竹林亭白房

歌司「蜘蛛駕籠」★落語

□本日落語一席。
◆三遊亭歌司「蜘蛛駕籠」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年2月11日収録。
番組オープニングとエンディングでのトークが興味深い。まず、このネタは柳家小満んからのものだと言ったが、ただ、これを直に習ったのは亡くなった初代の古今亭志ん五だとのこと。歌司は志ん五と仲が良かったらしく、ネタ交換をしたのだそうだ。そういうわけで、歌司は志ん五からこれを譲り受けたようだが、逆に歌司は志ん五に何をあげたのか知りたかった。

その志ん五と歌司は、同時に二ツ目になったとのことで、当時二ツ目になった十一人でもって、志ん生のところへ挨拶に行くと、志ん生曰く「みんなに御祝儀を渡したいところだが、今はないから逆にあたしがもらいたい」と。
ちなみに、Wikipediaで調べると、歌司が二ツ目に昇進したのは昭和46(1971)年11月。そのときともに昇進したのが、金原亭駒三郎、橘家竹蔵、柳家さん八、三遊亭歌橘、三遊亭楽松、林家九蔵、三遊亭朝治とあった。
おや?志ん五が入っていない。でも、志ん五の項目を見ると、ちゃんと昭和46(1971)年11月とあった。歌司が言う十一人がきっと正しいのだろう。とすると、あと二人誰かいるはず。

また、志ん五が、たぶん修行時代の話なのだろう、八代目桂文楽が志ん生のもとへ風邪見舞いに来たときに、この二人の会話は貴重だというので、炬燵のなかにテープレコーダーを仕込んでおいたとのこと。
けれど、それをあとで聞くと、ほとんど二人の会話がかみあってなくてわけがわからない。唯一、かみあった話は、文楽が志ん生の羽織を見て「それはウールかい?」と尋ねると、志ん生が「売~らない」と言ったという。
なかなか微笑ましい逸話だ。会話全体として何を言っているのかわからなくても、この録音テープは貴重だ。まだこの世のどこかに存在しているのだろうか。
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