人間嫌いのポン太郎がひとりっ子になった。

ずっとD次郎の通院を遠くから見ていたポン太郎。
急にD次郎がいなくなり、
自分も捕獲•通院という恐怖体験をすることになり、
ポン太郎の人間不信は、深まってしまった。
2年前の日帰り手術の帰宅の際もそうだった。
ケージの細い隙間から、夜中に抜け出して逃げた。
室内のどこかに身を潜め続ける生活になってしまったのだ。
すり抜けるためには、傷口を擦って痛かったはずだ。
それでも出てしまったのだ。
その後、1ヶ月ほど、昼間は身を隠し、
食事時間にもあまり現れず、痩せてしまった。
今回も同じだ。
相棒のD次郎がいなくなり、捕獲•通院という恐怖体験から、
彼は、不安定になってしまった。
気持ちが落ち着くというサプリメントやスプレーも試してみたが、
その効果は見られなかった。
激しい夜鳴きはボリュームいっぱいの歌声となり、
さらに飼い主の合いの手を要求するような語りの歌声となった。
(彼に触れることは避けられているが、
なぜか声のやりとりでのコミュニケーションはできる。)
昼間は身を隠し( つまり、彼は睡眠不足ではない、、、)
食事はチョッピリ。
ポン太郎は、また痩せた。
飼い主は、眠れない。
心配でノイローゼになって、、、。
長期間、飼い主は、眠れない。
捕獲は難しくなった。
やっと成功したと思っても
キャリーバッグや洗濯ネットの隙間から出ていってしまった。
飼い主は、眠れない。
飼い主としての責任について、、、
彼との信頼関係について、、、
ついつい考えてしまう。
長期間、飼い主は、眠れない。
捕獲•通院の気配を感じると彼は身を隠す。
ハア、また「かくれんぼ」の始まりだ。
探して探して、、、
家具と壁の細い隙間に携帯のカメラを入れてみると、
そこに細くなって、身を隠している彼を見たことがあった。
靴箱と灯油ボトルの隙間にいることもあった。
彼は、いったいどこで忍法を学んだのやら?
「触れない猫の捕獲」については検索をし、いろいろなテクニックを学び、
グッズを購入したり、作成もした。
だけど、捕獲•通院は失敗が続き、飼い主だけでの受診が続く。
獣医さんに3ヶ月後の再診と言われているのだが、、、困った。
最近は夜鳴きが減り、ごはんもまあまあ食べるようになってきて、、
それは嬉しいのだが、、、。

「ポン太郎、病院に行こうよ。」