□本日落語三席。
◆三遊亭楽市「明烏」(寄席チャンネル『粋 らくご』)。
深川江戸資料館、令和元(2019)年12月22日(「~師走三人噺~」)。
◆笑福亭由瓶「蛇含草」(ラジオ関西『内海英華のラジ関寄席』)。
神戸新開地喜楽館、令和5(2023)年6月10日収録(昼席公演)※8月12日OA。
え?なんで?と思ったのは、蛇含草を噺のなかに出さない「蛇含草」だったこと。ふつうは、友人のところへ遊びに行った男が、友人からまず蛇含草の話を聞かされてから餅を食う展開になるが、由瓶はその蛇含草の話をせずに餅を食う噺へ入っていった。
で、あとはふつうの「蛇含草」と同じく、さんざん餅を食った男が自分の家へ帰ることになる。で、帰宅後、女房と一言二言話して、由瓶は「『蛇含草』のなかばでございます」と言って終った。
いや、「なかば」でなく、もうあとちょっとで落げに入って終りなのに……と。さきの蛇含草の話題を出す部分とここをあわせても五分いや二三分でもいけるのではないかと思うのだが。こんなふうに演る「蛇含草」は初めて聞いた。なんでだろう。
由瓶は、餅を食いたおしたあとに、なめくじ溶かし食いという曲食いの冗談のようなものを語っていた。独自に考えたものか。
また、これは、「蛇含草」を演る落語家がみな言うかどうかだが、酒も飲むし餅のようなものをものを好む人間のことを「雨風」と言うという話を出していた。
これは、牧村史陽『大阪ことば事典』にもちゃんと項目が載っている。言わく「甘い物もアルコール類も好きな両刀づかいをいう。さらに強めてアメカゼアラシとも。子供の菓子も酒類も売っている店を雨風食堂」と。
「雨風食堂」というのは、今では死語だな。また、どこぞの御老体にでも聞いてみよう。
いずれにしても、「雨風」とか「なめくじ溶かし食い」なんか省けば、余裕で蛇含草の話ができただろうにと思うのだが……。
◆桂春若「京の茶漬」(ラジオ関西『内海英華のラジ関寄席』)。
神戸新開地喜楽館、令和4(2022)年8月13日収録(昼席公演)※8月12日OA。
◆三遊亭楽市「明烏」(寄席チャンネル『粋 らくご』)。
深川江戸資料館、令和元(2019)年12月22日(「~師走三人噺~」)。
◆笑福亭由瓶「蛇含草」(ラジオ関西『内海英華のラジ関寄席』)。
神戸新開地喜楽館、令和5(2023)年6月10日収録(昼席公演)※8月12日OA。
え?なんで?と思ったのは、蛇含草を噺のなかに出さない「蛇含草」だったこと。ふつうは、友人のところへ遊びに行った男が、友人からまず蛇含草の話を聞かされてから餅を食う展開になるが、由瓶はその蛇含草の話をせずに餅を食う噺へ入っていった。
で、あとはふつうの「蛇含草」と同じく、さんざん餅を食った男が自分の家へ帰ることになる。で、帰宅後、女房と一言二言話して、由瓶は「『蛇含草』のなかばでございます」と言って終った。
いや、「なかば」でなく、もうあとちょっとで落げに入って終りなのに……と。さきの蛇含草の話題を出す部分とここをあわせても五分いや二三分でもいけるのではないかと思うのだが。こんなふうに演る「蛇含草」は初めて聞いた。なんでだろう。
由瓶は、餅を食いたおしたあとに、なめくじ溶かし食いという曲食いの冗談のようなものを語っていた。独自に考えたものか。
また、これは、「蛇含草」を演る落語家がみな言うかどうかだが、酒も飲むし餅のようなものをものを好む人間のことを「雨風」と言うという話を出していた。
これは、牧村史陽『大阪ことば事典』にもちゃんと項目が載っている。言わく「甘い物もアルコール類も好きな両刀づかいをいう。さらに強めてアメカゼアラシとも。子供の菓子も酒類も売っている店を雨風食堂」と。
「雨風食堂」というのは、今では死語だな。また、どこぞの御老体にでも聞いてみよう。
いずれにしても、「雨風」とか「なめくじ溶かし食い」なんか省けば、余裕で蛇含草の話ができただろうにと思うのだが……。
◆桂春若「京の茶漬」(ラジオ関西『内海英華のラジ関寄席』)。
神戸新開地喜楽館、令和4(2022)年8月13日収録(昼席公演)※8月12日OA。