昨日,観てきました。
赤坂ACTシアター,18時~の回に行きました。
これは,eプラスのスグチケっていうぎりぎりに販売されるチケットで行きました。
あまり期待してなかったのですが,この劇場で言えば,結構いい席でした。
それもほぼど真ん中でした。
ありがとう,eプラス!って感じです。
ネタばれありってことで以下,ご注意ください。
これって,原作があり,映画化もされており・・・って作品のようです。
芝居の中で,そのことを意識したセリフとか出てくるんですよね。(たぶん)
「原作にはこんな設定はない」とか「映画ではこうされていたけど」とか
そんなセリフが出てくるんですけど,ちょっとそれがまどろっこしいっていうか,
原作のことや映画化されていることを知らない人からすると,
ちょっとわかりにくいやりとりかなぁって感じました。
劇中劇なんだかなんなんだか差がなくて分かりづらいってのもあって
わかりにくい感じだったのかなぁ。
んで,舞台奥二階で生のバンドが演奏するんですけど,ものすごい爆音で,
とくに,開演された瞬間に大きい音を出すので,隣の人は思わずとびあがってました!
私もとびあがりそうでした。
雰囲気的には,劇団新感線を意識したような演出のように思いました。
激しい音楽・・・,そして映像もかなり駆使して使ってました。
ね,新感線っぽいでしょ?
あと,縦を意識した舞台で,両サイドは鏡を使用していたんですが,
縦を意識ってことで,以前,見に行ったゲイバーの「金魚」を思い出しました。
私的にはなので,新感線+金魚っていう演出に思いながら観てました。
感想を書くのが難しいのですが,この芝居は伝えたいのは
「選択できるってことは自由っってこと」ってことなんでしょうけど,
それがあまりストレートに響いてこないんですよね・・・なんでだろう?
善を選ぶのも,悪を選ぶのも自分自身。
しかし,悪は選べないようにしてしまって,善しか選べない世の中になったら・・・
本当にそれでいい世界になると言えるのか?みたいな話なんですよね。
主人公が心理学実験台として,散々むごいシーンの映像を2週間缶詰で見せられ,
むごいことに対して吐き気を催すほどの嫌気を植え込むんです。
それで公正した!ってことで,牢獄から解放されるんですけど,
本人は全く,幸せじゃないんですよね。
それで自殺をはかるんですが,失敗ししばらく意識不明状態になるんですけど,
目が覚めると,心理学実験で植え込まれたものはなくなり,
悪を選択できる状態になります。
でも,大人になった彼は,自分の意思で悪を選択しないで,
善を選ぶようになるんです。
破壊ではなく,創造を。
すんません,思いつきで順不同で書いているのでわかりにくいですね。
この芝居,バイオレンスってことをHPに書いていましたが,
暴力シーンがあったり,レイプシーンがあったりします。
また,女の人が裸で出てきたり,小栗さんが後ろ向きですが,
パンツをおろされてしまっておしり丸出しの全裸になってしまったりと,
かなり過激なシーンもあります。
あとですね,休憩時間に主人公(小栗さん)だけ舞台に残されるんですよ。
20分間。
その間中,一人その役を演じ続けているという・・・・。
私は座席からそれをずっと見ていたんですけど,
とても気持ちが休憩にはなれませんでした。
上で書いたむごい映像を椅子に縛り付けられて,,まばたきができないように,
目を器具にこじ開けて見せられているって設定なので,ずっと小栗さんが
「うわ~~~」「うぎゃ~~」とはわめいているわけですよ。
ああ,このシーン,思い出すだけでも気持ちが沈みます・・・。
それぐらい,小栗さんが演技が上手ってことなんでしょうけど。
ただ休憩中,ギャルたちが少しでも近くで小栗さんを見ようとわらわら通路沿いに
集まっているのはなんか面白い光景でした。
芝居の観はじめはなかなか受け入れられなくて,串田さんの情緒的美術の「十二夜」を
懐かしく心を思いながら観てました。
本当,バイオレンスな芝居なので心が折れそうだったんです,最初は・・・。
けど,最後には少し光も見えてよかったなぁと。
芝居の中にちょこっと出てくるセリフで,人の心の中に善があるってセリフ。
それを感じられる心理実験シーンだったし,ラストだったように思います。
人を善に向かわせるもの。
一体それはなんなんでしょうね。
今,ちまたでは伊達直人(タイガーマスク)現象が起きてますよね。
それも善に向かった行動だと思いますが,・・・・そう考えると難しいですね。
やはり,心の中にある善がそうさせるんでしょうかね。