演じる場所が狭い感じを受けましたが、そこは高低差を使って、
狭さをカバーしていました。
三宅健さんが主人公でした。
彼の舞台ははじめてみたんですけど、等身大の自然な
演技をしていたように思います。
松さんの姉の紀保さんはあまり出番はなかったんですけど、
インパクトはありました。
電話をかけているシーンとか、それだけで笑いが起きていたし。
これね、繰り返しを使って面白いってのもあるんだろうけど、
でもね、誰がやっても面白いかっていうとそんなことないと
思うんですよね。
紀保さん、個性派なおばちゃん役やらせたら本当にうまいなぁと
思うんですよ~~。(すいません、おばちゃん役しか見たことが
あまりないもんで・・)
おとぼけな主婦かと思いきや、実は旦那の浮気を見抜いてて、
相手の奥さんにそれを匂わせながら迫るシーンは迫力でした。
怖かったです・・・。
松本一家は演技派ですよね・・・。
三宅健さんも急に危うい演技になるところがあって、
鬼気迫る感じで怖かったです。
なんてことない台詞の繰り返しなんですけど、
「僕はあなたが好きです。」
と、隣の奥さんにいうシーン。
同じ台詞を連続で何度も何度もいうんですよね・・・。
なんだろう。
連続で何度も何度もいうって、私は怖いなぁと感じてしまう。
そこに、精神的異常をきたしているような気がするから。
連続で繰り返し、繰り返し言う・・・それって狂気な気がします。
・・・・って、今、ふと思ったんですけど、あのオウムって
そういった象徴だったんでしょうか。
オウムって覚えた言葉を繰り返し繰り返し言いますよね。
オウムは意味なく覚えた言葉を繰り返し言っているだけだろうけど。
でも、人間だって、同じことを連続で何度も何度も繰り返して言えば、
それは相手にとってオウムと変わらないのではないだろうか。
連続で繰り返し繰り返しいうことで、その言葉はその言葉以外の意味も
生まれてきてしまうのではないだろうか。
オウムは意味が分からず覚えた「マグロ」を連続で繰り返し言った。
けど、それは受け取り手には腹を立たせる言葉と変化していった。
自分はオウムになっていないだろうか。
言葉にちゃんと言葉通りの意味はこめられているだろうか。
オウムになっているとしたら、一体、そこにどんな想いが自分に
あるのだろういか・・・。
何度も何度も同じ言葉を連続で言われれば、
自分の気持ちを無視して何度も何度も連続で同じことを言われれば、
やはりその言葉の意味とは別のことを考えてしまうもの。
・・・感想を書いてて気づくことってあるもんですね。
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