「百科事典」によると、アガサはこの小説を3日で書きあげたらしいが、私は2日で読んでしまった(笑)
母親、妻が抱える問題というのは、洋の東西を問わず同じなんだなぁとしみじみと感じた。
途中はまるで「渡る世間は鬼ばかり」を見ているみたいだったぞ(笑)
(ドラマ自体は、2年ほど見たぐらいなんだけど)
考えさせられたのが、ジョーン(主人公の女性)のもとをメイドが辞めていくときの言葉。
「お小言はもらっても、お褒めの言葉はくださらない。」
ジョーンからすれば、給料をやっているのだから誉める必要はないという考え。
一方、メイドからすれば「ありがとう」とか「見事です」みたいな言葉を、たまにはかけて欲しかったという思い。
どちらにも共感できる分、人を使うということの難しさを感じた。
もちろん、悪いところはきちんと伝え治させることも大事。
だけど、逆に素晴らしい働きを見せてくれた時には、褒めるなり感謝の言葉をかけるなりしないといけない。
そういうことをジョーンがストーリーが進むごとに感じて行くのだが…。
ラストではそんな反省もどこへやら(笑)なところが面白い。
エピローグでは今までのジョーンの目線から、彼女の旦那目線のストーリーに変わるのだが、
「彼女が変わったように見えたのも一瞬だけ」というあたりに、今まで延々と考えてきたことはなんだったの?!
とちょっとがっくりというか、なんというか…。
全体的な感想:こんな女性が母親だったら、ジョーンの息子、娘たちならずとも逃げ出したくなるだろうなぁ…。
旦那も大変だろうなぁ…。
でも、なんか身近にいるような気もする(私の母じゃないですよ)。
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