終わりのない冒険ブログ

日々のどうでもいいことから始まり、旅行、グルメ、株、IT等、様々なジャンルに関する日記

ソロモンの偽証

2015-06-27 11:03:09 | 
宮部みゆきの長編小説であるソロモンの偽証を、何日か前に読み終わった。

これまで読んだ本のベスト10に入る、
いい小説だった。

まずよかったところが、中学生が自分たちのクラスメイトがなくなった件について、学校内で裁判を開くという設定だ。
これ自体が新しく、現実にはほぼ起こりえない発想なので、すごいなと思った。

裁判をする判事、弁護士、検事ともに誰もが中学生離れした発言をしていたのは、小説だからという割り切りで読んでいたけど😅


クライマックスで出てくる学校の屋上のシーンは、裁判が始まる前に想像したシーンと近いものだった。
あの人物とあの人物が話をしておそらく一人が屋上から落ちた、そういうシーンだろうなと思っていた。
話の内容までは正確には予想できなかったけど、死について話し合い、自殺したのだろうと何と無く思っていた。


死んだ人物は、妙にアイデンティティにこだわる人間で、それ故に、生きるとはどういうことか?生きる意味はあるのか?ということを突き詰めて考えていた。中学生でそんなこと考えるのは、不健全だよな~、そんなことは大学生になってから考えればよくて、中学生は純粋に部活とかゲームとかしてればいいでしょ❗️って思うけど。



彼がそうなってしまったのは、先天的な理由も幾分かあるのかもしれないが、やはり家庭環境がそうさせたのだろう。

お父さんもお母さんも、小さい頃の彼を一人にするのではなく、無理やりでももっと遊んでやるべきだった。
あとは、同年代の友達を作るように働きかけるべきだった。
小学生の頃から、自分の殻に閉じこもっていては、おかしな人間になってしまうのも頷ける。


この物語を通して、何かに全力で打ち込む、ということは本当に素晴らしいことだとあらためて思った。
徹底的に話し合ったり、いろんな人に話をきいて調査をしたり、ノートに書きなぐったりして、何かを追い続ける。
そうするだけで、人生は色濃くなるし、自身の成長にも繋がる。

俺も中学生に負けないように、何かを追い続けなくは❗️と力をたくさん貰えた小説でした。