「相撲とわたし」
一昨年の10月のこと、「大将軍」というバス停から阪急西院駅に向かう
バスに乗った。しばらくすると、バスの中がざわざわし始めた。何だろうと
声のする方を見ると、わたしと同じくらいの中高年の女性たちがバスの外を
指さして、何か言っている。その指の先を見ると、一台の観光バスが市バス
と並ぶように走っており、窓が一枚分だけ開いて、そこから見たことのある
力士が手と顔を出していたのだ。貴景勝だったかなぁと思うのだが、今は、
はっきりそうだったと言えない。
そう言えば、バス停にいる時、島津アリーナ京都(前の京都府立体育館)
の方からたくさんの女性たちと少しの男性たちが歩いてきて、何かあったん
だなぁと思っていたのだ。帰宅してわかったことだが、その日は「大相撲
京都場所」が開かれていて、それを観戦して帰る人たちだった。
ちょうどその頃「すー女」という言葉を知った。相撲ファンの女性たちの
ことだ。まさにあの人たちはスー女だったのだ。その時のわたしは、ちょっ
と恥ずかしいなという思いだった。
でも、「塔」の歌会やそのあとのお茶会などで力士の高安のことが話題に
なったり、誌上で高安を詠んだ歌を見たりするようになって、わたしもいつ
しかテレビの中継を見るようになった。そして自然と高安を応援していた。
高安は昨年の秋場所を休場してしまい、楽しみが半減してしまったけれど、
小さい体で大きな相手を倒す炎鵬や、大関に返り咲くことに挑戦した貴景勝
や、同郷の朝乃山などが気になって良く見ていた。テレビの前で拍手をした
り、声を出したりしている自分に驚いた。
小さい頃、祖父のそばで黙って大相撲中継を見ていたわたしも、遅ればせ
ながらスー女になったようだ。
今は、翔猿や若隆景や遠藤なんかも好きです。
連続テレビ小説「ひらり」も見ています。
朝乃山は、富山県のエースなので、道を外さず
がんばってもらいたいです!
貴景勝・霧馬山・炎鵬は休場ですね。
みんな、怪我のないようにがんばってください!