日本で一番美しい詩を紡ぐ男
友部正人さんホームページ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hanao/tm-index.htm
友部正人さんにまた逢えた。
あれからどのくらいたったのか。
一年二年
五年の年月が流れていた。
友部さんは少し痩せて日焼けして逞しくなっていた。
詩と声が心に素直に響いてくる。
先日はフォークジャンボリーに息子さんの小野一穂さんも出演されていた。
5年前の時は・・・
ライブの中盤で
「何やりましょうかね」
友部さんが言ったとき
客の誰かが
「イタリアの月歌ってくださいよ!」
ふざけたように笑いながら大声で言った。
そう言ったら友部さんは
「今夜はそれ歌えないんだ」
と言って代わりにその歌詞を朗読してくれたっけ。
あのとき・・・
どうして歌わなかったのか不思議だったんだ。
単に歌いたくない気分だったのか。
しばらく歌ってないから忘れてしまったのか。
いや、あんな名曲を友部さん本人が忘れるはずがない。
じゃあどうして?・・・
あのときの、あの客はバーボンをボトルで飲んでてひどく酔っ払ってた。
ライブが始まる前から騒いでいて少しうるさいなと感じた。
俺じゃなかったけれども、ひとつ間違えたら俺が彼のようになっていたかも知れない。
彼はきっと友部さんに特別な思い入れがあったのだろう。
そして彼は「イタリアの月」が大好きな歌だったのだろうなあと思った。
友部さんはもしかしたら
ひやかされたような、ちょと嫌な気分になって
「イタリアの月」を唄わなかったのかも知れないと思った。
ずっとそう思っていた。
もう此処へはやってきてくれないのかもとさえ思っていた。
昨日友部正人さんは5年ぶりにやってきた。
「なんか前来たときと雰囲気が違いますね。もっとギラギラしてた。5年経って皆さんも歳とったのでしょうかね」
いやみなんかじゃなくそれはとても自然な言葉だった。
そして・・・
ライブの中盤
「ボクはこの歌を唄うために今夜やってきました」
友部さんは言った。
そして・・・
静かに
「イタリアの月」を歌い始めた。
・・・ああ、あの時のこと覚えていたんだな友部さん。
俺はそう思った。
おかしなことを何年も思い続けてきたことが恥ずかしくなった
友部さんの顔を見るのが恐くなった
友部さんはどの歌も同じように
汗をたくさん掻きながら
唄っていた
ライブ前半は最近のアルバムからの曲。
休憩後の後半は懐かしい名曲を唄ってくれた。
アンコールで
「何にしましょうかね」
と友部さん
「夕陽は!・・」
ボクは思わず言葉を発していた
5年前の彼のように
拒否されるのだろうか・・・
「夕陽は昇る、ね?」
友部さん
「はい。お願いします」
俺
うれしかった。
滔々と流れる時間はとても心地よかった。
すばらしいライブだった。
ライブ終了後、
例の「5年前のイタリアの月」のことを話すと
「へえそんなことあったんだっけ」
友部さんはとぼけてたけど、ホントはわかってたんだきっと
「5年後なんて言わずもっと早く帰ってきてください」
友部さんに言うと
「そうだね、5ヵ月後くらいに」
やさしそうな、それでも鋭い眼光のまま友部さんは言ってくれた。
大好きな歌
「夕日は昇る」
ねぇ、知ってるかい
日暮れにおりて来た太陽が
また昇りはじめて
雲の中にかくれて夜がきた
こんど君にいつ会える
今まで沈むとばかり思っていた太陽が
どんどん昇って消えちゃったんだ
日暮れは一日の波打際で
海岸にいるように騒がしい
こんど君にいつ会える
ぼくは君のこと思いながら
コップにビールを注ぐ
するとあたりがまっかになって
地平線が白く泡立ったんだ
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
http://www.youtube.com/watch?v=vjVxPvGXPCg
一昨年、琵琶湖を走った時のクリップ集でこの歌を使わせていただきました
友部さんの歌は高校生時代からずっと聴いてきた
昔の歌にも古臭さは感じない
自分が古臭いからなのか
時代が変わっても変わらない歌だからなのか
わからないけれど
友部さんの歌は俺の中でいつも変わらず輝いている
友部正人さんホームページ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~hanao/tm-index.htm
友部正人さんにまた逢えた。
あれからどのくらいたったのか。
一年二年
五年の年月が流れていた。
友部さんは少し痩せて日焼けして逞しくなっていた。
詩と声が心に素直に響いてくる。
先日はフォークジャンボリーに息子さんの小野一穂さんも出演されていた。
5年前の時は・・・
ライブの中盤で
「何やりましょうかね」
友部さんが言ったとき
客の誰かが
「イタリアの月歌ってくださいよ!」
ふざけたように笑いながら大声で言った。
そう言ったら友部さんは
「今夜はそれ歌えないんだ」
と言って代わりにその歌詞を朗読してくれたっけ。
あのとき・・・
どうして歌わなかったのか不思議だったんだ。
単に歌いたくない気分だったのか。
しばらく歌ってないから忘れてしまったのか。
いや、あんな名曲を友部さん本人が忘れるはずがない。
じゃあどうして?・・・
あのときの、あの客はバーボンをボトルで飲んでてひどく酔っ払ってた。
ライブが始まる前から騒いでいて少しうるさいなと感じた。
俺じゃなかったけれども、ひとつ間違えたら俺が彼のようになっていたかも知れない。
彼はきっと友部さんに特別な思い入れがあったのだろう。
そして彼は「イタリアの月」が大好きな歌だったのだろうなあと思った。
友部さんはもしかしたら
ひやかされたような、ちょと嫌な気分になって
「イタリアの月」を唄わなかったのかも知れないと思った。
ずっとそう思っていた。
もう此処へはやってきてくれないのかもとさえ思っていた。
昨日友部正人さんは5年ぶりにやってきた。
「なんか前来たときと雰囲気が違いますね。もっとギラギラしてた。5年経って皆さんも歳とったのでしょうかね」
いやみなんかじゃなくそれはとても自然な言葉だった。
そして・・・
ライブの中盤
「ボクはこの歌を唄うために今夜やってきました」
友部さんは言った。
そして・・・
静かに
「イタリアの月」を歌い始めた。
・・・ああ、あの時のこと覚えていたんだな友部さん。
俺はそう思った。
おかしなことを何年も思い続けてきたことが恥ずかしくなった
友部さんの顔を見るのが恐くなった
友部さんはどの歌も同じように
汗をたくさん掻きながら
唄っていた
ライブ前半は最近のアルバムからの曲。
休憩後の後半は懐かしい名曲を唄ってくれた。
アンコールで
「何にしましょうかね」
と友部さん
「夕陽は!・・」
ボクは思わず言葉を発していた
5年前の彼のように
拒否されるのだろうか・・・
「夕陽は昇る、ね?」
友部さん
「はい。お願いします」
俺
うれしかった。
滔々と流れる時間はとても心地よかった。
すばらしいライブだった。
ライブ終了後、
例の「5年前のイタリアの月」のことを話すと
「へえそんなことあったんだっけ」
友部さんはとぼけてたけど、ホントはわかってたんだきっと
「5年後なんて言わずもっと早く帰ってきてください」
友部さんに言うと
「そうだね、5ヵ月後くらいに」
やさしそうな、それでも鋭い眼光のまま友部さんは言ってくれた。
大好きな歌
「夕日は昇る」
ねぇ、知ってるかい
日暮れにおりて来た太陽が
また昇りはじめて
雲の中にかくれて夜がきた
こんど君にいつ会える
今まで沈むとばかり思っていた太陽が
どんどん昇って消えちゃったんだ
日暮れは一日の波打際で
海岸にいるように騒がしい
こんど君にいつ会える
ぼくは君のこと思いながら
コップにビールを注ぐ
するとあたりがまっかになって
地平線が白く泡立ったんだ
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
http://www.youtube.com/watch?v=vjVxPvGXPCg
一昨年、琵琶湖を走った時のクリップ集でこの歌を使わせていただきました
友部さんの歌は高校生時代からずっと聴いてきた
昔の歌にも古臭さは感じない
自分が古臭いからなのか
時代が変わっても変わらない歌だからなのか
わからないけれど
友部さんの歌は俺の中でいつも変わらず輝いている