里山の石神端書111 下仁田町西牧野・菅倉金毘羅神社の祠内仏
山間の集落では神社を建てる場所に苦労した光景をよく見かけます。菅倉集落では崖の上に石段を築いて神社を建てました。この基部が崩れると、頑丈な鉄梯子を掛けて参道としました。
急な石段を登った先には、大きな覆い屋のなかに大小5つの木祠。鉄梯子に比べると見劣りしますが、信仰の篤さにかわりありません。神社名は不明ですが、入口の石燈籠に「金毘羅」とありましたから、金毘羅神社としておきます。
覆い屋の裏に石龕に納められた地蔵菩薩が一基。舟形光背に厚く浮彫りされた地蔵です。この祀り方は何か特別な地蔵なのでしょうか。
石段脇に「寛文十二年(1672)」銘の宝形造りの石祠があります。
なかに祠内仏が祀られていますが、外からではよくわかりません。窓からスマホのカメラで覗いて、合掌する石仏が写りました。しかし写ったのは単体の一部で尊名はわかりません。
里山の寺社巡りをするようになってから、石祠内に祀られた石仏に出会うことがよくあります。こうなるとファイバースコープ(内視鏡)が欲しくなってきました。
(地図は国土地理院ホームページより)