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はこ号外 入手まで ~その4~

2015年04月11日 | Blue Bell F-12
情報は、すべてネットで仕入れさせてもらったんで、もしも、興味ある方がいらっしゃったら、ソッチを当たってくだせぃw


日本フラット・マンドリン史略

'60後半~'70初期 海外向けに荒井貿易が国産初の F-5コピーモデルを発売。 富士弦楽器製造。

石橋楽器と、神田商会が、製造中止となっていたその”型”を元に、”グレコ F-4”を販売。 F-5 の完コピには程遠いレベル。 富士弦楽器製造。

”グレコ F-4”の好セールスに気をよくした石橋楽器が、より本格的なコピーモデルの開発を、富士弦楽器でオーダーメイド・ギターを製作していた小坂部安雄氏に依頼。
'73年 ”ザ・グレコ”シリーズ 最初の10本が完成。 富士弦楽器製造。

ブランド名を”Blue Bell"(海外向け”Ibanez”)に変更。 初期ラインアップは、ザ・グレコを踏襲した A5、A6、F8、F10。
小坂部氏による研鑽(1) の後、上位機種 F-15 登場。 後に「日本のフラットマンドリンの父」と呼ばれるまで、レベル向上。
後年、高級機種 F25、F35 が加わる。

'75年、来日し信州エリアをツアー中の Bill Monroe のもとに、複数の地元楽器メーカーが押しかけ、
畏れ多くも、所有の”Lloyd Loar直筆サイン入り””アメリカ国宝級” F-5 を徹頭徹尾計測 & 本人に聴取するという大事件発生。(バンドメンバーの楽器も、調査したらしい)
(2)

'78年 カワセ楽器が、”GrassLand" ブランドを販売。 田原楽器製造。
後に、”Kentucky”ブランド(Saga Musical Instruments)へ受け継がれる。

Saga Musical Instruments が 共和貿易と、サガ・ジャパン設立。
'83年、アーチトップのトップ・ルシアー John Monteleone がケンタッキー・マンドリンの技術指導のため、来日。(3)
音が飛躍的に良くなったとか。

'86年 田原楽器解散。”Kentucky”の製造は、春日楽器製造が引き継ぐ。

'96年 春日楽器製造 マンドリン製作終了。(4)


【注釈】
(1)惜しむらくは、研究用に会社に買ってもらったギブソンのマンドリンが、'70年代製やったこと。
しかも、小坂部氏によると、研究を重ね、マンドリンの構造が分かってくればくるほど、この一本は”失敗作”としか思えなかった、とかw

(2)この暴挙を境に、このエリアの楽器製作技術が格段アップしたのは、確実ですな。

(3)ここから、田原楽器解散までの数年間が、日本製フラット・マンドリンのヴィンテージ期やないでしょか。
春日楽器(カスガ)の評判が良いのも頷けますな。

(4)すでに、日本国内にマンドリンを製造するメーカーは無く、クラフトマンによる個人生産のみとなっておりやす。

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