・インビクタス 負けざる者たち (2月5日公開 クリント・イーストウッド監督 モーガン・フリーマン,マット・デイモン主演)
「あなたは自分を傷つけた人たちを許すことができますか?」
南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領と自国で開催された主将のフランソワをはじめとした1995年ラグビーワールドカップ代表選手との触れ合いを通して、アパルトヘイト政策で分断された黒人・白人がラグビーを通して一体となっていく、実話を基にした映画。
実話を題材としているので、ストーリを余り脚色できないことやアパルトヘイトなど政治的な問題を扱っていてやや堅めの内容なので、若い人たちは観るのを敬遠するかもしれないが、27年牢獄に入れられながら、大統領になったマンデラを演じるモーガン・フリーマンの重厚な演技、そのマンデラを信じ、ワールドカップ優勝を目標に代表チームの主将として引っ張っていくマット・デイモンひたむきな演技が目立っていた。アカデミー賞にノミネートされているのも納得がいく。
また、マンデラのボディーガードとして、黒人と白人が過去に葛藤しながらも、共に任務を遂行していくことで、徐々にお互いが分かり合っていく様子が描かれ、この映画の身近な縮図だと感じた。ラグビーの試合のシーンはラグビーのルールが分からなくてもボールを追いかけるひたむきさがあり迫力があった。
特にフランソワがマンデラが収容されいた刑務所の牢獄に入った時に幻影として出てくるマンデラの観ている人間に問いかける様に発する言葉は、この映画の一番の見どころだと思う。
モーガン・フリーマンが演じたネルソン・マンデラ大統領は本物にそっくり!(映画内でも本物の写真が出てくる)二人はお互い知り合いだったということで、マンデラを演じるのは彼以外にはありえなかったと思う。
この映画、おもしろそうですね。
監督も俳優も私好みです。
是非、見に行きたい、と思いました。
ご紹介、ありがとうございます。
人種を超えて喜びを分かち合う姿は感動的です。
でもひねくれ者の私はいまいち乗り切れませんでした。
それはその後も貧困や差別や暴力から抜け切れない現状を憂いてなのか、
黒人対白人といった単純な対立軸では済まない複雑さを思ってか、
よくわかりません。
(私が単なるひねくれなだけかも)
いずれにしてもFIFAワールドカップが再び国民融和に結びつくことを祈るばかりです。