‘ハリウッド俳優’イ・ビョンホンの賢さ
米国ハリウッド進出作G.I.JOE-THE RISE OF COBRAで悪党‘ストームシャドウ
役を立体的に解釈やり遂げたイ・ビョンホン。 彼は誇張されたり流ちょうな
発音の代わりに冷たくて知的な英語発音で勝負した。
G.I.JOE-THE RISE OF COBRAを通じてみた‘ハリウッド俳優’イ・ビョンホン
の賢さ
イ・ビョンホンは賢い俳優だ。 何というか,キツネのように悪賢い。 自分の魅
力と限界を正確に知っていて「きゃぁ~とてもすばらしい」というファンたちの
歓呼に麻酔して,自身を過大評価することもない。 彼が39歳になって,米国ハリ
ウッドに進出した映画G.I.JOE-THE RISE OF COBRAを見て,私は膝を打った。
彼は一口かんであげたいほど賢かった。 ハリウッドが自分に望むところを正確
に看破したし,韓国とアジア市場で保有した自分魅力から抜け出そうとすることも
それを誇張しようとすることもなかった。 英語セリフを通じても彼はロマンティック
で,素早く憂鬱な自身のイメージをほとんど完全にやり遂げた。
イ・ビョンホン,彼はなぜ賢いのか
さあ,ハリウッドがイ・ビョンホンをキャスティングした理由は何か
最初は韓流スターの認知度を通じて,アジア市場を確保するためにで,二番目は
武術と神秘さというアジア俳優のイメージを活用するためだ。 しかしハリウッドに
進出したアジアスターらはこの過程で二種類愚を犯すのが常だ。
一つは極悪非道な悪党でも滑稽な助演で出演して,あとファンたちの心に大釘を
打ち込むことであり,また一つは‘私はもう世界的な俳優’と威張って,意気揚揚な
のが現状だ。 だがイ・ビョンホンは武術アクションを見せながらも,当初単純
だった自分のキャラクターを立体的に解釈やり遂げる抜群の技量を見せたし,韓
国ファンたちの心をさわる方法も分かった。
先にキャラクター解釈. 事実イ・ビョンホンがG.I.JOE-THE RISE OF COBRA
で引き受けた‘ストームシャドウ’という人物は非常に単純な奴だ。 劣等感に勝つ
ことができなくて武術師匠を自分の手で殺害した者で,白い服に百靴を履いて通
う。 だが骨の中から悪い奴がどこにいるだろうか イ・ビョンホンは理由が
宿ったような中低音声と深い表情を通じて,ストームシャドウが持ったトラウマを表
現して出した。 彼の演技は誇張したり興奮しなくて,むしろ静かで冷たい側だ。
“スネーク アイズという人物は決して放棄を分からない奴なのに(He never gives
up)…”と話して,瞳を左右に転がす瞬間にも自己中心を失わない。 キャラクターを
誇張するのでなく隠して節制することによって‘悪党質’に可能性と体積感を吹き
込む。 痛い過去を回想する時見せる彼の目つきと表情は,この映画の主演俳優
チェニン テイタムが自分の配役(‘デゥコ’)を単純無知に解釈したのと対照さ
れて,より一層光った。
その次は韓国ファンに対する思慮深い。 彼は監督を説得して,当初日本忍者と設
定された自身の子役を‘改造’した。 太拳道服を着た韓国人で設定して“何を盗
んでいました”のような韓国語のセリフを駆使するようにしたのだ。 米国観客らで
は韓国語なのか日本語なのか識別することも,識別する必要もないだろうが、
イ・ビョンホンは‘国内ファンたちの支持なしでは決してグローバル スターに
なれない’という真理を知っていた。
イ・ビョンホンの英語が完ぺきだったのは違う。 しかし彼は米国人がするよ
うな完ぺきな英語を駆使するよりはキャラクターに合う英語発音と抑揚を駆使す
るのにポイントを合わせる。 英語を発音の問題でなく演技の問題で持っていった
のだ。 ピ(チョン・ジフン)がハリウッド進出作‘スピードレーサー’で自意識が過剰
な英語を駆使したこととは対照的だった。
‘私米国人のように見られたい!’という欲望を表わすよりは素早く知的な臭いを
漂おうとしたのだ。 流ちょうなふりをする代わりに正確で,冷たい感じの発音を駆
使する。 映画のクライマックスで悪党の彼が‘良い方’であるスネーク アイズと
相対して戦って,全身を切られる瞬間,観客が痛快なことよりは残念さに近い感情
を感じるのも彼が声と英語発音,表情を通じて憂愁に蹴ったキャラクターを構築や
り遂げるのに成功したためだった。 イ・ビョンホン,彼は骨の中まで俳優であ
るようだ。