□本日落語二席。
◆林家はな平「看板のピン」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
港区立伝統文化交流館交流の間、令和5(2023)年2月23日(林家はな平独演会「ハヤシにのって」※祝!令和4年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞)。
◆林家はな平「棒鱈」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
港区立伝統文化交流館交流の間、令和5(2023)年2月23日(林家はな平独演会「ハヤシにのって」※祝!令和4年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞)。
料亭で、酒に酔った熊五郎が、隣室の田舎侍のふるまいに腹をたてて「ちょっと隣の部屋をのぞいてくる」と、つれの寅吉に言ったところ、寅吉は「隣の部屋をのぞくようなブイキなまねはするんじゃねえ」と言った。「ブイキ」は「不(無)粋」のことだとわかるが、ふつうこの言葉って「ブスイ」と言うのでは?と思ったが、柳家さん喬の高座でも「ブイキ」と言っていたと確認した。はな平の言葉づかいを信用しなかったわけではないのだが……。多謝。
小学館『日本国語大辞典』によると、「ぶいき(不意気・不粋・無意気)」の項目に「いきでないこと。風流でないこと。やぼなこと。また、そのさま。ぶすい」とある。用例の一つに『守貞謾稿』(九)が挙げられていいて、「今世江戸、婦女の卑なれども野ならざるを婀娜<略>と云、反之を不意気、或は、野暮<やぼ、野夫訛歟>、京阪にては不粋と云」とある。
最後の「京阪にては不粋」の「不粋」に読みが示されていないが、江戸の「不意気」と対比させているのなら、やはり「ブスイ」と読むのだろう。
してみると、野暮なことを、江戸では「ブイキ」、上方では「ブスイ」と、言い分けがあったようにも思われる。
ちなみに、古今亭菊之丞は「棒鱈」で同箇所を「野暮」と言っている。
◆林家はな平「看板のピン」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
港区立伝統文化交流館交流の間、令和5(2023)年2月23日(林家はな平独演会「ハヤシにのって」※祝!令和4年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞)。
◆林家はな平「棒鱈」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
港区立伝統文化交流館交流の間、令和5(2023)年2月23日(林家はな平独演会「ハヤシにのって」※祝!令和4年度文化庁芸術祭賞優秀賞受賞)。
料亭で、酒に酔った熊五郎が、隣室の田舎侍のふるまいに腹をたてて「ちょっと隣の部屋をのぞいてくる」と、つれの寅吉に言ったところ、寅吉は「隣の部屋をのぞくようなブイキなまねはするんじゃねえ」と言った。「ブイキ」は「不(無)粋」のことだとわかるが、ふつうこの言葉って「ブスイ」と言うのでは?と思ったが、柳家さん喬の高座でも「ブイキ」と言っていたと確認した。はな平の言葉づかいを信用しなかったわけではないのだが……。多謝。
小学館『日本国語大辞典』によると、「ぶいき(不意気・不粋・無意気)」の項目に「いきでないこと。風流でないこと。やぼなこと。また、そのさま。ぶすい」とある。用例の一つに『守貞謾稿』(九)が挙げられていいて、「今世江戸、婦女の卑なれども野ならざるを婀娜<略>と云、反之を不意気、或は、野暮<やぼ、野夫訛歟>、京阪にては不粋と云」とある。
最後の「京阪にては不粋」の「不粋」に読みが示されていないが、江戸の「不意気」と対比させているのなら、やはり「ブスイ」と読むのだろう。
してみると、野暮なことを、江戸では「ブイキ」、上方では「ブスイ」と、言い分けがあったようにも思われる。
ちなみに、古今亭菊之丞は「棒鱈」で同箇所を「野暮」と言っている。