里山の石神端書90 立山町谷・神社の如来
富山市でも白石川上流は立山山麓の山間部で雪が多いのでしょう、石仏に覆い屋を造るところが目立ちます。谷の集落にも可愛い覆い屋のなかに十一面観音が納まっています。
集落先にある神社も、社殿全体を包む大きな覆い屋の中に鎮座しています。入口はアルミサッシ戸、これなら社殿も長持ちするはずです。
神社への石段脇に石仏が浮き彫りされた石塔が立っています。風化がひどく尊名はわかりませんが、如来坐像のようです。
石仏の寿命は石の素材にもよりますが意外に短いもので、100年も経つと風化が進んで銘などは読めなくなります。これに苔なども付くと石仏の劣化が早まります。石仏に帽子やよだれ掛けをつける光景をみますが、これも雨水を吸い込んだり虫の巣になったりして石が弱ってしまいます。露座の石仏は驚くほど弱いものです。
(地図は国土地理院ホームページより)