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芦川いづみの魅力満載!石原裕次郎の『喧嘩太郎』!

朝日新聞出版から、何年もかけて石原裕次郎主演作品全93作品を順次リリースしている『DVDコレクション 石原裕次郎シアター』シリーズ。この中でも芦川いづみと共演している作品を中心に結構購入しているが、先日新たにリリースされた作品、『喧嘩太郎』を購入した。



『喧嘩太郎』は、1960年の8月に日活から公開された裕次郎の主演映画だが、源氏鶏太の原作を映画化した作品。源氏鶏太の原作もので石原裕次郎が主演している映画は、『堂堂たる人生』、『青年の椅子』、『喧嘩太郎』、『天下を取る』と全4作品あるが、このうち『天下を取る』を除く3作品は芦川いづみとの共演作。『堂堂たる人生』と『青年の椅子』は神保町シアターでの上映会を見たし、『石原裕次郎シアター』のDVDも購入したので何度か見返しているが、サラリーマンものであるこの2作品がとても気に入ってしまい、残る『喧嘩太郎』の芦川いづみを見ることを楽しみに、今回のリリースを待ちわびていた。



さて早速ながら『喧嘩太郎』を見た感想だが、さすが源氏鶏太原作のサラリーマンものだけあって、期待を裏切らない、いや期待以上の楽しい作品であった。公開された1960年の興行ベストテンで2億7千万円を稼ぎ、4位に入っている人気作品 (当時の2億円はかなりの興行的な成功で、年間に4-5本の裕次郎作品が公開されるようなハイペースで映画製作をしていた当時では、各作品が数億円を稼いだわけで、日活の黄金期を支えたのである)。ちなみに、この年の1位も、石原裕次郎の『天下を取る』であった。




まずはそのストーリーだが、生まれてから喧嘩ばかりしていた宇野太郎(石原裕次郎)に周囲が付けたあだ名は“喧嘩太郎”。第百商事という商社に就職し営業課に配属された太郎だが、遅刻ばかりしていて北浦営業課長(東野栄治郎)からいつも注意されていた。ある日、ボクシング観戦にひとりで出かけた太郎は、客席でちんぴらに絡まれていた子連れの男性を救う為一戦を交えるも、警察沙汰になり、取り調べを受ける羽目に。しかしそこには、何とも美しい婦人警官の深沢雪江(芦川いづみ)がいた。。。その後第百商事では不正を働き、入札案件を受注していたことを太郎が知ってしまい、正義感に燃える太郎は雪江さんやライバル商社の東洋物産の社長令嬢なども巻き込みながら、事件の解決に向かって大暴れする、というものだ。




高度成長期を迎えていた1960年代の東京を舞台にしており、当時の何とも言えない東京の活気を感じ取ることが出来るのは、源氏鶏太原作映画では共通の楽しみだ。本作も当時の様子を見ることが出来るシーンがふんだんに盛り込まれており、当時の高輪プリンスホテルや国会議事堂、銀座の町並みなどが確認出来る。そして、ストーリー展開もテンポも良く、飽きさせない。石原裕次郎と芦川いづみのラブストーリーともなっており、社会風刺などもあるが、下手に政治的、或いはお堅い文芸作品になることもなく、ライトな恋愛作品としてもかなり楽しめる展開なのが嬉しい。今でいうラブコメ作品と言ってもいいかもしれない。




そしてなんといっても、個人的にこの映画の一番の収穫は、芦川いづみの息を呑む美しさであった!本作で芦川いづみは婦人警官に扮しているが、これがまた最高に美しいのだ。まさにこんな婦人警官ならぜひ逮捕されたいと妄想してしまう。芦川いづみは映画の中で様々なコスプレ的な役どころを演じているが、『あじさいの歌』で見せたお嬢様ファッション、『若い川の流れ』の軽井沢テニスルック、『あした晴れるか』のキュートなメガネ女子、『街から街へつむじ風』のナース姿、『美しい暦』の大人な女教師などと並ぶ、最高の婦人警官を満喫出来るのだ。このためだけにこの映画を見る価値もあるが、更にストーリーとしても面白いからかなり僕の中での評価が高い作品となった。






もちろん、石原裕次郎主演作品なだけに、忘れてはならないのが主役の石原裕次郎(笑)。相変わらずのタフガイ役だが、この映画では少し硬派で正義感に溢れる若者を演じており、如何にも裕次郎らしさが全開なのが気持ちいい。きっと当時の女子はみんな裕次郎に恋をしたことも容易に想像が付く。そして、やっぱり芦川いづみの美しさや魅力を一番引き出せるのが裕次郎との共演作では無いかと思っており、この作品も理屈抜きで素晴らしい2人の化学反応を堪能出来る。1960年から1962年というのは、恐らく芦川いづみが最も美しく輝いていた時期で、この辺りで公開された作品は、芦川いづみファンにはたまらない魅力に溢れていると思う。





『喧嘩太郎』には、他にも裕次郎作品の常連でもある、東野栄治郎(のちの初代水戸黄門)、中原早苗(常に芦川いづみのライバル的な役柄を演じることが多い)、芦田伸介、二谷英明なども出演しており、日活黄金時代の華やかな面々を楽しむことが出来る作品だ。




またまた新たな芦川いづみの魅力的な出演映画を入手することが出来てとても満足しているし、『喧嘩太郎』はこれまで見た芦川いづみ主演作品の中でもベスト3に入る作品となったが、まだ見ていない作品もあるので、引き続きチェックして行きたい。

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