重陽の節句だというのにこの蒸し暑さは何だと思いながらピアノを弾いています。菊の和菓子を忘れていた、と邪念が入るとミス・タッチをします。余計なことは考えずに無心に鍵盤に向かいたいところです。
*
ハノン教則本60曲の後半に入りました。あと半分と喜んだところですが、無番号の音階練習が大量に含まれているので、実際には3分の2くらいは残っている勘定です。量と質に圧倒されます。先を見るのは遠慮して、まずは、目の前の課題に集中です。
目下の課題の31番は、ユニゾンで終始するハノンでは異例で、右手と左手が3度離れて進行するので重音が響きます。両手の間隔を一定にして弾けば外れることはまずないので、いくらか気が楽です。
バロック音楽の通奏低音でよくあるような音形なので、チェンバロ奏者になったつもりで弾くと退屈しません。するか、やっぱり…
*
降り注ぐ雨のように、あるいは動き続けるアメーバのように運動を続け、折返し点で静止し、また運動を再開します。通常のハノンでは上り下りの途中と最後の手前で、指使い変更のための辻褄合わせがあるのですが31番ではストレート。シンプルですがミスなく完奏したことはまだ一度もないのが悲しいな。もちろん、動画のような高速では弾けません。せいぜい♩=80止まりです。
ハノン同様他の課題曲も似たり寄ったりの進捗状況です。
バイエルは98番のワルツのような曲は左手でコードを捉えるのが忙しく、何度やってもコケます。
99番はしっとりとした曲調で秋の夜長にぴったりなのですが、秋はまだだし、変ロ長調なので黒鍵を2つも使うので指も頭も混乱してしまいます。黒鍵と黒鍵の間に指が挟まるのはなぜ?(笑)バイエルの中で最も難しい曲となりました。100番までは手が出ない、という状況です。
*
「子供の集会」は3度の和音がきれいなのですが、2本の指で簡単に出るはずのその和音がきれいに出ません。叩く瞬間が僅かにずれて時間差で鳴るのです。指が同じ長さでないからと思って手の角度を変えてみたりするのですが、微妙。
また、6度の和音は指がもつれて、未だかつてまともに指が動きません、取れません。結果、重音になったりならなかったり。「子供の集会」が「混乱の集会」状態です(笑)。次のレッスンで混乱しなければいいのですが。∎
ハノン31番
Hanon No. 31 - Exercise for 1-2-3-4-5 fingers, and extensions (Hanon The Virtuoso Pianist)
バイエル99番
BEYER - Opus 101 Nº 99 - Efrain Garcia, piano