竹林亭白房

雲助「五人廻し」★落語

□本日落語二席。
◆五街道雲助「五人廻し」(寄席チャンネル)。
横浜にきわい座、平成28(2016)年7月13日(「五街道雲助独演会」)。
実のところ、昨日聞いた「徳ちゃん」と一続きの高座なのだった。「徳ちゃん」を終えて舞台から下がらずに、そのまま「五人廻し」に入るという型である。この演りかたは、以前に、春風亭一之輔で聞いたことがあるが、一之輔はこの雲助に稽古をつけてもらったのだろうか。それとも、他の落語家でも、この型で演るのは、わりと一般的なのだろうか。

今回聞いて興味深かったのは、本ネタそのものというより、マクラで聞いた吉原の噺である。ご案内のように、赤線が廃止になったのは、昭和33年3月31日のことで、そのとき、雲助は十歳とのこと。だから、吉原にはまにあっていなかったのだと前置きしたうえで、体験談を語った。

その後、吉原が特殊浴場の町になったのは知っている。雲助は古式ゆかしく「トルコ風呂」と言っていた。そう、昔は「トルコ風呂」と言っていたのである。その名称をソープランドにかえることに尽力したのは小池百合子だが、それはさておき。

その雲助が落語家になってから、しばしば吉原に通っていたということだった。そのころ、つまり廃止になってから十年後くらいのことだったらしいが、当時の吉原は半分ほどが「トルコ風呂」で、半分ほどは「旅館」だったのだと。

そして、その「旅館」なるものは、そこへ泊まることになると、若い女の子の按摩が来てくれることになって云々……という話だった。
また、その「旅館」の入り口には、ちゃんと客引きのやり手もいたとのことだったから、非合法というか、建前合法というか、つまり、今の大阪の飛田と同じような状況があったみたいだ。

それはおもしろかったのではないか。しかも、泊まりである。いったいいつまであったものか、そういうものをなくしてしまっては、情趣がないなと思うものである。

◆『笑点』大喜利:桂歌丸(司会)/三遊亭小遊三・三遊亭好楽・林家木久扇・春風亭昇太・六代目三遊亭円楽・林家たい平(BS日テレ『笑点 火曜なつかし版』)。
後楽園ホール、平成24(2012)年6月24日OA(『笑点』第2320回)。
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