タネの縁側  

偏見に満ちております。どなたの参考にもなりません、各自でお確かめいただきますよう御願いいたします。

ちょっと考えさせられてしまった

2023-04-15 | ビデオ 邦画
人数の町

初めこそ「ふんわりとしたイカゲームかな」と思ったが、ことはもう少し残酷な話ではないかと。

追い詰められて逃げる先がない人たちを集めて、衣食住と引き換えにいわゆる「ヤバイ仕事」をさせられる。
組織として成り立っているので、やらされている仕事の善悪を無視できれば(無視せざるを得ない人しかいない)
そこそこ快適そうな町の住民となる(大きなリゾートマンション風)

しかしその町の住民になることは、本来の戸籍が消滅し、体にチップを埋め込まれ、どこまでも追跡される。
ソフトな奴隷制度ともいえる。

ミッション・インポッシブルで、カラダに埋め込まれた爆弾チップを無効化させるために、
一旦感電死したなあ、などと思いつつ(妻が医師だったおかげで無事生還できたんだけどね)


韓国ドラマ「イカゲーム」は、お先真っ暗の人を一同に集め、一人の生存権と大金獲得のために、残る全員の命を奪わなくてはならないという怖いゲームの話で、
日本映画「人数の町」は、未来があるはずの若い人の基本的人権を完全に消滅させ、
「誰かの目的を満たす使い捨てできる都合の良い人にする」システムに組み込まれる話。

映画鑑賞者も(もしや知らぬ間に遠回しに、そのシステムに組み込まれているのでは)と思う怖さがある。

常識もあり意志強固だった石橋静香も愛するものの命を守ろうと、生き延びるための選択をする。

国家のやり口も、ソフトかハードかの差こそあり、大よそこうしたもんじゃない?とすぐに察知できる。


見終わって、もう一度見て、深いため息をつくことになると思う。
安定した国家とか生存権とか、映画のような束縛はなくとも(チップは埋め込まれてなくても)、「多少の不満は目を閉じて生かされてるのかな」と。


ものすごくスタイルの良い女優さん。

監督 荒木伸二
脚本 荒木伸二
製作 菅野和佳奈
関友彦
製作総指揮
木下直哉
武部由実子

出演者

中村倫也
石橋静河
立花恵理
橋野純平
植村宏司
菅野莉央
松浦祐也
草野イニ
川村紗也
柳英里紗
山中聡

音楽 渡邊琢磨
撮影 四宮秀俊
編集 長瀬万里
制作会社 コギトワークス
製作会社 木下グループ
「人数の町」製作委員会
配給 キノフィルムズ
公開 日本の旗 2020年9月4日
上映時間 111分
製作国 日本の旗 日本

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