日本は民主主義の国だろうか?

日ごろ感じる不条理を書き綴ります。

80回目の誕生日を迎えて

2024-12-15 11:00:29 | 政治

 きょう80回目の誕生日を迎える。日本の終戦の8か月前だった。今や人生100年」というそうで、先日かかりつけの医者から「80といってもまだまだ老け込む歳ではない」と言われたが、戦後の欠食時代に育った私は基礎体力が十分ではないのか、とみに最近は日ごとに体力が低下しているように感じる。片足どころかもう片方も入り始めているのではないかと思う日々である。第二次大戦の反省に立って国連をはじめ世界は「平和」をめざして活動してきたが、近年ウクライナ戦争、イスラエルによる無差別攻撃など、世界を揺るがすきな臭い武装侵攻が続いている。世界的に経済が悪化し、それを補うかのように死の商人が暗躍しているようだ。「儲けが至上」の資本主義経済の悪あがきは時と場所は選ばない。

今年1月発表の「原子力科学者会報」による終末時計(人類滅亡までを刻む)、2024年も昨年に引き続き過去最低の「残り90秒」でした。しかしこの1年でさらに悪化しているのではと思われ、今や第三次世界大戦前夜とさえ言われ始めている。

本当に、こころから「平和」を願わずにはいられない。

私が自から「平和活動」に踏み出したのは2011年のことでした。旅行社にいて海外を歩いた経験から、「平和」のためには世界の人々と相互理解を深めるこがとても大切だと痛感していました。取分け日本が侵略した中国をはじめ東アジアや太平洋地域の人々との友好交流が大切と考え、「アジア・太平洋平和文化フォーラム」を仲間とともに立ち上げました。

しかし残念ながらコロナ禍で活動休止状態となり、後陣を育てることも出来ず今も開店休業状態が続いています。80歳を節目に、このフォーラムのこれまでの活動の年譜をまとめてみたいと思い立ました。

2010.11「アジア平和文化交流の会・韓国」発足(降『韓国の会』と表記) ~日本側有志参加   

2011. 7「アジア太平洋・平和文化フォーラム」発足式/7月9日 (以降『フォーラム』と表記) ~海外から参加:韓国の会、ストップ戦争フィリピン連合、中国平和交流の会準備メンバーの方々                

確認された設立趣旨>                                  様々な平和活動を経験してきた私たち有志は、人々が直に触れ合い交流し相互理解を深めることが大切なことを実感してきました。海外の人たちとの交流の場では、それぞれの国の人たちの発想や認識の仕方や考え方の違いがあること、相互理解のためにはそれぞれの国の風俗文化を知ることが大切なこと、特に第二次世界大戦の加害国であった日本と侵略を受けたアジア太平洋の国々の人々とは、「平和」についての認識にも様々な違いがあることを学びました。                             

*私たちは平和を願っています。思想や信条、国や風俗文化の違いを乗り越え、相互理解を深めることがとても大切なこと、そしてそれが「平和の礎」となると確信します。                           昨年11月に、韓国でこのような趣旨を持つ「アジア平和文化交流の会・韓国」が発足しました。その発足式に同席した名古屋在住の有志が、同じ趣旨を持つ組織をこの地方に作りたいと話合い、今年1月から準備を進め、呼びかけ人を募り、4月には設立のための話合い会を持ち、6月には準備会を開いて、今日の発足会に至りました。現在賛同いただいた呼びかけ人は58人になりました。                                         この場で、次のことを確認させていただきます。                     

<目的>                              *「平和」を願う人びとが集い、互いの理解を深め合うことが、「平和の礎」との考えのもと、国内の人びとと、かって日本の侵略の地であったアジア・太平洋の人びととの様々な交流をすすめます。・・・例;国内各地の人々との平和交流、平和史跡めぐり、写真展や平和シンポジウム(環境、原発問題などを含む)、海外への平和交流の旅、日本の音楽家や芸能団と海外交流公演、また海外の音楽家や芸能団との交流上演会、等など。人びとの幸せと自由を奪う戦争の悲劇を繰り返さず、再び加害者となることを許しません。                                 *この目的に賛同するだれもが、入会することができます。

<運営>                              *会員は対等平等、会の世話役と事務局を互選し、民主的な運営をします。  *会の運営を円滑に進めるため、個人的利益のための会内活動や分派活動、特定の人々の考えによる会の引き廻しは、これを認めません。                               *会企画の行事に参加された方は、その時から会員とします。但し、本人の申出があった場合、この扱いを取消します。                                *ホームページ: ap-peace.com 中心の活動とし、連絡と情報通信はこのWeb.を利用します。必要に応じてFAX.通信を併用します。                             *年間の行事予定は世話役会で提案設定をします。行事の実施は実行委員会方式とし、行事ごとに実行委員を募集しそのスタッフで催行します。                     *また、会員の希望で様々な行事の企画案が提唱できます。特に世話役会で異論がなければ、会の行事として催行します。実地は提案者を中心に実行委員会方式で行います。                         *会関連の全ての行事を、ホームページに掲載します。実地された行事の費用総額の数パーセントを掲載会費として会に上納します。上納金は会の運営費にあてます。                            世話人(敬称略50音順):天野鎮雄、池住義憲、石川久、石川勇吉、岩田和憲、太田義郎、金澤克彦、刈谷雅子、大東仁、長峯信彦、西本伸、西山譲、浜盛重則、早川静泰、菱川玲子、堀田さちこ、水野磯子、吉田豊                              

2011. 9 アジア平和友好フェスタin MANILA ~ステージ;フィリピン: 舞踏 家集団「テアトロン・バヤン」、スリランカ:「 キャンディー・ダンス」、韓国:伝統的な民族舞踊団と歌手、日本:民族舞踊研究「かすりの」、歌手・堀田幸子&ギターリスト・山岡弘和さん、                          協力;韓国の会地味局長金善龍さん、スリランカ大使館ベナット・クレー大使(スリランカ九条の会代 表)、スットプWARフィリピン連合コラソン・ファブロスさんとその仲間                           

2012. 3 新城正男さんのトークと浜ちゃんの三線の集い「沖縄は今・・!」=沖縄プレ企画第1弾(浜ちゃん=浜盛重則さん)                            

2012. 3 中国民間・アジア平和文化交流の会発足式・参加(以降『中国の会』と表記)~発言者(敬称略):王選(細菌戦被害者原告代表団団長)、董為民(江蘇省社会科学院研究員)、李軍峰(華東組中日友好促進会会長)、兎沢和広(南京日本人会会長)、金善龍(アジア平和文化交流の会・韓国代表)、笠原十九司(研究学者, 南京師範大学客座教授)、池住義憲(フォーラム 代表世話人)、水野磯子(フォーラム事務局長)、澤田良平(元RCC中国放送/広島)、鳥居達生(日中友好協会愛知県連理事)、日向寺淳一(東アジア友好ネットワーク代表世話人)、中野聡一橋大学教授、                                                

2012. 4 名古屋市河村たかし市長の「南京大虐殺は無かった」発言に対する質問状と市当局の回答=市の公式見解ではない。                              

2012. 7 会沢芽美さんのライブ・コンサート“琉球の風”~「本土復帰40年」の沖縄から文化と平和のメッセージ=沖縄プレ企画第2弾                                   

2012.11 アジア平和文化フェスティバルin沖縄 ~①討論会「アジアから見た沖縄・沖縄から見たアジア」;シンポジスト:井川一久氏:元朝日新聞記者と我部政明氏:琉球大学法文学部教授、発言者(敬称略):呉先斌:中国の会会長、朴賢緒:韓国の会会長、ベナット・クレー:在フィリピン大使・「スリランカ9条の会」代表、 ②文化交流のつどい;アナリサ女史:フィリッピンの民衆劇場の歌手、古謝美佐子さんの歌、沖縄の民謡民舞エイサーやカチャーシーなど、中国の胡弓、韓国の民衆歌など、                                    *沖縄の賛同協力者;稲嶺 進;名護市長、石原昌家;沖縄国際大学名誉教授、石嶺伝實:読谷村長、伊志嶺善三:弁護士、伊志嶺雅子:沖縄県女団連会長、上里賢一:琉球大学名誉教授・日中友好協会沖縄県支部長、鎌田隆:沖縄国際大学名誉教授・沖縄ベトナム協会会長、北島角子:女優、玉城義和:沖縄県議会議員、田港朝昭:AALA沖縄県代表幹事、東条渥子:沖縄県生協連会長、渡具知祐徳:元名護市長、福地曠昭:沖縄人権協会理事長、宮城幸:保育園園長、山内徳信:元読谷村長                             

2012. 5 「中国民間・アジア平和文化交流の会」発足1周年記念行事・参加 

2013.11 「アジア平和文化交流の会・韓国」発足3周年記念 アジア韓国市民平和のつどい・参加(以降『韓国の会』と表記)                             

2014. 7 講演:ご存じですか?グアムその歴史・文化・・グァム教育省チャモロ学習局長ロナルド・ラグァーニャ氏のお話                                       

2014.10 韓日交流・朝鮮通信使の旅 ~韓国の会・フォーラム共同企画、コ ース 5日間 釜山=金海の首露王陵、朝鮮通信使歴史館、子城台(倭城跡)、釜山近代歴史館など~対馬・厳原:万松院、西山寺、国分寺、長崎県立対馬歴史民俗資料館‎~壱岐:勝本浦・阿弥陀堂、爾自神社~唐津:佐賀県立名護屋城博物館と名護屋城跡                         

2014.11 アジア太平洋・平和文化フォーラム発足3周年「ストップ・ザ・戦   争への道」アジア連帯の集い~①発言;呉先斌さん中国の会会長、曹陽さん、金承国さん韓国の会顧問、金善龍会長、盧兪辰事務局長、金宗鎮愛知朝鮮学校元校長、村山一平在釜山平和活動家、新城正男「命どぅ宝」あいち代表、天野鎮雄フォーラム代表世話人 ②グループ・トーク                               

2015. 7 いま、アジアの声を聴こう!日・中・韓3国交流の集い済州島~韓国    の会、中国(民間)アジア平和文化交流の会、アジア太平洋・平和文化フォーラム 共催                                                        

2016. 3 アジア平和フェスティバル(inソウル)・参加~韓国の会主催、支援 団体:アリラン航空、韓日文化交流会、東アジア平和研究所、ナヌムノ家、他の日本からの参加団体:東アジア友好ネットワーク、福井県ALLA       

2018. 8 あいち平和のための戦争展・参加   ~シンポジウム:東アジアから日本の憲法を考える:パネラー:呉先斌(南京民間抗日戦争博物館館長)、湯福啓(中国民間アジア平和文化交流の会事務局長)、盧兪辰(韓国の会事務局長)、花井道男(仁川敬仁女子大学教授)、金宗鎮(朝鮮社会科学者協会元会長)、吉川春子(「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナール代表,元参議員)、幕間に 歌・穴沢源子:ハルモニへのオマージュ、金永修(在日コレアン・テノール)                                   

2016.10 中日韓3国民間交流会・参加 ~南京民間抗日戦争博物館主催、中国の会、韓国の会ほか南京大虐殺犠牲者遺族の方々参加                               

2017. 8 あいち平和のための戦争展・参加~韓国・中国からのパネル展示と   ピース・ステージ:座談会「安倍政権と平和」=司会;池住義憲(フォーラム共同代表)、発言者;新城正男(「命どぅ宝」あいち代表)、中国:呉先斌(中国の会会長)、湯福啓事務局長/通訳、金善龍(韓国の会会長)、尹素英(大韓民国独立記念館研究員;韓国の会会員)                    

2017.12 日中国交回復45周年・南京大虐殺80年平和の旅 ~南京・平和と友好の旅実行委員会(日中友好協会愛知県連合会、アジア・ボランティア・ネットワーク・東海、愛知県AALA連帯委員会、フォーラム)                           

2018. 8 あいち平和のための戦争展・参加~①日中平和友好条約締結40周好  平和を願う南京展」(南京民間抗日戦争博物館、中国の会、日中友好協会愛知県連合会、フォーラム共催)、②ピース・ステージ:講演:世界の注目!「朝鮮・韓半島の南北統一」金宗鎮さん(社会科学者協会・東海顧問、元朝鮮学校校長)、③呉先斌さんと本音を語る懇親会                

2019, 2 3・1独立運動100周年を迎え“ロー ソク革命 “を経てまだ間もない韓国の旅 ~「歴史の現場」を歩き、市民と討論・交流、また伝統芸能や「食」の文化にもふれる;韓国の会共同企画、①韓日中市民フォーラム・参加;アジア平和市民ネットワーク/日韓反核平和連帯主催、 ②「韓国の会」との交流集会             

2019.12 北東アジア平和共存のための春川フォーラム・参加 主催:江原道・春川市庁、主観:翰林大学、翰林聖心大学(東アジアの平和研究所)、~プログラム;1日目:東アジア平和共存;基調講演:キムヒョンソク 延世大学名誉教授、秋葉忠利 前広島市長,広島県原水禁代表委員、 談話:成鍪隆 経済人文社会研究会理事長、イ・スフン 前駐日大使、小森陽一 九条の会事務局長、糸数慶子 沖縄・全参議院議員 2日目:テーマごとの分科会に分かれて討議、その後総合討論;発言:呉先斌 南京民間抗日戦争博物館館長、今里滋 同志社大学総合政策学部教授、宇都宮健児 元日弁連会長、金沢克彦 アジア太平洋平和文化フォーラム事務局、そして自由討論。=韓国の会や中国の会のメンバートと共に参加                            

2020. 8 フォーラムのホームページ休止

 私が日本のアジア侵略の実情にふれたのは30数年前添乗員として「シンガポールの旅」に随行した時でした。団が観光をしている時につきまとう年老いた売り子がいました。彼女は団の見学中ずっとついてきてガイドの説明中も煩く売込みをかけてきました。余りにもしつこいので私はついに「うるさい!あちらに行け」と怒鳴りました。そこで彼女は言い返してきました「あなた達は戦争中に我々に悪いことをしたのだから、困っている私たちを助けてくれてもいいじゃないか!」予期しない言葉に私は唖然、私が心の中で抱いていた正義心が萎えていきました。自分が我が国の侵略が現地にどのような不幸をもたらしていたのか、その実態をよく知らないでいることに気づかされたのです。                            団を案内してくれている若い青年ガイドに尋ねました「彼女のことをどう思うのか」、「私たちは学校の歴史の時間で学んでいるので、彼女達が経験したことはよく知っています。私がガイドを始めたころは日本軍のことも話しましたが、日本の旅行社からの指導もあり会社からの指示で『楽しみで来ている日本人観光客には『戦争の話』はしないことになっている」と。自分たちの国の近年の歴史に疎く侵略国だったことさえ気にしていなかった自分に驚かされました。旅行団の人たちも「知らなかった」と嘆きあっていました。事なかれ主義の日本の旅行社、国民に侵略の実態を教えることに後ろ向きな我が国の政府、多くのことを考えさせられる出来事となりました。  これを契機に教科書では教えてもらえない日本の侵略戦争の実像を知る「平和ツアー」を企画するようになりました。「平和ツアー」の手配で難しかったのは各国の案内ガイドでした。普通の観光ガイドなら何も問題ないのですが、戦争史跡や平和テーマの諸施設訪問は、それなりの知識と平和について問題意識を持った人必要です。しかし、日本の大手旅行社は低価格を強いるので、コストをかけない定式化された手配作業が当たり前になっていて、面倒な手配が必要なグループは歓迎されません。こちらの願うような優秀なガイドば少ないのも問題です。そんな中、ようやく中国と韓国で良心的な旅行社を見つけ、仕事熱心で骨のあるガイドさんをみつけることができました。両国への平和ツアーがシリーズ化され、好評を得てとても多くの団を組織できました。「アジア太平洋・平和文化フォーラム」の活動を広げることができたのは、この企画で知り合った現地旅行社のスタッフたちの支えによるものです。

 日本は国として「侵略戦争の総括」をしていないと海外から批判されています。同じ侵略国だったドイツの戦後と比較され、日本の曖昧さは際立っています。中国や韓国から日本の歴史教科書が批判を受けていますが、日本側は「歴史問題」と言い、ことをはぐらかしてきました。2013年8月、訪韓した当時の国連の潘基文元事務総長が「日本政府や指導者は(歴史認識を)省みる必要がある」と発言し話題となりました。              私は日本が侵略戦争を総括できない理由として立ちふさがっているのは、戦後日本統治をしたGHQの「天皇の戦争責任不問」策にあると考えています。「天皇」が存続したことは戦前の反民主主義的思想の戦後の存続に繋がっているのではないでしょうか。今話題になっているセクハラ、ジェンダー、男女別姓など、国民の人権保障問題とも繋がっていると思われます。    数十年前、韓国の歴史学者から「日本は戦犯を首相にしている」と批判されたことがあります。安倍晋三元首相が敬愛する祖父・岸信介氏のことです。日本の侵略の償いを責務とする「旧統一教会」と繋がり付けた人物です。その孫の安倍さんがこの団体と親交を深め選挙応援などを受け訳です。何とも皮肉なことです。 

 戦後80年、真の民主政治を求める「日本国憲法」の無視と逸脱の歴史でもありまた。                              「裏金」問題で露呈した日本の金権政治と混とん、世界平和が揺らいでいる今こそ、戦争を否定し、人権を守り、人々の平和な暮らしをめざす「日本憲法」を生かす政権を願ってやみません。



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