日本車販売にあくせくする韓国大企業
韓国市場で日本車が旋風を巻き起こしています。ホンダの中型セダン・アコード
は月に1000台以上売れるようになりました。ところで日本車の韓国販売を担当し
ている公式輸入会社やディーラー(公式輸入会社から地域での販売権を得て販
売を代行している会社)を見ると、韓国でも有数の大企業によって占められてい
ることが分かります。
高級ブランド「レクサス」に続き,来年10月からカムリなどの大衆車を韓国で販売
していくトヨタの場合、暁星グループと、LSグループの系列会社であるLSネットワ
ークスがディーラーに参加するといわれています。
暁星グループはすでにベンツのディーラー事業を手掛けていますが、LSグループ
の輸入車事業への参加は今回が初めてです。
GSグループ系列であるセントラル・モーターズは、すでにレクサスのディーラー事
業を行っています。つまり、数年前にLGグループから分離したLSとGSが共にトヨ
タの大衆車と高級車の販売を引き受けるようになったのです。
また、来月から本格的に販売される三菱自動車は大宇自動車販売が、来年5月
に 進出するスバルはコーロン・グループが、それぞれ韓国での販売を担当しま
す。 コーロン・グループはBMWの国内ディーラーでもあります。現在輸入車の非
公式輸入事業を手掛けているSKネットワークスも、マツダの韓国での販売権を獲
得するために水面下で活動しています。
韓国国内の特定地域で日本車のディーラー権を獲得するためには、販売拠点と
なる土地を買い、建物を建て、整備工場まで建設しなければならないため、少なく
とも300億-400億ウォン(約30億-40億円)くらいの投資が必要となってきます。
さらには、販売権さえ認めてくれれば金はいくらでも出す、という韓国国内企業が
ひしめき合っており、日本車メーカーは一切投資せず韓国に進出することができる
といわれています。
一方、トヨタなどは韓国国内で使用する広告も、電通や博報堂などの日本企業に
任せるなど、日本企業同士の利益拡大に徹しています。
現代・起亜自が内需の70%以上を占めつつも、ストに明け暮れている状況では、
愛国心に訴え掛けたところであまり効果がないのです。でもこれはあくまでも日本
車の競争力が本当に優れていると仮定した場合に限ってのことです。
ところが現実は、国産車に比べて大して優れているとも思えないブランドにまで、
韓国の大企業が数百億ウォン(数十億円)ずつの資金を注ぎ込んでいます。これ
では、行き過ぎといわれても仕方がないでしょう。