栃木県那須塩原市百村・愛宕神社の馬頭観音群
愛宕山は京都にある本山に倣って集落の西の小高い丘の上に建つケースが多い。
百村の愛宕山も集落の西の山に建つ。入口から一直線に登る階段も愛宕山の特徴です。広い境内では百村に伝わる百堂念仏舞が行なわれます。
社殿の左側には馬頭観音の石仏が並んでいます。この那須地方に多い頭に2から3つの馬頭を載せたものから、「馬頭観音」銘の上に馬頭を置くものなど、その数62基。造立年は明治以降のものです。百村には神社2社、寺院2寺がありますが、それほど大きな集落はありません。それにもかかわらずこれほどの馬頭があるのは、信仰心が篤かったからでしょう。
神社近くの老女の話によると、馬頭観音があったのは愛宕神社ではなく、さらに山奥に入ったところでかつては祭りが盛大に行われ、子供のころ(戦前)によく出かけて餅を拾ったそうです。嫁いでから(戦後)は祭りも行われなくなり、馬頭観音が愛宕神社に集められたそうです。
(地図は国土地理院ホームページより)