竹林亭白房

平林「初音の鼓」★落語

□本日落語一席。
◆立川平林「初音の鼓」(寄席チャンネル『夢 寄席』)。
お江戸日本橋亭、令和3(2021)年1月9日(第九十回「立川平林独演会」)。
立川流の若手真打、平林。名人上手が数多の立川流のなかではどうしても見劣り感が否めない。落語界のなかではもちろん平均以上の技量だが。

道具屋と殿とのやりとりがひとしきりすんだあと、殿が三太夫を呼んで参れとだけ言う。そして、下がった道具屋が、殿が初音の鼓を打ったときの段取りについて、「コン」一声で1両という入れ知恵をつける。ここは、もうすこし説明がないと、噺の展開がとんでしまう。
殿が、三太夫を呼びにやる理由を言うか、または、道具屋が三太夫の前に出て、もし殿が初音の鼓を打つようなことがあったら云々といった説明がほしい。こういったものがないと、どうも雑な印象を受ける。

また、最後に、鼓を100両で買いあげると言った殿が金子を下げた渡した際、道具屋の手にするのが1両だと言う。ここは、具体的に金額を出すところだったろうか。家元はどうしていただろう。でも、1両はなかったのではないかと。
落げで、殿は「余と三太夫の分を差し引いてある」と言うのだが、1両ということになると、殿と三太夫の二人で「コンコン……」を九十九回やったことになる。しかし、どう聞いても、落語のなかで二人で「コン」を九十九回もやっていない。ここは、想像力で回数を埋めてくれということか、……ううむ、やっぱりちょっと雑だ。
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