数々あるピンクレディーのヒット曲の中でも、僕が特に思い出深い曲は、1979年に発売された11枚目のシングル『ジパング』。絶頂期の『SOS』、『サウスポー』、『透明人間』、『モンスター』、『UFO』、『カメレオンアーミー』などのメガヒット曲に比べれば『ジパング』はやや晩年に差しかかった曲であり、連続1位記録を途切れさせてしまったこともあって地味な感じは否めないのだが、実はこの曲は僕が生まれて初めて買って貰ったEPレコードだったのだ。買った当時のワクワク感は今でも良く覚えているし、しつこく繰り返しレコードを聴いていたことが懐かしい。今でも音楽鑑賞は趣味で、頻繁にCDを購入したり、iTunesでダウンロードしたりしているのだが、僕の音楽購入歴の記念すべき第一歩がこの『ジパング』なのである。しかも、『ジパング』が発売された1979年当時はちょうど小学校3年生の頃で、アメリカから日本に帰国した時期とも重なり、先に紹介した岩崎宏美の『想い出の樹の下で』と並んで、帰国当時のことを鮮明に思い出す曲として、今でも思い出深い1曲なのである。
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晩年のアメリカ進出によって、皮肉にも国内の人気が一気に冷めたことや、80年代に入ると松田聖子などの大物アイドルが次々に台頭したことにより、ピンクレディーが解散に追い込まれたことは残念な出来事であるが、その活躍した5年間の輝きはまさにスーパーアイドルに相応しく、記録にも記憶にも当時のファンに強く焼きついたことだろう。