里山の石神端書105 下仁田町西牧野・中野の山の神
中野は黒川川最奥の集落。集落入口の急な石檀を登った先に山の神社が建っています。
覆い屋の中の傷んだ木祠に鎮座するのは3体の神々。いずれも20㎝ほどの大きさ。右側の夫婦神が山の神なのでしょう。男神の威厳のある表情や女神の豪華な衣文から、腕の良い職人の作とわかります。群馬の山の神では、奥利根地方の斧を持つ男神と子どもを抱く女神が対で祀られるのを見ることがありましたが、ここ西上州でもその影響があるのでしょうか。
もう1柱の神は女神のようで、首のあたりが不自然で両手は失われていますが、こちらは先に2体よりは若干見劣りがします。
3体とも当初は色彩された美しい姿だったようです。
山の神社の上にはお寺になっています。神社、お寺とも維持していくのは大変なことです。
(地図は国土地理院ホームページより)