登場するのも、ファンにはたまらない見どころ。そして、何と言ってもあの"ダースベイダー"も再登場しているところはもはや感動的!スターウォーズのアナザーストーリーであることをしっかりと再認識させてくれる展開だ。そして、映画の最後にはビックリするような人がサプライズ登場するので乞うご期待!



スターウォーズシリーズには、魅力的なドロイドたちも欠かせない。R2-D2やC-3POはシリーズ全作品に登場する、まさにスターウォーズサガの生き字引的な存在だが、『フォースの覚醒』では、画期的なBB-8が新たに登場し、小犬のようなその可愛いキャラやしぐさで大人気となった。そして『ローグワン』では、また新たなドロイドキャラ、K-2SOと言うノッモネドロイドが登場。知的で物知りなところはC-3POにも近いが、戦士としての自覚と高い戦闘能力があり、ローグワンの一員として大活躍する。ドロイドのくせに(笑)、その男気が何とも頼もしいキャラ設定である。



『ローグワン』は、スターウォーズ外伝ながら、本丸に引けを取ら無いかなりの秀作であり、このクオリティーで製作されているのはさすがである。ジョージ・ルーカスも太鼓判を押したと言うが、ファンとしても同感である。ジョージ・ルーカスの手を離れたスターウォーズシリーズだが、スターウォーズを観て、衝撃を受けて育った第1期ファン世代の監督たちが紡ぐスターウォーズサガは、個人的な想い/気持ちが込められている分、その出来映えも素晴らしくなってしまうのだろう。これはスターウォーズシリーズが"生き物"として確かに後世に継承されて行くプロセスを目の当たりにしていることに等しい。



間違い無く、この外伝シリーズ第一弾は、スターウォーズサガに更なる深みと奥行きを与える作品であり、後2-3回はシネコンでじっくり観たいと思えるほどの見事な作品であった。2017年には本丸のエピソード8、2018年には外伝第2弾として、若き日のハン・ソロが描かれるらしい。2019年はエピソード9(ジョージ・ルーカス構想のオリジナル9部作完結編)、2020年は外伝第3弾が公開されることが既に公表されている。東京オリンピックまでこれから毎年繰り広げられるスターウォーズ祭り、本当に楽しみである!
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